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所沢市に見る【間接民主主義】と【直接民主主義】

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エアコン賛成が過半数=学校設置の是非で住民投票-埼玉・所沢
(2015.02.15・時事通信)
 埼玉県所沢市で15日、航空自衛隊基地周辺の小中学校にエアコンを設置するかどうかの是非を問う住民投票が実施され、即日開票の結果、設置に賛成する票が有効投票数の過半数を占めた。投票率は31.54%だった。
 投票結果に法的拘束力はない。住民投票条例では賛成、反対いずれかが過半数となり、票数が有権者総数(27万8248人)の3分の1以上の場合、市長は「結果の重みを斟酌(しんしゃく)しなければならない」と定めている。賛成は5万6921票で、3分の1には届かなかった。反対は3万47票だった。
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都道府県別に小中学校の設置状況を
みてみると、設置率が高いのは
1位「東京都」81.3%
2位「香川県」69.2%
3位「沖縄」65.0%
4位「京都府」57.0%

と、我が神奈川県は55.4%で5位・・。
とはいえ、上記の数字はちょっと詳細が
必要で、東京都の81.3%は、特別教室
などが65.4%であるため、全体が81.3%
になっているが、普段生徒が多くの時間
を過ごす普通教室は99.9%・・と、
ほとんど設置されているのだ・・。
ちなみに、神奈川県は?というと普通教室
が71.3%、特別教室などが31.4%・・と
いう事で、全体が55.4%・・。
東京は財政があるから別として、第2位が
香川県ってなところを見ると、なぜこういう
結果か?はわかりませんが、ひとまず
都道府県単位でクーラーに対する大きな
温度差があるという事だけはわかる・・(^-^;

さて、そんな中の埼玉県のしかも所沢市・・。
あくまでも報道によると、その市内全47校の
うち、航空自衛隊入間基地の近くにあり、
尚且つ、騒音対策で【防音校舎】となっている
28校に対するエアコン設置について、2006年
に所沢市はエアコン設置を決定するが、
2011年10月に就任した藤本正人市長は、
その就任前にすでに決定していたエアコンの
設置を

「東日本大震災を経験し、快適で便利な生活
 を見直すべきだ。財政状況も厳しい」

と計画中止を決める・・(^-^;
いやいや、すでに市議会で決まった事を市長
の権限でひっくり返せる事がちょっと驚き
だったが、深い事情はともあれ、すったもんだ
の末に住民投票をする事になる・・。
しかも、基地騒音のせいで窓を閉めざるを
得ない為のエアコン設置という事で、当然、
全額国負担で、実は一切所沢市の税金は
使わないでできたところ、今の藤本市長が
独断でその補助金を返上しちゃったと聞く・・。

では、エアコン設置をしない事を市議会という
【間接民主主義】できちんと決定した事なのか?
それとも市長の独断なのか?のハッキリとした
裏付けを探してみるが、なぜかネットの記事や
所沢市のHPに行っても明確にその部分が出て
来ない・・(・_・?)
もし仮に所沢市議会という所が、きちんと決定
した事を市長の一存で覆す事ができるのだと
したら、独裁者が生まれる環境な訳ですから、
この部分を、まずは止められる市議会に制定
しないといけない。

逆に、市長の要請で、市議会において財政難
という事で、再度、【間接民主主義】として
市議会が集められて、きちんと決定した事
なのだとしたならば、市民の代表者達の決定
を住民投票と言う【直接民主主義】で覆す事が
出来る環境であるのだとするならば、市議会の
立場が無くなり、それはそれでちょっと
恐ろしい形な訳だ・・。

なぜなら、確かに【間接民主主義】は、直接
の有権者の意見が届きにくい側面があるのは
事実だ・・。
しかし【直接民主主義】による「民意」を
背景に、今までの歴史の中で、独裁者たちが
誕生している事も事実であるからだ・・。

よって、自分は何か扇動者がいると、感情的に
流れに迎合されがちな日本人の群集心理を
考えると、自分はこうした住民投票のような
【直接民主主義】は実は反対である・・。
やはり比較的、特化&暴走はしないで決定権が
ある者が話し合い、物事が決まっていく形
としては、やはり【間接民主主義】が一番良い
と思っているからだ・・。

ま、その結果は記事にあるような結果な訳で、
ひとまずは市長の勝ち・・。
報道の数字によると、このクーラー設置には、
防音校舎28校全体で約78億円(国が48億円、
所沢市が30億円)としている・・。

この市長が君臨している限り、設置はない
でしょうから、この市長を次の選挙で落とす
しか手は無い・・。
しかし、この市長を落としたい!と子供の
いる家庭の大人は思っても、逆から見れば、
何の為に1ヶ月以上もの夏休みがあって、
夏休み以外の暑い日が何日あるんだ?と
いう点や、設置したもののその莫大な電気代
の負担も通っている親の負担にでもしない
のならば、財政からの支出になる訳で、
設置料の【78億円】以外に、仮に1校辺り
クーラーの電気代だけで単純に最低100万円
かかるとすると、28校で最低年間2800万円
かかる事になる・・(◎_◎;
という事は、

「その莫大なお金を使わないで済んだ!
 ありがとう!市長!」

と思っている大人も報道には出て来なくとも、
たくさんいるだろうと予測できる訳だ・・。

個人的には、ひとまず設置をして、我々でいう
減価償却として、学習塾のように「冷房費」と
して7月、8月、9月に、「暖房費」として、
11月、12月、1月、2月あたりに月額として
取ればいい・・と思うんだけどな・・。

とは言え、昨今は給食費ですら、みんな
払わないんだから、ま、

「クーラーを付けてくれとはうちは頼んでない!」
「そんな金額かかるならうちの子だけ、クーラー
 の無い教室にしろ!」

とかいう言うバカ親がたんまり出現するだろう
予測はたつから(笑)今の世の中では、その
方法も取れないかぁ・・(^-^;

となると、たった数日のために、そこまで
市税をするかけていいのか?という事にも
なるし、さらにはその電気代は誰が負担
するのかというところも疑問視する事に
なってしまう・・。

今回の投票も、設置は市側、電気代は通学
させている親負担・・みたいな電気代の出所
も含めて呼びかけたならば、もしかしたら、
これだけの賛成票は入らなかったかもしれない・・。
そして、今回の住民投票で4000万円位の
お金がかかったらしいが、ま、他県の事
だからどうでもいいっちゃどうでも
いいんですが・・(^-^;(爆)●~*