記事一覧

原発比率の裏に隠れたもの【前編】

***************************************
エネルギー意見聴取会:電力関係者の発言除外…札幌・大阪
(2012年07月22日・毎日新聞)
 政府のエネルギー・環境会議は22日、将来のエネルギー政策についての意見聴取会を大阪、札幌両市で開 いた。電力会社や関連会社社員の意見表明を認めない方針を決めた後で初の開催。両会場で事前に抽選で選ばれていた電力会社関係者4人(大阪3人、札幌1 人)が意見表明者から除外され、各11人が2030年の原発比率を0%、15%、20〜25%とする三つの選択肢について意見を述べた。【安藤大介、大場 あい、鈴木梢】
 新方針は、仙台と名古屋の聴取会で電力会社の幹部社員がいずれも20〜25%案を支持する意見表明をしたことに「やらせではないか」との批判が出たことを受け、政府が17日に打ち出した。
 大阪会場では、新方針が示される前に申し込んでいたとみられる関西電力の社員2人と関電の関連会社の OB1人が抽選で残っていたが、辞退してもらったという。大阪で意見表明を希望したのは318人で、0%が211人、15%が40人、20〜25%が67 人。札幌では0%が106人、15%が10人、20〜25%が13人だった。
***************************************
2030年時点の原発比率をどうするか?を決めるための

【原発比率意見聴取会】

が、7月14日から始まっている・・。
だが、内容はお粗末そのもので、時間が1時間半と
短い上に、政府側が2030年までに原発比率を

1)0%
2)15%
3)20~25%

とする3つの案を提示&説明、その後、各案ごとに
事前に抽選で選ばれた3人、なんと合計9人しか意見
を言えない上、質疑応答の時間もない。
各会場とも最大200人が参加できるそうだが、9名
以外は、もちろん発言の機会はなく、配られる
アンケート用紙に記入する事しかできない・・。

そんな中、15日の仙台市、16日の名古屋市に開かれた
意見聴取会では、各日共に電力会社の社員らが発言し、
参加者から「ヤラセではないか」との批判が出た・・。
仙台市においては、180席のうち、約半分が

【東北電力関係者】

だったと言うのだから、そりゃ、もめるよな・・(笑)
細野豪志原発事故担当相が、必死で

「9人のコメンテーターは、コンピュータによって
 アトランダムに選んだ結果で、決して意図した
 ものではない」

と慌てて火消しに回っていたが、まあ、それは細野氏の
肩をもつ訳ではないですが、恐らく嘘ではないでしょう・・。
なぜなら、「ヤラセではないか」と、色々な所で言われて
いるが、今現在で、原発を推進したい!なお且つ原発比率
を3つのうち最高比率の【20~25%】をチョイスした方が
良い人間など、電力会社かその関連の人間しかいない
でしょうからね・・(笑)
でも、もっと勘ぐるならば、電力会社の役職まできちんと
話してから発言しているところをみると、政府か原子力
組織がワザと電力会社の人間を露骨に送り込み、ショー
を演じた・・とも考えられる・・。
この根拠については【後編】で、以後の話と合わせて
論じたい・・。

政府は8月5日の那覇市を最後に意見聴取会を切り上げ、
8月中に原発比率をはじめ新たなエネルギー方針を決める
考えなのだが、そんなものは残念ながらもう決まっている・・。
まぁ、通常の普通の法案でも、事前に与野党で結論を決めて
から【アリバイ作り】のために公聴会を開く・・。
こうして【原発比率意見聴取会】を比率ごとに発表させた
からといって、それぞれの意見など大方予測はつくからね・・。
本音としては

【国民に聞いても平行線になるから仕方ない】

という事はわかっているので、結論は代表者だけで決まる。
よって、完全な【アリバイ作り】な訳だ・・仕方ないと
いえば仕方ないのだが・・。

ならば、この3択比率で【国民投票】でもやれば、それこそ
スッキリするのだろうが、日本では【国民投票】はできない・・。
話が逸れるが、なぜ【国民投票】ができないのか?
例えば、先日、画期的な【原発国民投票】を行い、投票結果
に法的拘束力がある【国民投票】を行ったイタリア・・。
イタリアには、国民の発案によって法律を廃止する国民投票
の制度(憲法第75条)があるからできるのだが、日本には
憲法第41条に

【国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である】

とあり、今の憲法では国会が立法機関なので憲法の改正を
しなければ【国民投票】はできないのだ・・(-_-;)

という事は、こうして政府が決め、公聴会を開き、ひとまず
国民の声を聞きました!で、政府は再び話し合って最終結論
を出しました!・・となるのが現・憲法下においては、
残念ながら仕方の無い決め方なのである・・。

そこをふまえ、この3択には【原発比率】ばかりがクローズ
アップされてしまい、隠れている部分を、次回、書き込みたい
と思います!(^^*)

<【後編】に続くぅぅぅぅ!>