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皮膚科医発【薄毛・脱毛、有効な対処法ガイドライン】

育毛剤というと、過度なCMが平然とまかり
通っている・・。
それはそれはひどいものである。

例えば【有効成分が毛根直撃!】などと
いうもの・・。

生理学的に、毛根を有効成分が直撃したら
大変な事である
・・(笑)

でも平気でそんな嘘で消費者を煽る・・。

民間の育毛法も、たくさんあり迷って
騙され、やがて失望する・・という末路を
辿っている人たちが多い事を考えれば、
ガイドラインができるというのは非常に
ありがたい事である・・。
その裏側を読み込めば、医者も本腰を
入れてきたな・・というのが個人的な
感想だ・・(笑)
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<薄毛・脱毛、有効な対処法は 初の診療指針>
 日本皮膚科学会は、国内で約800万人の男性が悩んでいるとされる薄毛・脱毛など「男性型脱毛症」に関する初の診療ガイドライン(指針)をまとめ4月13日発表された。薬による治療や髪を植える植毛など10種類の対処法について、公表されている研究論文をもとに科学的根拠の有無を調査。学会として推奨できるかどうかを5段階で評価した。
 指針は東京医科大学の坪井良治教授を委員長とする10人の専門家で作成した。治療薬や育毛剤・植毛など10種類の対処法を「A」「B」「C1」「C2」「D」の5段階で評価した。
 最上級のA(強く勧められる)と判定された成分は、飲み薬の「プロペシア」に含まれる「フィナステリド」と、塗り薬の「リアップ」に含まれる「ミノキシジル」の2つ。自分の毛を脱毛部に移植する「自毛植毛」はB(勧められる)評価とされた。
 薬局で買える一般的な育毛剤などに含まれる成分では、「アデノシン」や「t-フラバノン」など5種類が「C1(考慮しても良いが十分な根拠がない)」と判定。「セファランチン」は「C2(根拠がないので勧められない)」とした。化学繊維を使う「人工毛植毛」は炎症などの報告があるため「D(行わないよう勧められる)」に分類された。
 坪井教授は「効果がほとんどないような対処法も広がっており、正しい知識を啓発したい」としており、議論を呼びそうだ。指針は17日の同学会総会で発表、今月下旬をメドに学会ホームページでも公表予定。
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と、【皮膚科医の立場】での判定を
行った・・実はここ大事!

同時に、脱毛や育毛に関しては医者以外
には行くな!という隠れた主張も見え隠れ
する・・。
素人だと、上記の記事を読めば、最上級の

【A(強く勧められる)】

が一番素晴らしいのだと錯覚する。
だが、これは医者や薬剤師しか処方できない
薬であり、医者や薬剤師以外はどうすること
もできないんだ!という発表でもある・・。
さらに【治療】というのも医者以外は例え
治療する力を持っていたとしても、我々
医者以外は口にする事はできない・・
医者だけの領域なのだ・・。

その【治療】という項目での指針なのだが、
自分が支持する民間の自然治癒力だとか、
マッサージやシャンプーなどによる改善は
ここでは含まれていない・・。
あくまでも【薬】を投与するなど科学的な
治療のみのランク付けである事は注意
しなくてはいけない。

だが、このランク付け・・違う側面から
見れば、違った見方ができる・・。

【薬】という事は【副作用】が必ずある。
それは人間の防御作用なのだから仕方がない。

まぁ、記事では良い側面で書かれている
ので、天の邪鬼な自分はあえて
【A(強く勧められる)】という2つの薬品
を、以前のブログにも書いているが、
改めて【副作用】という側面で書いて
みたいと思う。

今回の【A(強く勧められる)】として
紹介されているのは、以下の2つの薬品
である。

【プロペシア(フィナステリド)】
【リアップ(ミノキシジル)】

こちらは、どちらも副作用があり、髪以外の
所への影響がある・・。
しかも「A」「B」「C1」「C2」「D」の中
においては一番強い・・。

まずは、飲む育毛剤の【プロペシア(フィナ
ステリド)】だが、前立腺肥大の薬で副作用
で毛髪が増加する症状が現れ飲む発毛剤
として開発、発毛剤としても承認された。
この【フィナステリド】・・そもそもの形が
実は

【ステロイドホルモン剤】
 
である。
しかも、2年目で1年目の効果の【半分】、
3年目で2年目の効果の【半分】・・ と
いうように加速的に減る形で【耐性】が
ついていく事がわかっています
・・。
製造元のメルクでも【ステロイドホルモン剤
である為、使用方法を誤まるといわゆる
副腎皮質ホルモン剤の様々な副作用が
出現する事がある】と言っています。

また、
 
○使い続けた場合の効果の加速度的な低下。
○やめた時には元に戻るため急激な脱毛に襲われる。
○約2%の性機能低下による性生活への影響。
○薬の代謝が肝臓で行われる事から肝臓への影響。
○その後に前立腺肥大や前立腺癌になった時のPSA(前立腺特異抗原)への影響

 
など、色々な問題が挙げられているだけで
なく、さらに、厚生労働省の注意喚起で
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<プロペシアと妊娠に関する警告 >

