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ワールドベースボールクラッシックの羨ましさ

まるでドラマの様なエンディングで、日本
が3度目の世界王者に輝いた第5回ワールド
ベースボールクラッシック(以後WBC)。

結果、大谷選手がMVPではあったが、
大きく目立ったというより、拮抗した中、
あえて言うなら大谷選手かな?という
レベルに感じるほど、いわゆる

「全員野球」

というお手本の様な野球で本当に面白かった。
ここ数十年の間でここまで毎試合の様に
面白かった野球ってなかったんじゃないかな?

そして個人的には羨ましかった・・・

時代だったとはいえ、高校まで野球をやって
いた身として、先輩と共にこんな和気藹々とし、
伸び伸びと楽しそうな野球を一度もした事が
なかったからだ・・。
幸か不幸か自分は身体も大きかった故に中学、
高校とどちらも1年生からレギュラーの座に
着いていた為、妬み、嫉みを含めた先輩から
の圧力はとんでもないレベルだったから
その羨望は余計である・・・。

唯一楽しかった事を探すならば、やはり
最高学年時の同世代のチームになった時
だけである・・でもそこは自分達の学年が
中心なのだから楽しいに決まっている・・。
そうでは無く、ダルビッシュ選手が下の選手達
を気遣い、下の選手はダルビッシュ選手に
色々と悩みや質問をできる環境・・みんなで
無礼講のように大騒ぎできる環境・・決して
自分の時代の様な直立不動でハイハイ叫ぶ
軍隊の様な環境でない所での野球・・本当に
心から羨ましい・・。

そしてこうした環境から生まれる

「また会いたい・・一緒にプレーしたい」

と思えるだろう先輩達の所作・・。
残念ながら自分などは

「また会いたい」

と思う先輩など1人もいない・・。
むしろ縦社会が強すぎて先輩を通り越して
野球を嫌いになった位だ。

ただ、そのお陰で社会に出てからは、それ以上の
縦社会には出会った事なく、ストレス無く生きる
事が出来ているので、縦社会の厳しさが早かった
お陰でその後の人生が満足なんで、今となっては
どうでも良いですがね・・(笑)

野球に限らず、スポーツ全般に言える事だけれども、
スポーツをやりたいという純粋な気持ちの時は
非常に楽しいんだよ・・。
でも、楽しく無くなるのは続けていくと嫌でも
遭遇する「縦社会」・・ここで本当にスポーツが
つまらなくなるんだよ・・。
個人的には、この強度で多くのスポーツの楽しさ
が決まると自分は思っている。

栗山監督は3月27日、日本記者クラブで会見を
行い、

「環境も違うし、考え方も、たとえばこういうSNSの
時代だったり違うと思いますけど、誠心誠意、自分の
思っていることを相手に正面からぶつかるという
作業ができれば、時間がかかっても伝わるものは
伝わると、僕は思っている。今の若者だからという
やり方をしていない」

と語った・・。
こうした指導者と野球がやりたかった・・。
全てにおいて今回のWBC・・本当に羨ましい限りだ。