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大隅良典氏がノーベル賞受賞!

2016年10月3日、東京工業大学栄誉教授
の大隅良典氏が「オートファジー」という
細胞内部で起こるリサイクル作用を解明、
すなわちそれは細胞の仕組みの本当の
基礎的な仕組みを解明したという事で、
「ノーベル生理学・医学賞」を受賞した。
不勉強で申し訳ないが、日本としてはお金に
ならない為あまり投資されない「基礎研究」
に陽を当てた素晴らしい事らしい・・(^-^;

ところで、「オートファジー」って何よ?
という話ですが、色々な報道を理解しながら、
個人的に出来るだけ分かりやすく説明すると、

「オートファジー(Autophagy)」の

「Auto」→「自分」
「phagy」→「食べる」

と言う意味なのだそうだ・・。
そして、このメカニズムは細胞の内部で
不要なタンパク質などを分解、掃除をし、
リサイクルする働きを言うそうだ・・。

もう少し噛み砕くと、人間は何十兆もの細胞
で出来ていて、そのひとつひとつの細胞は
「タンパク質」で出来ていて、それぞれの
細胞内に「核」があり、細胞を破壊してしまう
モノを膜に覆った「分解酵素」というものも
存在しているそうだ。

その個々の細胞内において「タンパク質」や
「その他のモノ」が古くなると、なんとその
「古くなったゴミ」を感知し、まるでゴミ袋
にまとめるかの様に膜で囲い始めるそうだ。
いわゆる散らかっている部屋を片付けて
きれいに住みやすくする・・家庭でいう
ゴミを分別して袋に入れる作業を行って
いるのだそうだ・・。

そこにこれまたなぜか感知し、膜で覆われた
「分解酵素」がやって来て、膜で覆われた
「古くなったゴミ」だけを狙い撃ちして
融合し、分解を始めるのだそうだ・・。
すると・・あら不思議!w(゜o゜)w
それがなんと「アミノ酸」や「タンパク質」
などの「基になるモノ」に生まれ変わる
のだそうだ・・。

いわゆる細胞の中でリサイクルが行われて
いると言うこと・・。

こうした一連のサイクルを細胞が行っている
という事を「オートファジー」として大隅氏
が発見した・・。

そして、この「オートファジー」の発見は
今後の私たちの生活を変えてゆくという・・。

例えば、ガンの治療に使えるのではないか?
という話だと、そもそもガン細胞というのは
抗ガン剤が来ると飢餓状態に陥るそうだ。
すると自分の体を食べて「オートファジー」
をする事によって生き延びようとする。
・・という事はガンが「オートファジー」を
できないようにしてやればガン細胞は増殖
できなくなるのではないか?
結果、ガンの発症やガン細胞増殖を抑える
のではないか?

またアルツハイマー病の治療や予防にも期待
ができるそうで、アルツハイマー病とは
神経細胞内に余計なタンパク質が溜まって
しまうことがわかっているそうだ。
・・という事は神経細胞に「オートファジー」
をきちんとさせてあげれば、ちゃんと掃除が
できるので、神経細胞内の異常なタンパク質
増加を防ぐことができるのではないか?
こういった病気が治せるのではないか?
と考えられている・・。

そして、この「オートファジー」という現象
は、なんと人間だけではなく、微生物から
生物の間での「統一現象」なのだそうだ。

だからノーベル賞なのであり、素晴らしい
発見なのである。

本当におめでとうございます!(^^*)