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恩恵は【お金がたんまり手元にある人】

「日本銀行は21日の金融政策決定会合で、短期金利(無担保コール翌日物)
 の誘導目標を年0.25%%から0.25%引き上げて年0.5%とする事を決め、
 即日実施した。短期金利の事実上の上限となる補完貸付金利(公定歩合)
 も、年0.4%から年0.75%に引き上げた。9人の政策委員(正副総裁3人
 と審議委員6人)の採決結果は賛成8、反対1で、福井俊彦総裁の提案に
 反対したのは、総裁を補佐する岩田一政副総裁(60)だった。金融政策で
 執行部内の意見が割れたのは1998年4月に新日銀法で現在の合議制が導入
 されて以来、初めてだ。関係者によると、岩田副総裁はこの日の会合で、
 消費者物価や個人消費の先行きに懸念があると訴える文書を政策委員全員
 に配り、利上げで日本経済がデフレに逆戻りする恐れがあると力説した。
 他の委員からは【悲観的すぎる】などと反論が出て、会合は一時、張り
 つめた空気に包まれたという。」

さあ、利上げだ。今回の0.25%の利上げ・・第一生命経済研究所の
試算によると、家計において、金利収入から金利負担を差し引いても

【1兆1000億円】

のプラスになると試算されている・・(^-^; う〜ん、本当かな?
格差が開いているから、いわゆる高額所得者の消費が増えるという試算に見えてきて
しまうが、それでも日本経済においてはお金持ちが消費しようが貧乏人が消費しようが、
消費が起これば良い訳ですから仕方ないか・・。
企業においては、大企業で0.4%、中小企業で1.0%の経常利益ベースの減益要因に
なるとも試算されている。中小企業の収益悪化で所得悪化も懸念されている。
実際には利子収入が増えても、個人消費は増加しないでしょうから、事実上は
マイナス方向にはたらくでしょう。

さらに個人サイドにおいては、1月からは定率減税が廃止、6月からは昨年度の
控除が消えた分の住民税が上がる。国民健康保険なども上がる。
4月からは参議院選への動きが加速する事を考えると、2月か3月しか利上げの
チャンスはなかった事になる。
岩田副総裁の反対は考えられていたが、個人的には財務省に一番近い武藤副総裁
も反対に回るんじゃないか?と考えていたが賛成にまわったという事で
ちょっとビックリしていたりもする。(笑)

いずれにしろ、ユーロ圏の政策金利が【3.5%】、アメリカの金利が【5.25%】
という事をみても、金利差はまだ大きい。
それを考えると、まだまだ欧米からの圧力は続くので、事実上は今年中にもう一回、
参議院選後に利上げがあるかもね・・。
利上げは【お金がたんまり手元にある人】だけが恩恵を受ける。
自民党の古賀誠氏は、日銀の追加利上げについて

【決定を尊重するが、格差問題が非常に言われている中で、大丈夫かなという
 懸念を持つ。格差がまた広がるのではないか】

として、懸念を示した。自分も実際にはそうなるだけだと思う。
同調する・・はあ・・(-_-;)

個人的な問題点としては、住宅ローンを抱えている普通の庶民の自分に
とってはうれしくない。(笑)
でも、金利が5%になるまでは想定内なので問題はない。
あとは5%になるまでにどれだけ元金を減らしておけるか?
また【ローン減税】もあと5年ある。そして5年たてば子供の大学問題も浮上してくる。
私立大学進学の際は、今ある月々の余裕がほぼ無くなる事を想定しているので、
やはりこの5年の間にどれだけ返していけるかが勝負である。
でも、10年間の【ローン減税】はありがたい事に自分の人生設計には
ピッタリとマッチしていて本当に助かる。これだけは感謝だ。(笑)