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ひき逃げで懲役10年求刑 遺族は危険運転致死
求める(2012.2.15・産經新聞)
名古屋市北区で昨年10月、大学1年、真野貴仁さん=当時(19)=がひき逃げされ死亡した事故で、自動車運転過失致死罪などに問われたブラジル 国籍のマルコス・アウレリオ・ベルトン被告(47)の論告求刑公判が15日、名古屋地裁(天野登喜治裁判官)であり、検察側は懲役10年を求刑した。判決 は3月9日。
検察側は論告で「酒気帯び運転の検挙を免れるために一方通行を逆走するなど無謀運転そのもので、危険運転致死罪にも匹敵する」と指摘。弁護側は最終弁論で「意図的に命を奪ったわけではない。慎重な量刑をいただきたい」と述べた。
出廷した父親の哲さん(50)は「被告には憤りを感じている。死刑にしてほしいが、せめて危険運転致死罪を望む。署名は国民の声だ。厳罰が待っていることを示してほしい」と話した。
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不勉強ながら、全く知らなかったこの事件・・。
今回、この事件が【危険運転致死罪】に問われない・・
という事で、クローズアップされ知った・・(^-^;
この記事では事件について詳細に書かれていないので、
調べてみると、2011年10月30日早朝、愛知県名古屋市
北区清水の市道の横断歩道を自転車で渡ろうとしていた
名城大学1年、真野貴仁さん(19)がブラジル国籍の
マルコス・アウレリオ・ベルトン(47)が運転する車に
はねられた・・。
その後、マルコスは真野さんを救護することなく、
そのまま逃走、およそ2km先の路上で動かなくなった
車の中にいたところを逮捕された・・。
しかし凄いのが、このマルコスの運転状況・・。
運転していた車は、前輪のタイヤは完全にパンクし、
フロントガラスも大きく破損、前もガッツリへこんで
いるそうだ・・。
で、その後の調べで、まず、事故の数時間前、少なくとも
【テキーラをショットで6杯、生ビール3杯】
を飲んでいた(酒気帯び運転<呼気1リットルにつき
0.15mg以上のアルコール>だった)・・そして、
【別の停車中の車と衝突、当て逃げ】
して、
【ヘッドライトを消して(無灯火)逃走】
してている最中に、
【一方通行を逆走】
して、報道にあるように真野さんを
【ひき逃げ】
しただけでなく、なんと、
【母国でもすら免許を持った事が無い】
という驚くべき無免許運転をした上、車が
【無車検&無保険】
という救いようの無い極悪な運転内容・・(-_-;)
もちろん、真野さんのお父さんは、母国でも免許を持った
事のない外国人が、お酒を飲んで、一方通行を逆走して、
無車検、無保険・・そんな状況の中で人をはねて、さらに
逃げたのだから、もちろん、
【危険運転致死罪】
を適用し、最高刑の【懲役20年】での起訴を望む・・。
当たり前である・・自分だってそう願う・・。
しかし、その期待を大きく裏切られる・・。
なんと【危険運転致死罪】でなく【自動車運転過失致死罪】
での起訴になるという・・。
【自動車運転過失致死罪】の最高刑は懲役7年・・。
なぜ、これほどまでに悪質な運転状況でありながら検察は
【危険運転致死罪】で起訴できなかったのか?
そこには大きな落とし穴があった・・。
【危険運転致死罪】となるには、
1)アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な
状態であった。
2)コントロールできないほどのスピードを出していた。
3)運転する技能を持っていなかった。
(運転の仕方を全く知らない場合・・など)
4)通行を妨害する目的で、直前の割り込みや、著しい
あおり運転などをし、かつ重大な危険を生じさせる
スピードを出していた。
5)赤信号を殊更に無視し、かつ重大な危険を生じさせる
スピードを出していた。(報道ステーションより)
で、先日の報道ステーションで谷原誠弁護士が、特に重大
で危険な上記の5件の構成要件に当てはまらなければ
【危険運転致死罪】は、なんと一切適用されない・・と
説明する・・。