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原発比率の裏に隠れたもの【後編】

<【前編】からの続きぃぃぃ!>

この3択には【原発比率】ばかりがクローズアップ
されてしまい、裏に隠れている部分が見えてこない。
ここで、内閣府原子力委員会のページへ飛んでみると、

【核燃料サイクル政策の選択肢について
     (平成24年6月21日 原子力委員会決定)】

というPDFが用意されています。
これの最後のページに表があるのですが、それがこれです。

ファイル 1933-2.jpg

【原子力比率・15%】のところで、説明されています。
特に【核燃料サイクル政策の選択肢】に注目して頂きたい。

■原子力比率・15%
○再処理 直接処分、再処理併存 六ケ所再処理事業の継続
○高速増殖炉 もんじゅ開発を継続(性能試験、定格出力運転)

とあるように、国民が【原子力比率・20~25%】を選んで
くれなくとも【原子力比率・15%】を選んでくれれば、

【六カ所再処理事業継続+もんじゅ開発継続】

を選択してしまう事になっているのです・・。
という事をしっかりと電力会社も原子力関係者はわかって
いるので、もっと勘ぐるならば【原発比率意見聴取会】に
おいて、電力会社の役職まできちんと話してから発言して
いるところをみると、政府か原子力組織がワザと電力会社
の人間を露骨に送り込み、ショーを上手に演じた・・とも
考えられる・・その根拠なのだが、

【人は合理的に行動出来ない】

という有名な話がある・・そう・・人間は

【3つの選択肢があると真ん中を選ぶ確率が高まる】

というものだ。
そこで考えてみたい・・【原子力比率・20~25%】の
選択肢があるのはなぜか?
【前編】でも書いたが、政府側が2030年までに原発比率を

1)0%
2)15%
3)20~25%

とする3つの案を提示&説明をした訳だが、発電に詳しい
人間ならば、(1)の【原子力比率・0%】の可能性を
語る事ができるし、論破もできるかもしれない・・。
そして(3)の【原子力比率・20~25%】じゃ、可能性
や論理以前に、「なんとなく多すぎるよなぁ・・」と
感じる・・>すると、結果、落としどころとしては
(2)の【原子力比率・15%】がもっとも妥当・・という、
3つの選択肢があれば人間はなぜか真ん中を選ぶ・・
人間は、迷った時の選択は【合理的でない行動を取る】事
が確認されている・・。

先にも述べたが、それをさらに極める為か?と勘ぐって
しまうのが、各地の【原発比率意見聴取会】に、
【原子力比率・20~25%】の選択肢のコメンテーター
にわざわざ電力会社を名乗って推進を語る・・。

何か感じませんか?

そうです・・その部分を「こんなの国民論議じゃない!」
「ヤラセだ!」・・などと、マスコミや世論が騒げば
騒ぐ程、真ん中の【15%】を国民が選ぶ可能性が
非常に高くなる>そして妥当だと思ってしまう・・(-_-;)

で、繰り返しになるが、そもそも【原子力比率・20~25%】
はやる前から無理だろう・・と政府&原発関係者は思って
いる・・ならば、0%にさえしなければ良い訳ですから、
20~25%を徹底的に推し進める形を取ればかならず
国民は反発する・・。
でも節電も電気を最近のように我慢した生活も嫌だから
0%も怖い・・もう結論はどこをどう考えても15%に
なる訳だ・・。

このように、残念ながら、もう政府は最初から結論
ありきで、【原子力比率・15%】に決定していると
言っても良いでしょう・・ま、やる前から外堀は
埋められている論議なのです・・残念ながら・・。
やはり官僚は良くも悪くも頭が良い・・(-_-;)>国民は
惨敗し、六カ所再処理事業継続+もんじゅ開発継続・・
と原子力関係者&利権当事者はニンマリ・・官僚の
シナリオの上で国民は踊らされている・・_| ̄|○