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【原爆の日】に考える

毎年同じような事を書いているが、忘れないためも
書き続ける・・。
昨日、8月6日は広島市、9日は長崎市で65回目の
【原爆の日】を迎え、先に、広島市にある平和記念
公園にて

【平和記念式典(原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)】

が開催された・・。
2010年の今年は、これまでは参加していなかったアメリカ、
イギリス、フランスが参加、参加国は過去最多となる
67カ国の大使らが出席、さらには、潘基文(バンキムン)
国連事務総長も出席した。

今年も、日本のテレビは自国民が【虫けら】に扱われた
【広島&長崎の原爆投下】をニュース以外ではあまり
伝えない・・(NHKがちょっとがんばっていた)
個人的には、広島、長崎で起こったような【核を落とす】
という暴挙は、もう現実には起こりえないと考えるが、
外交において、【核抑止力】=【核恫喝用】として、
のど元に突き付ける刃としての【核】は、間違いなく
増え続ける・・世界に大きな発言権を持つ常任委員理事国
の全てが【核恫喝用】に【核】を持っている以上、その
目的の保有国はこの先もどんどん増え続けるはずだ・・。
この大切な部分に日本はどうするのか?をきちんと論じ
なくてはいけないのに、未だに夢のような【核廃絶論】
のままである・・。

この式典においては、日本の報道は相変わらずの平和ボケ
で、【プラハ演説】のお陰で世界は核軍縮へ向かう一歩!
みたいな書き方だが、元々、イギリス、フランスは
【核恫喝用】の【核】を棄てる気は全く無いし、中国も
あらゆる事から北朝鮮を守っている姿からみてもこちらも
【核恫喝用】の【核】をを棄てる気は全く無い・・。
むしろ増強するであろう・・。

【プラハ演説】では、誤解している人達が多いが、アメリカ
とロシアが【戦略兵器削減条約の交渉を行う】・・すなわち、
もう使わなくなり、無駄に経費だけがかかるお荷物的な
粗大ゴミでもある長距離弾ミサイルのような【戦略核】を
一緒に廃棄してゆきましょう!という事を宣言しただけで、
戦争の通常兵器としてに使うための【戦術核】を廃棄する
のではない・・。
逆に、それは同盟国の防衛のために、暗に【戦術核】を
持ち続ける事も【プラハ演説】では宣言しているのだ・・。
さらに【包括的核実験禁止条約(CTBT)】ですらアメリカ
と中国は批准すらしていない・・。
そう・・アメリカは本気で【核】を無くそうとしている
のではないのだ・・。
もちろん、イギリス、フランス、中国も沈黙・・というより
基本的に【非核】を世界は現実論として捉えていない以上、
核軍縮などになる訳がない・・ただ単に今回のように
公使レベルでバランスを取っているだけである・・。
中国が第二のソ連になる可能性がある以上、逆に日本としては
アメリカに【核】を捨ててもらっては大変困るのだから、
まあ、アメリカはこのままのらりくらりで良いんだけどね・・。

問題は世界ではなく、綺麗事では国は守れないという事が
日本国民に希薄な事である・・。
戦争は【悪】であり、核兵器は【悪魔の兵器】だというのは
今や当たり前の世界の価値観であろう・・。
でも、思うのと行動するのとは全く違う・・その証拠に、
そんな綺麗事で平和ボケしている間に、日本はすっかり
【核】に囲まれてしまった・・。
経済は国が誘導すれば、あとは民間がその波を利用して発展
する・・が、防衛だけは国が頑張り続けるしかない・・。
残念ながら、

【日本は核を持たない事で世界的に発言力がある】

という幻想がまだ日本にあるようだが、今までにどのような事
で発言力が認められた事があるのか?を考えたら、世界は
【核】を持たないと発言力が無い事は、今までの全ての事を
みても明らかである・・くやしくても打ちひしがれても、
【核】を持たなくては発言力がない・・これが世界の常識
なのである・・。

この日、広島市の秋葉忠利市長は、読み上げた平和宣言で
「核の傘からの離脱」などを日本政府に求めた・・。
改めて、世界を見渡さず未だに【核の傘の拒否】【第9条を
守ろう】【非核三原則】などと、狂った国が本気で攻撃を
してきたらどうするのか?の覚悟もなく、のどかに叫ぶ
平和ボケ日本に杞憂する・・。