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マスコミには辟易する

■柳沢厚生労働相の6日の記者会見から■

【ご当人の若い人たちは「結婚をしたい、それから子供を2人以上
 持ちたい」という極めて健全な状況にいるわけだから、本当に
 そういう若者の健全な、なんというか希望というものに我々が
 フィットした政策を出していくことが非常に大事だと思っている。 】

まただ。マスコミが一部分だけを【子供が2人以上「健全」】と見出し
として抜き出して一人歩きさせ【悪質に一方向へ誘導させる】典型的な
手法だ。そこに登場していた民主党の蓮舫議員の

【子供を2人以上持つのが健全で、持ちたいけど持てない人は不健全
 という事になる】

という発言にはビックリである。
こいつ、日本語がわからないのではないだろうか?
そんな事は柳沢大臣は一言も言っていない。

■結婚と出産に関する全国調査(2005年)■
○【いずれ結婚するつもり】結婚の意思を持つ未婚者 約90%
○希望の子供の数【2人以上】の未婚者       約85%

という統計から

【若者は結婚をしたくなくなった訳でもなく、2人以上子供を
 産みたいという希望を持っている】

という事を言いたいのだろうという事は、小学生レベルの国語の力が
あればハッキリとわかる。前回の

■前回の柳沢厚生労働相発言■

【では、人口の状況はどうか。平成17年の国税調査を受けて、18年に
 年金の人口推計をやるわけです。(中略)特に、2030年に例えは
 30歳になる人を考えると、今、7、8歳になってなきゃいけない。
 生まれちゃってるんですよ。もう。あとは「産む機械」って言っちゃ
 なんだけど、装置の数が決まったってことになると、機械って
 言っちゃ申し訳ないんだけど、機械って言ってごめんなさいね、
 あとは産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない。2030年は
 もう勝負は決まっているとよく役人に言われる。】

というのも、個人的には擁護するとかしないのレベルでなく、柳沢大臣
の発言は流れから汲み取ると、そんなに失礼だとは感じない。
ただ「機械」に例えなくても良かったが・・。
【もう女性の数は決まっているから】レベルで充分に伝わっていた
だろう・・確かに、この年代は【女はとっと結婚して子供を産め!】
【女は子宮でものを考える】みたいな、セクハラ発言バリバリ時代の
人間ですから、この例え方をみると、心の奥底にはそんな時代レベル
の基礎があるようには感じてしまうね。
でも【産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない】というのも、
実際その通りだもんね。ただ

【それを大きくサポートするのが私の役目!】

くらいの事は言って欲しかったね。
それよりも、きちんと

〜 予・算・を・審・議・し・て・く・れ 〜

しかし、マスコミも、コメンテーターも、みんなで

【その原因をきちんと把握して、産みたい人が産めるような
 対策を打ち出す事が必要だ】

と言う。悪いが、昔はもっと劣悪な環境時でありながら、対策など
考えなくても、子供をたくさん産んでいた。生まれなかったら、
姑にどれだけ皮肉を言われ、いじめられたか・・(笑) 
そんな時でもたくさん出産をしたのだ。
だから【環境の問題】ではない!と言いたい所だが、やはり
【環境の問題】なのだ。今と昔では

【環境の価値観】

が変わってしまった。まず、女性が外に出るようになった。
いや、出ないと生きていけない【男性1人では役に立たない環境】に
なった。
さらに、夫婦が他人の手をうざったいので借りなくなったのと同時に、
何かあった時の責任の問い方がアメリカのようなえげつなさが出てきた
ので、責任問題を考えると、他人が簡単に手伝う訳にもいかなくなった。
ますます夫婦が【孤立する環境】になった。
将来、自分たちが生きてゆくだけでも大変なのに、子供1人に生涯、
全て公立で進んでくれても約3000万円かかるという試算を目の前に
すると、やはり1人まで・・という【将来が不安な環境】。
昔は、ボロボロの服を着ていてもよかったが、今はそういう訳には
いかない。さらに昔と違って、自分自身のゆとりが欲しい、物が欲しい、
と色々な事に【贅沢な環境】になってしまった。
裏を返せば、【いくらお金があっても足りないという環境】になって
しまった。

そして、みんな【疑問の投げかけ】はするが、必ずどいつも【出生率
が上がる具体策】は提案できない。だがマスコミを中心に、できあがった
ものへの【言葉尻】や【穴】を探し、そこを徹底的にののしる事は
得意だ・・。裏を返せば、みんな気付いているのだ。
出生率を上げる理想的なアイデアは【この世に存在しない】事を・・。
手当を出すにしても、年間100万円位くるなら別だが、仮に10万円が
年間にきても無理で10万円につられて子供産むとは思えない。
逆に年間100万円位出るようになったら、スウェーデンのように賃金の
半分が税金と社会保険料という働くのがイヤになるような環境になって
しまう。
会社に保育所を義務付けにするのも良さそうだが、大きな会社と小さな
会社の差別、小さな会社へのが大きな負担が生まれ格差ができてしまう・・。
2年くらいの長い子育て休暇を作るのも良さそうだが、経営する側に
してみれば、余裕のある会社はできるにしても、余裕のない会社には
できない。しかも、2年間だけが子育てではないなどという、出来たら
出来たでさらに甘えた事を言い始める事にもなりかねない。
独身者や子供の作らない夫婦は、今後、今の子供達に支えて貰う
のだから社会保険料が子供のいる家庭よりも数十倍高くするというのも
良いと思うのだが、恐らく、子供を産みたくても産めない夫婦の気持ち
も考えろ!不妊治療で家計も痛めつける上にさらに取るのか!
ふざけるな!となる・・。
本当は職場にサラリーマン金太郎じゃないが、子供を背負って働ける
環境ができるのが一番自然な気がするが、1人2人ならともかく、
10人とかになったらうるさいだろうなぁ・・w 
そんな事が許せる社会にならないといけないが、今は、逆にギスギス
してゆくだけ。やはり人々の生活にそれだけのゆとりが無いからなのだろう・・。

そんな事を考えると、自分も、今、この時代に子供に【生】を与えた
事が正しかったのか?時々、考えてしまう事がある。
そんな中でも、ただひとつハッキリしている事は、自分たち親には
たまらない【贈り物】であった事だけは間違いない・・。