記事一覧

本当に誇らしいこの国のバックボーン

9月27日の御嶽山噴火から10月11日で2週間・・。
噴火で犠牲になったのが56人・・そのうち、
20人が頭部や首に噴石が当たって死亡という・・。

今回の御嶽山噴火においては

「時速300kmくらいで噴石が降って来た」

という専門家の話は聞いてはいたが、

「時速300km(新幹線の速さ!)」

とか言われてもいまいちピンと来なかったのですが、
あるニュース番組で流れた阿蘇山噴火の際の
噴石が地面に落ちる映像を観て、まさに空を飛ぶ
戦闘機から機関銃で無数に打ち込まれているか
のような映像で、やはり想像以上の凄さだった・・(^-^;
あれじゃ、例えヘルメットがあっても守れるのか?
どうか・・(-_-;)

その惨状の中、亡くなった長山照利さん(11)の
話は、個人的にかすかな灯りをともした・・。
お父さんの話によると、発見時、照利さんが
大人用のジャンパーを2枚着ていたことを
明らかにし、

「一緒に逃げた人が着せてくれたのだろう。
 お礼をしたい」

と話された。
実は山頂で噴火にあった人達は、我先に!と
逃げたように思うが、実は大人達は冷静で
「子供が先に降りろ」とか「女性が先に降りろ」
だとかの声が飛んでいたという・・。

うれしいね・・(ノД`)ウル

また、ある方は、子供に

「これで体を守りなさい」

とリュックを渡した人もいたそうだ・・。
本来なら自分の体を守るモノになるのに、究極の
選択の中、自分の命よりも子供の命を最優先した
という・・(ノД`)ウル

自分だったら果たしてのその選択ができただろうか?

こうした話と共に、この2週間での犠牲者の事も、
もちろん気にはなるが、やはり【壮絶】という言葉
がふさわしいのが、消防隊、自衛隊、警視庁の
山岳救助専門部隊、岐阜県警の機動隊員を
中心に多くの方々・・。

捜索には、まず当たり前だが二次災害の元となる、
噴煙、噴石、そして雨によって粘土状にぬかるんだ
火山灰、この火山灰はどこかの番組で見たが、
粘土状にぬかるんだ後水分が飛んで乾燥すると
コンクリートのように硬くなる・・それは机の上
を叩くとコンコン言っていたのでコンクリートは
オーバーでもかなりの堅さである事がわかる・・。

そして空気中には有毒な火山ガス、次の噴火の
可能性を示唆するかもしれない火山性微動、
山頂の状況を見極めるため、そして見つかった
被災者を持ち上げるにもヘリコプターが飛ぶ事
ができるためには雲がかかってはいけないのだと
いう・・その上で、もう伝えられている映像見る
だけでも、ぬかるんだ火山灰に腰や深いと首まで
入り捜索している・・(-_-;)

火山灰がサラサラの時は、自分たちが、単純に
浜辺で砂の上を歩いている事を想像すると
なんとなく分かるが、それだけでも1時間も
歩いていたらもうグロッキーなのに、雨に濡れて
粘土状になったら、雪の中を歩くレベルなんて
ものではなく、沼を歩くレベル・・。
もう、そんな中での捜索・・と考えると、ゾッと
する・・そして、同時に大変頭が下がる・・。

大勢が横並びになって少しずつ進んでいく地道な
ローラー作戦・・大股でぐんぐん進んでいくのでは
なく、もう本当にしっかりゆっくりと一歩一歩
進んで行くんですから大変な作業である・・。

そして黒部立山では初冠雪が伝えられているように、
御岳山でも10月の中旬からは雪の可能性が高い・・
という・・火山灰が粘土状でもコンクリートでも
その上に雪が積もり始めると捜索は相当難航する
事になるという・・(-_-;)
もう既に相当気温も低く、低体温症になる方々や、
あれだけ鍛えていても、高山病になっているという
厳しい状況での捜索の過酷さ・・。

そんな世界の中から、さらに4人を見つけ出して
くださっている・・本当にありがたい・・ <(_ _)>

この国には、いざとなったら隣国の沈没事件の
対応とは比べ物にならない、こうした高レベルの
バックボーンがあるという事は、本当に誇らしい。

今回は誰が悪いでもない自然災害ではあるが、
やはり捜索の礎になる登山届及び入山届となる

【登山者カード(登山カード)】

は、ぜひ提出、もしくは箱に入れる最低のマナー
を、どんな山であっても登山者は実行して欲しい
と切に願う・・ <(_ _)>