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20世紀少年-最終章-ぼくらの旗【ネタバレ注意!】

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9月1日が定休日で毎月1日は近所の
映画館は全て1000円なので、もう一度
【ヱヴァ】を観ようかと思ったのですが、

【20世紀少年-最終章-ぼくらの旗】

を観る事にしました。20世紀少年は
原作を読んで緻密にできているので、
単発で観るとわからなくなるというか、
前の細かい部分を忘れてしまうような
気がしていたので、本当は最終章が
DVD化された時にでも、第1章、第2章、
最終章と一気に観るつもりだったのだが、
テレビで第1章、第2章とやっていて、
連続で観たので、記憶が定かなうちに
最終章を観たい!と思った次第で
ございます・・(笑)

総合的に感じたのは、やはり堤幸彦
監督の映像はおもしろい!
ただちょっと詰め込みすぎたというか
スピードが早い展開部分もあるので、
原作を知らないと、なかなか追いつけ
ない人も多かったかもしれませんね・・。
とはいえ、映画化は難しいと言われて
いた壮大な【20世紀少年】を脚本監修
を浦沢氏が手がけ、企画の部分で
長崎氏がちゃんと加わっているから
というのもあるが、よくぞここまでに
仕上げた!とビックリである・・。

しかも、それぞれの役者さんが、原作
のイメージを崩さずに演じている事にも
ビックリで、違和感のある役者さんが
一人もいなかった・・。
中でも、カンナ役の平愛梨も素晴らしい
が、実は小泉響子役の木南晴夏は
際立って良かった。
原作が素晴らしいだけに、映画は違和感
だらけになりそうだ・・という個人的な
予想は嬉しい方に大きくはずれた・・(^-^;

【ヱヴァ】みたいに三部作にしようかとも
思ったが、第1章、第2章は、すでに
昔なので、最終章に特化してネタバレも
含め感想を・・まだ観ていない方は、
この先はご注意!(゚-゚)b

第2章までは日本を【ともだち】が
【友民党】の名の下に支配・・。
洗脳施設【ともだちランド】ケンヂ達の
子供の頃の事件、【ともだち】の死亡
&生き返り、新宿の攻防、世界同時
細菌テロと、原作でいう、まだ

【最初のともだち】の正体

すらわからないまま、という、なかなか
素晴らしい引っ張りで最終章へ向かう。
脚本監修を浦沢氏が手がけているから
だろうが、原作の大枠は崩さずに話は
進んでいる・・。

最終章において、結局のところは
【ともだち】が誰なのか?

【原作とは違う結末】

が観たくて自分は映画館に足を運んだ。
先に結論を述べるならば、その期待は
全く裏切られなかった!(゚-゚)b

【ともだち】に関しては、結構色々な伏線
が仕込まれていた・・再び、ロボットが
始動するシーンがあるのだが、運転手
を捕まえると運転しているのは

【ともだち】・・(笑)

おお!新しい展開!と思ったら、マスクを
はずされると、実は個人的には予想通り

【ヨシツネ】・・。

これは、個人的に第2章で堤監督の
トラップに気付いていたから、驚きは
なかった・・その部分を明かすならば、
第2章で撃たれた【ともだち】は面長で
スマートな感じだったが、蘇ったとされる
【ともだち】は丸顔で体型がちょっと
ポッチャリになっていた。

さらに、その裏付けとして、蘇った後の
【しんよげんの書】の進行具合について
の会議の時に【ともだち】の声がボイス
チェンジしていない声で話すシーンが
ある・・その声は【ヨシツネ】だった
からね・・(゚-゚)b

なるほど、最終章を観てみると堤監督
が得意なトラップを最終章へ仕掛けて
いた訳だ・・。

さらに、そこでは終わらず、なんと最終章
では、【ヨシツネ】は、本当の【ともだち】
に影武者をしろと脅かされた!という設定!

なんと【ヨシツネ】は本当の【ともだち】
ではなかった・・。

う〜〜んとなると、やはり【ともだち】は
原作通り【フクベエ】がトリックを使って
死んでいないか、原作では顔が出て
こなかった【カツマタくん】が出てくるかの
どっちかしかないという予測が立つ・・。
でも【フクベエ】じゃ原作に近い終わり方
なので、やはりリアル【カツマタくん】の
ラストを期待して観ていると、お面を
はずした顔は、原作と同じくやはり
【フクベエ】でした。

【おお!】

と思っていたのも束の間・・なんと実は
【ともだち】は

【佐々木蔵之介】(笑)

と表現した方が正しいかも知れない。

なぜ、ここにきて役名でなく俳優の
名前なのか?

劇中の【佐々木蔵之介】は、実は
【カツマタくん】だったのだ。
映画においての【フクベエ】は、なん
小学生の時に急死していた。

【佐々木蔵之介】=【カツマタくん】と
【フクベエ】が似ていたのだろう・。
しかし、ケンヂ達みんなは、それを
忘れていて、同窓会の時に

【カツマタくん】

だったのに【フクベエ】と呼んでしまい
本人も否定しなかった・・というのが
真相・・。
よって、お面をはずした【ともだち】は
【カツマタくん】だという事・・。

この展開は予期してませんでしたよ!

原作よりもわかりやすく、みんな納得
いく締めだと思うな・・。

原作と同じく理科の実験大好き
【カツマタくん】という設定は変わって
おらず、ケンヂがバッチを万引きした
のを【カツマタくん】のせいになり、
それが原因でみんなからいじめられ、
無視され

【存在しない人】

と扱われてしまった・・とここまでは一緒!

しかし、映画はここから先の【ケンヂ】と
【カツマタくん】の関係を非常にわかり
やすくしていた。原作では、

【ケ〜ンヂくん、遊びましょ〜】

と言う程のケンヂとの接点が感じられ
なくて違和感があったが、原作の
【21世紀少年】と同じように、最後に
ケンヂがともだちランドの【バーチャル
アトラクション】の中に入る・・。
すると、原作では出現しなかった
【カツマタくん】が顔出しでガンガン
出てくる・・(笑)

で、【カツマタくん】に謝罪。

中学生の【ケンヂ】と屋上でともだち
になる。
ここで、驚くべき事がわかる・・。
なんと、【ともだち】の支配下の時に、
みんなを力づけてきていた

【グータララ・スーダララ】

の曲の【グータララ・スーダララ】の
歌詞は【カツマタくん】が考えたのだ!

このラストには驚いた!(◎_◎!

この設定だからだろう・・原作ではフェス
ティバルで【ケンヂ】は、この曲を歌わない・・。
しかし、映画では、この歌こそが

【ともだちの証し】

と言いたげに歌い上げるのだ・・。
これは実にわかりやすく、原作とは違う
考え方が出来、その上、色々な【示唆】
をも感じ取る事が出来、もうひとつの
ラストとして個人的にはとても満足する・・。
そして予期できなかったラストである・・。

いやいや【20世紀少年-最終章-
ぼくらの旗】大満足である!!
そして、再び、浦沢直樹氏に脱帽である・・。

ちなみに、原作の方については、こちら
に書いています!

■20世紀少年【マンガの方(笑)】(ネタバレですのでご注意!)■
https://www.hearts.jp/user-cgi-bin/diarypro/diary.cgi?no=1187

原作をご存知の方は、合わせてどうぞ!(゚-゚)b