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気づかずに進む友人同士の従属

2020年4月18日に福岡県篠栗町在住の
碇翔士郎くん(5歳)が餓死した事件・・。
重ねて、母親の碇利恵被告への洗脳や、
碇被告から生活保護費や児童手当など
合わせておよそ200万円をだまし取った
とされる一連の容疑・・。
検察の求刑どおり懲役15年の判決が
言い渡されている・・。

この事件では「死」が起こってしまって
いるが、こうした

【相手を従属させる状況下】

というのは実は我々の身近でも簡単に
訪れるものである・・。
自分もそこまで大げさではないが、似た
ような経験を何回かしているので、
ある例を話そう・・。

あくまでも自分の例だが、まずスタートは
友人側からこんな形から始まっていく・・。

「あなたの為にコレをやってあげるよ。
 それはあなたにとっても嬉しい事でしょ!」

もちろんそれは、自分にとっても嬉しい事
なので、

「えー!そんな事してくれるの嬉しいなぁ!
 ありがとう!」

となり、出発時点では相手は自分が喜んで
いる事が嬉しいから、何の問題も無く
やりとりが始まっていく・・。
で、こちらも色々やってもらえるから

「よし!あの人の喜ぶ事をこっちも少し
 やってあげよう!」

と、きっと喜んでくれているだろうなぁ・・
思っていると、ここで違う方向に変わって
いくのだ。

「それは私は望んでいない事なので、
 やらなくて結構です」

と相手に断られるのだ。
でもこちらもやってもらっているという立場
があるので、何か違和感バリバリだけれども、

「まぁ望んでなくても、このシチュエーション
 なら相手も損をする訳では無いからやって
 おいてあげよう!」

と、こちらも「良かれ」と思ってやると

「なんであなたはやらなくていいと言って
 いる事をやるんだ!」

ともっと怒られるのだ(笑)
もちろんこっちは「すみません・・」と
しながらも「何も怒らなくてもいいのに・・」
と思いながらも、こちらとしてもそれを
やる事は手間である事は確かだから

「望んでないなら、もうやらなくていいか・・」

と諦める事にする。
だがここから相手はギアチェンジしてくるのだ。

「あなたはやらなくても良い事をやるので、
 あなたにしてあげている事に規制を加えます」

と雲行きが怪しくなっていく。
しかしこちらも毎日の出来事の中で、やはり
その規制通りでは、ちょっと「都合の悪い」事
も出てくるので「都合が悪い」という事で、
その規制通りでない事を少しでもやると

「こっちはちゃんとやってあげているのに、
 何であなたは規制通りの事をやらないんだ!」

とどんどん雲行きが怪しくなってゆく・・。

ここで整理をしよう。
始まりは相手が私が喜ぶだろうという事で
良かれと思ってやり始めた事が始まりである。
しかし、だんだんとこちら側が相手に従属して
いかないといけない関係になっている事が
お分かりだろうか?

そう・・この事件と程度は違えど

【知らず知らずのうちに相手に従属させられている】

のだ・・。
で、話を戻そう。
相手はその後、更にギアを上げてくる。

「言う事を聞かないあなたにはペナルティー
 として更に規制をかけます」

こちらも相手にやってもらっている引け目は
感じているので

「申し訳ありません。分りました」

となる・・しかしこの時点で、もうやって
もらっている事が苦痛になってくる・・。
そしてこちらも既に笑顔じゃなくなって
きているのである・・。
始まりは笑顔だったはずなのに・・。
なので、本当はこの時点で

「もうそういう事ならやって頂かなくて結構です!」

とハッキリと言い切れるのが1番の正解
なのだが、友人関係を壊したくないと
考えてしまうと、ズケズケ言う自分ですら
それがなかなか言い出せないものである・・。
となるとやる事はひとつで、殺されない事が
確定なら、相手側から

「そういう事ならもうやめましょう!」

と飽きられるなり、愛想つかされる時を待つ
しかなくなってくる。
しかし相手はこちらが下手に出ていると、
更にエスカレートしてくる

「規制通りやれないのなら、もっとペナルティを
 課します・・」

こうなってくると完全な従属関係に陥って
いる・・で、この時点でやってくれている
相手はかなり怒っている・・。
しかしこちらは友人関係を崩したくない
から更に下手に出る・・。
これが交互に続いて気付くと規制条件を
越えて罰則がでてくるなど、どんどんと
厳しくなっていくのである・・。

「あれ?始まりって、相手はこちらが喜ぶ事
 をやってくれていたんじゃなかったっけ?」

もうそんな状況下すらも微塵もなくなって
いるのである・・。

自分の場合は事件の様に相手が

「やろうとしてやっている」

のではなく、相手は全く悪意は無く

「知らず知らずのうちにそういう事になって
 しまっている」

ので、もちろんその点は大きく違う。
でもきっと、母親の碇利恵さんはママ友の
赤堀とのやり取りの中で

「なんで私は今、この人の言う事を聞いて
 いるんだろう?」

というシチュエーションに途中何度も
出会っていたと思う・・。
でも自分の例よりもっと抜け出せない状態に
なっていたんじゃないかな?(゚.゚)

いずれにせよ、やってくれている相手から
急に「規制」や「約束事」が出て来た時は、
実は「支配」なり「従属」の始まりになる
要注意分岐点であり、立ち止まって
じっくりと考える時にしないと、逆に
自分が追い込まれてゆく事になるので、
お気をつけ下さい・・。 <(_ _)>

ちなみに自分はそれに気付いた時から、
殺される心配がないなら自分の精神状態を
守らないといけませんから、すかさず
「規制」や「約束」をのらりくらりと
守らなくするので、もちろん相手が
ブチギレ怒り、結果、友達関係は破綻して
いますがね・・(笑)

個人的に、自分が相手の為に好きでやって
いる事に関しては、相手の反応がどうであれ
自分がやってあげたい事をやっただけだから
イラつく事が無いだけに、そうした事に
巡り会う度に「友達って何なんだろうなぁ・・
良くわかんねぇなぁ」と感じる訳です・・(笑)