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天下の愚策から価値がある良策に

来年度の【子ども手当】の地方負担を、神奈川県、
横浜市&川崎市(神奈川県)、千葉市&浦安市
(千葉県)、さいたま市(埼玉県)、松阪市(三重県)
などなど続々と拒否が始まった・・。

ひとまず政府が掲げる来年度の【子ども手当】は
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○子ども1人につき 月額1万3000円(中学終了まで)
○3歳未満は 月額2万円(7000円加算される)
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と、3歳未満なんて、そんなにお金がかからない時&
財源がないのにさらに加算・・ってこの期に及んで、
まだ【金額】のレベルである事が非常に残念・・(-_-;)
経済状況が良くなれば自ずと少子化対策は解決する
のだが、昨今の厳しい経済状況下においては、
少子化対策は待ったなしの状態なので、

【社会全体で子どもを育てる】

この理念は素晴らしいし賛同する・・。
しかし、【継続しなければ効果がない】のに、財源が
安定しないうちに民主党政府は、人の意見も聞かずに、
毎年、その都度予算を通さなければならないという
とんでもなく不安定なまま見切り発車した。
しかも、

【民主党は全額国費で!という事で当選した】
【1年間だけは地方負担だが、来年は全額国費と昨年度に
 きちんと断言している】

という事を考えれば、地方の怒りははごもっとも!
しかも、地方に負担させておいて、その功績は民主党の
功績になっちゃうんだから余計だよな。
ま、今回、地方が強気なのも、次期政権は

【民主党は無い!】

という部分も見え隠れし、そう考えると【子ども手当】
は今季限りという目測が立つから、やはりどこを
どう考えても地方は拒否を貫くだろう・・(笑)

でも、地方もお金を出す事を拒絶している訳では
ないんだよな・・バラまくだけの【子ども手当】への
お金の捻出を拒絶している事が鈍感な民主党政府には
全然わからない・・。

代表的な発言だと、この1月で35歳になるという
若き三重県松坂市の山中光茂市長が昨年の3月に
厚生労働委員会に参考人として呼ばれた時の説明が
素晴らしかった。

三重県松坂市は満額【子ども手当】が支給されれば
【年間76億円】で、これは松坂市の

【個人市民税収入の77億円】

と、ほぼ同額であるという事をふまえ、この76億円
があれば、どんな事ができるのか?を挙げた。

○毎年25園の保育園をつくる事ができる
○松阪市の約40の公立&私立の保育園をたった
 8億円で無料化できる
○小学校&中学校の給食費を2億円で無料化できる
○年間たった2800万円で、子供医療費助成を
 1歳引き上げる事ができる
○国民健康保険料、介護保険料、後期医療保険料を
 全部無料にできる
○松阪市の個人市民税収入の77億円を無くして
 無税地域にできる

と、この額を他にまわすのなら保健、福祉、教育、
子育ての環境整備が大きく前進すると説く・・。
本当になんと素晴らしい考え方だ・・こうした事に
使えるならば、地方は拒絶をしないのである・・。
25園の保育園を毎年つくらなくとも、ひとまず25園を
初年度につくって、あとは25園分の維持費に使えば、
待機児童の問題も相当解決する・・。
さらに、文科省と厚労省の垣根を取っ払い、少子化で
空いている都心の小学校や中学校の教室も、保育園
などに使う事ができるようになれば、新しく保育園を
新規に建物込みでつくらなくても、リフォームするだけ
で大丈夫だったりする訳だ・・。
本当は民主党がやらなければならない事は、文科省と
厚労省の垣根を取っ払う事じゃないが、そうした既存の
考え方をぶち壊してくれるんじゃないか?既存の力に
立ち向かう新しい風になってくれるんじゃない?と
いうのが国民の期待だったと思うんだな・・。

余裕がある中での【子ども手当】ならば、バラまき
でもいいだろう・・しかし、今の子供達が将来自分達
で支払わなければならない赤字国債という借金での
支給という天下の愚策を、まだ続けようとする理屈が
わからない・・どうせ借金をするのなら、三重県
松坂市の山中光茂市長のおっしゃるような価値が
ある良策にしてもらいたい・・。

その【子ども手当】も3月31日で期限が切れる・・。