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歴史に残る名勝負の誕生

まさに壮絶な死闘・・。
第91回全国高等学校野球選手権大会の決勝

【中京大中京 vs 日本文理】

この試合で、第80回全国高等学校野球選手権大会
準々決勝の

【横浜 vs PL学園】

を思い出した方も多かったのではないだろうか?
こちらも、延長17回まで戦った・・これこそ歴史に
残る壮絶な・・まさに死闘・・これを投げ抜いて、
次の決勝の京都成章高校戦で松坂は

【史上初の決勝戦ノーヒットノーラン】

を達成するのだから恐れ入る・・(^-^;(笑)
おっと!話が松坂になっていってしまった・・(笑)

恥ずかしながら、店も忙しくなかったので(笑)、
結構じっくり観られたんですが、準決勝の花巻東戦に
4本塁打&準々決勝まで毎回の2ケタ安打という中京と、
準決勝までの4試合で60安打という日本文理という、
まさに打撃戦を予感させるカード・・。
その通りに打撃戦になったが、打線はやはり水物で、
決勝の8回裏が終わった段階では、打撃パワーは圧倒的
に中京の方があるなぁ・・という印象で観ていた。

日本文理のピッチャーの伊藤くん・・ストレートも、
すごく速い訳でもないのだが、本当にストレートの
低めの制球もきっちりしていたし、内外のコースに
変化球を丁寧に投げていて、この人じゃなかったら、
5回までのランナーをためたピンチも切り抜けられ
なかっただろう・・。
それだけに6回の投球だけは悔やまれる・・。
でも、完璧に打たれての力負けでの6点だから、それなりに
ピッチャーとしては納得しているだろうけどね・・。
一番、ピッチャーを追いつめるというかピッチャーに
とって厳しいのが、やはり9回の中京の守備・・。
2アウトでのまずは四球・・でも点差が離れての2アウト
なので、ここでの1塁ランナーというのは2塁でもアウトを
取れるので、実は悪い四球ではない・・むしろ守りやすく
なる四球・・しかし、ピッチャー心理としては、点差が
離れているにしろ、もうひとつ四球を【連続で】出す訳
にはいかない・・。
連続で四球を出すと、守っている側がペースを崩すからだ。
で、ストライクを先行させる確率が高くなるところを
完璧に左中間を破られる2塁打・・これは日本文理の
2番・高橋くんの力&読み勝ち!>素晴らしい。
この四球後のヒット、しかも長打が出るのは大きい!
しかし、2番にこんなバッターがいるのだから日本文理の
打撃層もすごい・・(^-^;(笑)

しかし、中京側にすると、次の3番・武石くんのライト線
へのヒットを実はバックホームを慌てたのかイレギュラーか
わからないが軽く後逸している・・で、3塁打・・。
これはかなりいけない守備です・・というか、よく

【エラーが怖い】

という定石通り、このエラーから色々な事が始まる・・。
次の4番・吉田くんを三塁ファールフライに打ちとるのを
捕手と三塁手が見失う・・そしてその後にそのまま死球、
その次に四球・・と、不思議だよね・・エラーというのは
大きく流れを変える・・本当に怖い・・。
そして、さすがに死球、四球と【連続で】出すとピッチャー
の心理として、絶対にもうひとつ四球を出す訳にはいかない
から、コースギリギリを攻めるのは難しい・・。
それだけでなく満塁という状況・・ワイルドピッチも避けないと
いけない・・となると、外に大きくはずれてゆくだとか、
低めに大きく落ちてワンバウンドになるような大きな変化の
変化球も投げる可能性は少なくなる。
となると、バッターにはありがたく、怪しげなボールには
手を出さないというしっかりとした戦略が取れる。
打線は下位だが、運良くピッチャーの伊藤くん。
日本文理もすごく良いところでピッチャーに打順が回って
きたね・・その辺の読みはピッチャーであるゆえ、完成して
いるはずだから頼もしい・・そしてレフト前へ・・。
さらに代打の石塚くん。これまた、あの打ちにくそうな
チェンジアップを見事にとらえレフト前へ・・。
この時もレフトがバックホームを慌てエラーをしている。
最後にサードラーナーでゲームセットなのだが、観ている側
としては、やはり抜けて同点になって欲しかったね・・(笑)

【横浜 vs PL学園】の時にはPL学園が横浜バッテリーの
サインをキッチリ盗んでいた。
後日の特集番組の時にそれを知り、高校野球のレベルの高さに
ビックリしたのを覚えている・・。
もしかしたら、今回も何か舞台裏があったのかもしれない・・。
いずれにせよ、レベルの高い闘いは何度観ても迫力がある。
今回また歴史に残る名勝負の誕生だ!!