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【和民】は果たしてブラック企業か?(後編)

<(前編)からの続きぃぃぃぃ~>

で、調査が進めばやはり出て来た・・(-_-;)
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残業で不正手続き ワタミ過労死 労使協定形だけ
(2012年5月17日・東京新聞)
 居酒屋チェーンを展開するワタミフードサービス(東京)に入社二カ月後に自殺した森美菜さん=当時(26)=が、長時間労働などを理由に過労死と 認定された問題で、同社が労働基準法で定められた労使間の手続きを踏まず、従業員に時間外労働をさせていたことが、会社側への取材で分かった。手続きが形 骸化すれば、経営者側の思うままに従業員側に長時間労働を強いることも可能だ。同様の違反はほかの企業でもみられ、専門家は「適正な手続きが担保されない と、過労死を助長しかねない」と警鐘を鳴らす。 
 この手続きは「時間外労働・休日労働に関する協定(三六(さぶろく)協定)」。厚生労働省労働基準局監督課は、ワタミフードサービスについて「適正なやり方とは言えず、労基法に抵触する」と指摘している。
 労基法上、時間外労働は禁じられているが、労使間で三六協定を結べば認められる。三六協定を結ぶには、経営者側は店や工場ごとに労働組合もしくは、従業員の過半数の推薦で選ばれた代表との合意が必要となる。
 ワタミフードサービスは毎年、「和民」など全国五百三十のチェーン店(四月一日現在)で三六協定を結んでいる。同社は労働組合が無く、協定を結ぶには、店舗ごとに社員やアルバイトの過半数の推薦を得た代表と合意しなければならない。しかし、実際は違った。
 親会社ワタミの法令順守部門を担当する塚田武グループ長は「店長がアルバイトの中から代表を指名し、協定届に署名させている」と、手続きが形骸化していたことを認めた。
 同社は全店の協定届に、従業員の代表を「挙手で選出」と明記していたが、塚田氏は「挙手している前提で記載していたが、実態として行っていなかった」と釈明した。
 森さんが勤めていた神奈川県内の店では当時、月百二十時間まで時間外労働を認める三六協定が結ばれていた。ワタミは「次回の三六協定の更新時から、適正な手続きに改める」としている。
 森さんは二〇〇八年六月に自殺。労災を認めた神奈川労働者災害補償保険審査官によると、月の時間外労働時間は厚労省が過労死との関連が強いとする八十時間を上回り、約百四十時間に及んだ。
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渡邊美樹社長がどんなに言い繕っても、やはり、
こうなると、ブラックに近いグレー企業と言われても
仕方ないだろうな・・。

その後、【神奈川労災補償保険審査官】が労災適用
を認める決定をした事について、ワタミ会長の
渡邉美樹氏がTwitterで以下のようなコメントを
していたそうだ。
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【労災認定の件、大変残念です。四年前のこと昨日のことのように覚えています。彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていました。労務管理できていなかったとの認識は、ありません。ただ、彼女の死に対しては、限りなく残念に思っています。会社の存在目的の第一は、社員の幸せだからです】(Twitterより引用)
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との事・・。ここで新たな事が見えてくる・・。
月の残業140時間というのは、彼女の精神的、
肉体的負担を仲間で減らしていた上での時間
だった・・という事がだ・・(^-^;
となると、普通にはその時間よりも遥かに多い
労働時間が課せられている・・と渡邉美樹氏
ご自身が裏付けた発言でもある訳です・・。

【カンブリア宮殿】出演時も、
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渡辺美樹氏「【無理】というのはですね、嘘吐きの
      言葉なんです。途中で止めてしまうから
      【無理】になるんですよ」
村上龍氏「?」
渡辺美樹氏「途中で止めるから【無理】になるんです。
      途中で止めなければ【無理】じゃ無く
      なります」
村上龍氏「いやいやいや、順序としては『【無理】
     だから→途中で止めてしまう』んですよね?」
渡辺美樹氏「いえ、途中で止めてしまうから【無理】に
      なるんです」
村上龍氏「?」
渡辺美樹氏「止めさせないんです。鼻血を出そうが
      ブッ倒れようが、とにかく一週間全力で
      やらせる」
村上龍氏「一週間」
渡辺美樹氏「そうすればその人はもう【無理】とは口が
      裂けても言えないでしょう」
村上龍氏「・・・んん??」
渡辺美樹氏「【無理】じゃなかったって事です。実際に
      一週間もやったのだから。【無理】という
      言葉は嘘だった」
村上龍氏「いや、一週間やったんじゃなくやらせたって
     事でしょ。鼻血が出ても倒れても」
渡辺美樹氏「しかし現実としてやったのですから【無理
      じゃなかった。その後はもう【無理】なんて
      言葉は言わせません」
村上龍氏「それこそ僕には【無理】だなぁ・・(^-^;」

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普通は村上氏の反応なんだろうけど、自分は【体育会系】
なので、簡単に二言目には「無理!」とかいう若い人の
事を考えれば、甘えた性根を叩きつぶすには【自分で
限界を作ってはいけない。作った段階でそのレベルの
人間にしかなれない】と考えているので、渡辺氏の
考え方は、結構理解できる側だ・・(笑)
ましてや、自分の仕事などは、刃物をお客様に直接使う
ので、手を抜くとお客様を傷つける・・という結果で
ご迷惑がかかる・・。
さらに、技術で差が付く故、誰にも負けないレベルの
技術向上を目標にすると、なかなかハードな仕事内容
になってしまう・・。

でも、我々理容師と森美菜さんには大きな違いが
ある・・それは【未来】が違う・・。
なぜなら、我々理容師の場合は、実家に帰って親の
店を通じて自分に引き継いでもらって【独立】する、
自分のように一代で【独立】する・・など、我々の
未来には形は違えど【独立】が完全に見えた上での
自分が課したハードな仕事、ハードな練習&特訓、
ハードな勉強・・でも、一度身につけた技術は全く
無駄にならず、ほとんど全部が自分の【未来】へ
繋がる事象を過酷に自分に課して行ってゆく・・。
でも、森美菜さんにはこの時点では【独立】して
会社をおこす夢はなかったように思える・・。
ここは実はかなり大きな差・・。

しかし、【独立】して会社を起こすでもなく、会社に
従属するだけの若い人たちが、こんなに過酷な状況下
で働かなくてはいけないのか?と思うと、大変な時代
である・・。

こんな同じ過酷な環境下で働くなら、我々の仕事
の方が数倍魅力的だと思うんだけど、やはり
全体的に勉強ができた人間達の集まりでなく、
勉強できなかったり、アウトロー的な人間達が
多いから、いわゆる社会的地位は低く、大卒の
方々には全然魅力的じゃない・・という現状が
あるんだろうな・・う~~ん・・(-_-;)