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富田メモ

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「 ■富田朝彦氏メモ靖国部分の全文■
 <私は 或る時に、A級が合祀されその上 松岡、白取までもが、筑波は慎重に対処してくれたと聞いたが松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と松平は 平和に強い考があったと思うのに 親の心子知らずと思っているだから 私あれ以来参拝していない それが私の心だ(原文のまま)>
と、富田朝彦・元宮内庁長官が残していた靖国神社A級戦犯合祀(ごうし)への昭和天皇の不快感。さらに、合祀した靖国神社宮司へ「親の心子知らず」と批判を投げかけた。昭和天皇が亡くなる1年前に記されたメモには強い意思が示され、遺族らは戸惑い、昭和史研究者は驚きを隠さない。A級戦犯分祀論や、小泉純一郎首相の参拝問題にどのような影響を与えるのか。 」
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と、日本経済新聞によりスクープの様相で日本中に流れた。
反小泉、反靖国参拝で偏向報道するとこうなる典型的な
報道だ・・。
ツッコミどころはたくさんあるが、まず始めに、勘違いしては
いけないのが、メモは

「宮内庁長官であった富田朝彦氏が書いた」

とされているものであって

「昭和天皇自らが記したもの」

ではない。
決して直筆ではないのだ。これを間違えている人が多い。
さらに、文中の「私」が誰であるかわからないんですが?
そしてそれが、昭和天皇を指すという証拠がない。
また百歩譲って、仮に昭和天皇の残した本当の言葉
だとしよう・・昭和天皇は今までに「公」ではそのような
発言は一切していないにもかかわらず、故人の意思で
これを公表せよ!とされていたものなのか?
さらに、仮に公表せよ!と望んでいたとして、内々の話を
このような形で、

「外交・政治・世論操作」

に使われることを望んでいたのか?
しかも、なぜこの時期に?日本経済新聞から?
どう考えても、首相の靖国参拝を辞めさせたい力の所
から意図的である事がみえみえである・・。
そして昨日、中国外務省は、

「われわれの中日関係発展に対する態度は明確かつ
 一貫しており、中日関係発展にとっての障害が
 早期に除去されることを希望する」

とのコメントを出してきた。もう政治的世論操作の
思惑通りだ・・。
まあ、実際にはメモの内容自体は、侍従長(天皇に
側近奉仕する文官)であった徳川義寛氏が過去に
発言した事のある内容なので、特に目新しいもの
ではない・・。

ただ、その時も、徳川氏はいわゆる「A級戦犯合祀
はおかしい」と自分の言葉として言ったのであって、
昭和天皇の言葉であったと発言した訳ではなかった。
メモ貼りだらけの手帳らしいが、ぜひ他のページも
公表をして頂きたい。

靖国の部分だけ、私が誰かわからない、本当の
発言かもわからないメモを外交・政治・世論操作
のために一人歩きさせるのはやめてほしい。