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全原子力発電所稼働停止と本当のコスト【後編】

【前編】からのつづきぃぃぃぃ〜〜

さあ、そもそも原発は一番安い発電方法なのだろうか?
基準となる【経済産業省の試算】を見てみよう!(゚-゚)b

■発電コスト■
<経済産業省の試算(1kwあたり)>
○水力 11.9円
○火力 10.7円
○原子力 5.3円

という事で、【原発が一番コストの安い発電方法だ!】
と豪語され造られ続けているが、隠され【発電コスト】
の中に入っていない【原発だけのコスト】
がある・・。

次に20年前から原発のコストを洗い出すべく奮闘して
おられる立命館大学の大島堅一教授によると、電力会社
の有価証券報告書から算定した実際の費用に近い数字で
比較した場合、

■発電コスト■
<大島教授の試算(1kwあたり)>
○水力 7.08円
○火力 9.8円
○原子力 8.64円

すでにこの時点で経済産業省の試算から大幅に上がる。
しかし、原発は稼働したら発電量を変えられず、フル
稼働し、夜間電力が余ってしまうために、夜間に水を
余った電力で汲み上げて昼間に下に落として発電する
という原発の都合のためにできた【揚水発電】
のコスト
を合算すると、

■発電コスト■
<大島教授の試算(1kwあたり)>
○水力 7.08円
○火力 9.8円
○原子力+揚水 10.13円

となり、この時点で火力よりも高い発電方法に変わる。
ここに、治体への補助金や原子力技術開発など年間
4000億円、税金からの交付金は約7割が原子力向け
と大島教授は見ており、それらを含め
計算をすると

■発電コスト■
<大島教授の試算(1kwあたり)>
○水力 7.26円
○火力 9.9円
○原子力+揚水 12.23円

という事だ・・。で、この原価計算は経産省が定めた
【供給約款料金算定要領】に基づいているので、
電気料金に含まれている【電源開発促進税】や
一般会計の【エネルギー対策費】は算入されていない
うえ、ここに今後の【放射能廃棄物の処理代】、
【最終処分代】、【再処理代】、【廃炉代】、今回の
ような有事の際は【事故の賠償費用】は全く含まれて
いない・・。(詳しくはこちらを参照)

それらを含めればもっと壮大な数字が出てくる・・_| ̄|○
もんじゅが止まり、もう核サイクルが破綻している
原発は、すでに

【一番危険で、一番高く、一番無駄な発電方法】

である事がきちんとわかる。

また、京都大学の小出裕章助教によるコスト計算でも、

■発電コスト(総単価)■
<大島教授の試算(1kwあたり)>
○水力 3.98円
○火力 9.9円
○原子力 10.69円
○揚水 53.54円
*総単価→(発電単価、開発単価、立地単価)

計測の土俵は違うものの、大島教授の試算のように
【揚水発電】を原発の都合のためにできたので
コスト算入させた場合、大島教授の試算よりも、
はるかに高いコストと計算されている。

さらに甘いのは、恐らく政府はもう一度原発がどうにか
なる事は恐らく想定していない事である・・。
どうしますか皆さん?
例えば今、何らかの地震や津波で福井の原発銀座が
襲われメルトダウンする事になったら?
また【想定外】として諦めますか?
この国は2箇所の別々の原発事故の処理はできる能力
はない・・もう、残念ながら原発は有事の際には、
人間がどうにかできる代物でない
事を認めるしかない
と思うのだ・・。

火力発電所が爆発しても、その周辺がぶっ飛んで
大変な事にはなりますが、放射能はまき散らしませんし、
食も土地も海も草木も石油にまみれる事は多少あるかも
しれませんが、放射能より全然マシじゃないですか?
本気で核兵器開発でも行うというのでしたら別ですが、
もしもの時にはこうして人間の手に負えなくなるという
平和利用としての原子力はもう破綻している・・。

とはいえ、これだけ日本を原発だらけにしたのはやはり
我々国民のせい・・長い間、自民党に長期政権を差し
上げていたから・・(-_-;)
でも、起きてしまった事、展開されてしまった事は
グタグタ言っても仕方がない・・。
今後、何ができるのか?

近いうちに、国をあげての節電脅迫と共に新しい
発電方法への見解を述べたいと思う。