妊娠中か、その可能性のある女性は、絶対にプロペシアを使用してはいけません。砕けたり割れたりしたプロペシアの錠剤をさわってはいけません。男の子を妊娠している女性の体内にプロペシアの有効成分が入ると、それが口から入った場合であっても、皮膚に付着して吸収された場合であっても、男の子の生殖器に異常を起こすおそれがあります。妊娠中の女性がプロペシアの有効成分に触れてしまった時には、医師に相談して下さい。
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という、思っていた以上にすんごい薬・・。
まあ、個人的には、子供を作る気もなく、
SEXにも興味が無く、髪がハゲた事で
死にそうな位悩んでいる人以外は手に
する事をお薦めしない・・が医者の立場
からするときっと管理下でなら大丈夫!
という事で使われる薬なので【A(強く
勧められる)】とされているのであろう・・。

ただ、確実に効かなくなる時が来るので、
いずれはやめなくてはいけない薬

ある事を付け加えておく・・。

さあ、次の【ミノキシジル】・・これが入って
いるもので有名なのが【リアップ】なの
だが、【リアップ】の前に、当時この薬
を開発したアメリカのアップジョン社に
よると、因果関係が不明ながらも
ミノキシジル外用剤を使用した患者8名
が死亡しており、うち2は本剤使用中に
死亡したという報告、また、大正製薬と
厚生省の発表によると、発売から3ヶ月
の間に副作用があった人が約500人に
及び、2人入院・・というなかなかの数字・・。
その後も、薬局などで購入できる「一般用
医薬品」の副作用で死亡したと疑われる
患者が、2000年4月から今年6月まで
の間に10人おり、その死亡した10人の
うち、3人は発毛剤【リアップ】を使用して
いた
・・などと表に出てきたもの
でもこんな感じ・・。
表に出て来ていない症例を考えたら、
この2倍、3倍は軽くいるんじゃない
でしょうかね?(あくまでも想像です)

さらに、通常一般的にてくる副作用と
しては「かぶれ」「炎症」「断毛」などが
報告されている・・。
自分の店でも【リアップ】を使っている人
は多く、頭皮は赤く、髪は正常な髪は
なくなってしまっており、【ミノキシジル】
の影響というよりも、

成分(100ml中)
ミノキシジル・・・1.0g
添加物:プロピレングリコール、エタノール

と【リアップ】内に含まれる【エタノール】
や【プロピレングリーコール】の影響
と思われるが、断毛しやすい髪に
変わってしまう・・。
この髪の状態で髪が仮に増えると
しても、健康だった髪までがダメに
なってゆく姿を見守るのも非常に
つらい・・。

また、アメリカで発売された際は、
【ミノキシジル】は、元は血管拡張剤と
して開発されてきたもので、一般的に
頭頂部(頭のてっぺん)が薄くなった人
で、直径が10cm以下で、脱毛歴5年
以内の場合となっている。
副作用として「血圧に影響」「心臓や
腎臓に影響」「むくみを増強させる」
「傷等を悪化させる」という可能性が
ある
とされている。

しかし、日本で発売になると、その10cm
うんぬんの記述は無くなり、なんだか
どんな脱毛症状にも効いちゃう医薬品!
みたいなものに変わってしまっている

のだ・・(笑)
というように、日本では医者や薬剤師が
きちんと管理できない環境下で使われ
ているため、副作用以前に、効かないと
言われている症状の人たちも多々使って
しまっているという現状も怖い・・。

【ミノキシジル】は、このガイドラインに
おいては【A(強く勧められる)】と
されてしまいましたから、医者に言って
【プロペシア】を処方してもらうほどの
勇気がある人ならば、医師の管理下
なのでひとまずは心配ないのだが、
【リアップ】に関しては、その辺の
ディスカウント薬局などで簡単に個人
で購入できてしまうだけでなく、
【リアップ×5】と【ミノキシジル】が5倍
になっている・・という事は危険さは
増した・・。

まあ、そもそもは服用するタイプでした
から、それよりは心配いりませんが、
ひとまず【ミノキシジル】の服用型は、
安全性に問題があるため、現在国内
で【降圧剤】としては使われていない
事は、こちらにもつけくわえておく・・。

いずれにしても、あくまでも【対処療法】
ですから、やめてしまうと元に戻って
しまう・・というか、そもそも薬で強制的
に血管を拡張したりしているだけで、
脱毛の根本的な事は全く治療されて
いませんから実際には何も治っていない
ので当たり前・・(笑)
となると、個人的にはこれに【治療】と
いう言葉は当てはまらないのでは
ないか?
と思っています・・。
その辺、医療に携わる方々、いかが
でしょうかね?

なぜならば、

【全く治っていませんから!】(爆)●~*

これが治療ならば、カツラをかぶるのも
立派な治療じゃないかと思う訳です・・(笑)

それと、薬というのは数日間の投与なら、
実はそんなに心配はいりません・・副作用
なんてものもよほど強い薬でなければ
普通の人は気にする必要はありません。
しかし、この【リアップ】【プロペシア】
という薬は無期限にこの薬を投与し続け
なければいけません
・・。
これはメチャクチャ怖いと思いますが、
それでも医学的に【A(強く勧められる)】
治療なのだそうだ・・。

ま、指針では、生え際の後退の程度
などから、軽症と診断されればC1群の
育毛剤を使うか【リアップ】と【プロペシア】
を1年使う。
効果がない場合は、自毛植毛へ。
中等症以上ならば、同様に二つの薬を
使い、自毛植毛に進むよう提言する
そうですから、やはり医者の管理下で
あるならば、むちゃくちゃな事は起こらない
でしょう・・ただ、きちんとわかって治療
を受ける・・これが相当大事な訳です!(゚-゚)b