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雪印の教訓は全くいかされていない

「シュークリームに消費期限切れの牛乳を使用していた問題で11日、
 会見した菓子メーカー大手、不二家の藤井林太郎社長は、食品衛生法
 の規定の10倍、社内基準の100倍の細菌が検出された
 洋菓子「シューロール」を出荷していたことを明らかにした。
 同社は「発覚すれば(解体的出直しを迫られた)雪印乳業の二の舞い
 は避けられない」との内部文書を作成しており、問題を隠し続けよう
 とした形跡もある。不二家によると、昨年6月8日に埼玉工場(埼玉県
 新座市)で製造したシューロールで基準を超える細菌が検出されたが、
 そのまま113本を出荷した。消費期限を社内基準より1日長くした
 プリンの出荷も判明した。また、同工場では04年に1カ月で50匹の
 ネズミを捕獲、06年夏以降も2匹捕獲しており、衛生上も問題が
 あった。 」

雪印事件でどこの食品メーカーも気合いを入れ直したと思ったが
やはり人間は

【のど元過ぎれば熱さ忘れる】

というという生き物なのか?
今の所、発覚したのがニュースや新聞などによると、

■不二家の社内外の構造改革チーム調査で明らかになった問題■

○シュークリーム (期限1日切れの牛乳使用→約16000個)→出荷
○アップルパイ (期限最大4日切れのリンゴ加工品使用→約500個)
         →出荷
○シューロール (社内基準100倍の細菌検出→113個)→出荷
○プリン (消費期限を社内基準より1日長く表示→数十個)→出荷

と、どれも出荷してしまう所がもう雪印とそっくりである・・。
報告書には現場の声も記載されており、

【使い切れなかったらにおいをかいで、品質的に問題がないと
 判断したら使っていた。】
【11月7日期限分のを11月8日に使った。捨てたら怒られるし。】

という赤裸々に語られるとさらに恐ろしさが増す・・。
社内規定では環境に配慮し、牛乳を捨ててはいけない事に
なっているそうだ。
では、もし牛乳が余った時にはどうする規定になって いたのか?
すると、その規定は【無い】のだそうだ。驚くべきその理由は、

【今までに余った事がなかったから】

だそうだ・・(-_-;)
100年やっていて、1日も牛乳が余らなかった事がないほど、
絶妙な数の仕入れをしたというのか?(◎_◎;(笑)
そんな事はありえる訳がない。という事は、少なくとも数十年前から
この姿勢だった事の裏付けでもある。とんでもない会社だ。
で、1カ月で50匹のネズミ・・レストランを始め、食品工場の裏を
見たら食べられないというが、本当にそうなんだろうなぁ・・と思う。

さらに不二家はパロマ同様、

【同族会社】

である。展開もパロマそっくりの、批判に耳を貸さない、心地よい
意見しか聞かない、周りの人間も反対意見などいえない環境だった
事が推測される。
昨年の11月にこの件が発覚したにもかかわらず、隠蔽したのは
クリスマスケーキの利益は頂き、正月から雛祭りまでケーキの
需要が冷え込む時を計画的狙って発表したのが今・・。
消費者うんぬんでなく、人間の最後は自分達の事しか考えない
という姿勢を地でいった露骨さ・・。

ペコちゃんという強力なキャラクターがいるので、雪印と違って
復活もありえるかもしれない・・しかし、今後しばらくは消費者の
ケーキ全体の買い控えが始まるだろうね。
ケーキ業界に与えたダメージは大きそうだ・・。
不二家の株価は一昨日が22円安、昨日も19円安と暴落中だが、
土日の報道によっては、月曜日の株価はストップ安かもしれない。
その他の食品メーカーの株価にも今後ちょっと影響がありそうだな・・。