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カネボウ白斑問題を考える【前編】

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カネボウ白斑被害、都内女性が損害賠償求め訴訟
(2013年9月19日・読売新聞)
 カネボウ化粧品の美白化粧品による白斑被害問題で、顔や首などに白斑が出た東京都内の女性(41)が同社に対し、製造物責任法に基づき約4770万円の損害賠償を求める訴訟を18日付で東京地裁に起こしたことがわかった。
 原告側によると、白斑問題での提訴は初めてだという。
 訴状によると、女性は2011年7月から白斑の原因とみられる美白成分「ロドデノール」が配合された化粧品を使用。同年9月頃から顔や手にかゆみを感じ、その後白斑が生じたという。
 同社は今年7月に製品の回収を発表したが、外部弁護士の調査では、11年10月に最初の被害情報を把握しており、女性側は「会社がより早く警告を 発していれば、製品の使用を中止することができた」と主張。慰謝料の支払いなどを求めている。同社は「訴状が届いておらず、コメントは差し控えたい」とし ている。
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この訴訟を起こした方はテレビ
に出ていらっしゃったのを拝見
したが、顔、首から腕など本当
に通常の色の皮膚と【白班】の
皮膚がまるで半分ずつでは
ないか?と感じる程のひどさ・・。
こりゃ、裁判にしたくなるわな・・(^-^;

それに先だって、カネボウ化粧品
は9月11日、美白化粧品で
肌がまだらに白くなる「白斑」
被害が出ている問題について、
外部弁護士による【第三者調査
報告書】を公表した・・。

報道された報告書の内容に
よると、顧客から最初に症状
の相談があった2011年10月
以降、カネボウは製品の成分の
影響ではなく【白斑は病気】と
判断し、いわゆる【放置状態】
だったため、被害は台湾など
海外にも及んでいて、これまでに
確認された白斑の発症者は
約1万人にも上るそうだ・・(-_-;)

また、

「遅くとも2012年9月4日の時点で大阪府内の大学病院の医師からロドデノールが白斑発生のトリガー(引きがね)となる可能性があるとの知見を得た時に、因果関係を疑って適切な対応処置をとるべきだった」

との見解を示している・・。

でも、カネボウをかばう訳では
ないが、【白班】って、正式には
【尋常性白斑】というのですが、
医学的にも、今のところ原因不明
の後天性(遺伝的ではない)の
脱色素斑と位置づけられている
だけで解明はされておらず、
根本的治療法をも確立して
いない・・と言われ、皮膚病の中
でも最も治りにくい病気である・・。

病状的にも、A型(汎発型)と
呼ばれ、子どもからお年寄りまで
全ての年齢層に見られ、少しずつ
数が増え、最悪は全身が白く
なってしまうという自己免疫現象の
進行性とB型(神経分節型)という
子供から30歳頃までの若い時期
に始まり、ある皮膚の末梢神経異常
のよる特定の皮膚分節だけに
急速に広がり、そのままの状態が
続くという2種類がある・・。

で、テレビに出て来る方々の症状
を見る限りでは、A型のタイプで、
自己免疫現象であり、化粧品が、
しかも、一部の成分だけが原因
とは考えにくい・・。
となると、カネボウの初期対応は
間違いだった・・とは医学的にも
言いにくい事は確かなのだ。

その証拠に、
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カネボウ以外の9社15製品で報告 厚労省調査
(2013.09.10・毎日新聞)
 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の健康被害が出ている問題で、田村憲久厚生労働相は10日、カネボウ以外の9社15製品で計 16人の白斑の被害がメーカー側から厚労省に報告されたことを明らかにした。白斑と商品との因果関係は分かっておらず、会社や商品名は原因を調査した上で 公表するという。
 厚労省は、カネボウ以外の製品でも全国の消費生活センターに白斑の相談が相次いだことから、メーカーに対し被害を調査 して1カ月以内に報告するよう先月8日に通知。9月9日現在で、カネボウのように医薬部外品の薬用化粧品に加え、通常の化粧品でも白斑の報告があったとい う。
 化粧品大手の資生堂やコーセー、花王によると、各社とも厚労省に報告するような被害は確認されなかった。カネボウも自主回収した製品以外で被害は確認されなかったといい、同省に報告があったのは他のメーカーの製品とみられる。【桐野耕一】
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というように、カネボウの今回の
化粧品以外にも他社製品でも
白班症状は現れているのだ・・。

【後編】に続く・・!