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見た目で人を判断しないで!

先日の新聞の投書に表題の「見た目で人を判断しないで」
という18歳の短大生からの投書が掲載されていた。
今やというか、常に子供と行き違うもののひとつで、どこの
家庭でも子供がいれば少なからずぶつかる内容なので
取り上げてみたいと思う・・。
まあ、それ以前に中学&高校ならともかく、短大生で
こんな事言っているようじゃ、やはり低レベルと言わざるを
得ないな・・(笑)

内容的にはこうだ。
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《私の父が「普通の恰好をしている人にはいい人が多く、変な恰好を している人には危ない人が多い」と見た目で判断する。そのくせ私には「人は見かけではない」と言い、父の言っている事は矛盾していると・・。確かに私は変わったファッションもするが勉強もきちんとやるし、やるべき事はきちんとやるし、ルールもきちんと守る。私はおしゃれをするのが好きなだけで、生き甲斐である。みんなと同じように好きな格好をしたいだけなのに、親が反対するのが不思議で、しかも私の友達までも否定するので腹が立つ。きちんと中身を見て欲しい。恰好でしか人を見てもらえないならとても悲しく、そう言う人は心が狭い。そんな心が狭い人が増えないで欲しい》
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と中略しているが、こんなような内容だ・・。
まあ、このお父さんのように「軸」がハッキリしてないと
思われ、この短大生のような言い分に負けてしまうと
いうのが普通の家庭での展開だろう・・。
結局は「ダメと言ったらダメなんだ!」とお父さんが
吠えているみたいにしか短大生には聞こえていない
のである・・。

でも、お父さんの言っている事は正しい。

両方を悪意の方向で見ると矛盾と感じるが、普通の
恰好をしている人にはいい人が多く、変な恰好を
している人には危ない人が多いのは確かだが、
普通の恰好を
している人にも変な奴はいる。だから人は見かけでは
ないのだ・・。
こう受け取る事が正しい・・。
お父さんの言葉をしっかり理解しないとな>短大生!(笑)

さて、答えだが、答えは簡単だ。
この世の人間で人と会って「見た目で人を判断しない」
人間など絶対に存在しないのだ・・。
悪いがこの短大生も、自分と自分の友達の部分を
「見た目で判断しないで」という狭い中での理屈を
言っている事に気付いていない・・。

その証拠に、じゃあ、この短大生は今現在も、人を
見た目で判断した事はないのだろうか?

絶対にそんなはずはないのである。

例えば前からヨロヨロと汚い浮浪者のグループが
来たとしよう・・。
「見た目で人を判断しない」と言う事はその人達を
見て「浮浪者だ」とか「汚いなぁ」「くさいなぁ」
「ああなりたくないね」とかと思ってはいけないと
いう事だ・・。

もしかしたら、彼等なりにがんばって仕事している
最中なのかもしれないし、服も身なりもワザと
汚くしているファッションなのかもしれないし、
大多数が近寄ると「臭い」と不快に思っても、その
人達の中では「美しい香り」かもしれないのだ。
ボロボロのジーンズを身にまとっている輩も、
浮浪者ファッションも、普通の人からみれば、「変なの!」
と思う部分は変わらないのだ。価値観の違いなのだ。
浮浪者のにおいがクサイのと、香水でクサイ女と
何が違うのか?
どちらも自分の好きな香りでなければ、同じ「迷惑」
と思う部分は変わらないのだ。こ

れも価値観の違いだ。

このように、それぞれ人間は価値観が違う。
お父さんにとっては短大生も友人の恰好も「バカ」
丸出しにしか感じないから、お父さんの価値観で
「変な恰好をしている人には危ない人が多い」と
いうのはここでも正解なのだ。

そういう中で生きてきたのだから・・。

ハッキリ自覚しなくていけないのは、ファッション
とは自己満足の世界である故に、常にリスクも
背負うのだ。
そのファッションを理解している人間達は「カッコイイ」
「おしゃれ」と感じても、そのファッションを理解できない
人間には「バカ」「アホ」「頭がおかしい」「きちがい」
なのだ・・それをふまえた上で、ファッションを
楽しまなきゃいけない・・。

そして、そのファッションを通じ「バカ」「アホ」「頭が
おかしい」「きちがい」と思っている人間に中身を
理解させるというのは、普通の差し障りない恰好を
している人の何倍も努力しなければ通じる事は
ないのである・・。それはお父さんが悪いのではない。
心が狭いのでもないのだ。
まだ、お父さんの価値観を納得させる力を持たない
短大生の努力が足りないのだ。

自分の価値観を押しつけるだけでは人には
伝わらない・・。
短大に行っているんだから、そろそろその辺を
気付かないとなぁ・・いつでも子供のままだよん!!