記事一覧

イギリスとアメリカの罪は重い

第三次世界大戦の火種になる可能性すらある
イスラエルの内戦・・。
今回、テレビの報道などを観ていても、

【イスラエルが正義で、ハマスがテロ組織】

みたいな感じで伝わって来るが、正直なところ
イマイチ詳しい事がわからない・・(笑)
わかろうとすると【旧約聖書】にはじまる。

【旧約聖書】にはパレスチナ地方(現在の
イスラエル)が【約束の地】として神から
ユダヤ人に与えられたと示しており暮らして
いたのだそうだ・・。

しかし、約2000年前ローマ帝国に
滅ぼされローマの植民地になった後、
当たり前だがユダヤ人はローマに
徹底的に反抗・・。
そのため、首都エルサレムは壊され、そこに
いたユダヤ人は追放され、ユダヤ人は世界中
に離散してしまった・・。
さらに第二次世界大戦時、ナチスドイツに
よりユダヤ人が虐殺され&定住地のない
ユダヤ人は【旧約聖書】を理由に

【パレスチナの土地はユダヤ人のもの】

と主張、聖地のパレスチナ地方に戻って
ユダヤ人の国を作ろうとパレスチナに
移住を開始する。
しかし、そこにはすでにパレスチナ人
(アラブ人)が住んでいた。
となると、当たり前だが、先に住んでいた
パレスチナ人(アラブ人)と頻繁に衝突
するようになる・・。
この当時パレスチナは、トルコの領土で
あったため、第一次大戦で、イギリスは、
トルコに勝ったら

【ユダヤ人の国家】

をつくるとユダヤ人に約束し、パレスチナ人
にも、

【パレスチナの独立】

を二枚舌を使って約束するのだが、最終的
にイギリスはこの約束を反故する・・。

そこで国連が仲介に入ってアラブ人の国と
ユダヤ人の国に分ける案を出した。
それに基づいて1948年にイスラエルと
いう国が出来た。
しかし、この時にはパレスチナ人(アラブ人)
は圧倒的な人数がいる反面、まだユダヤ人
(イスラエル人)は少数だった。
しかし、人口は考慮に入れられず領土の分割
がほぼ同等になったため、パレスチナ人
(アラブ人)側は、分割反対を表明し、
【中東戦争】となる・・。

まあ、ユダヤ人(イスラエル人)にして
みれば、元々、平和に暮らしていたのに、
ローマに追い出された土地をパレスチナ人
(アラブ人)に横取りされたのを取り戻した
という事だし、パレスチナ人(アラブ人)に
してみれば、ユダヤ人(イスラエル人)は、
形はどうであれ、その時には居なかった
訳で、その土地をきちんと自分たちが
取得して維持していたのに、あとから
来て横取りしたという事だ・・。

この歴史が、今現在も紛争の火種と
なっている・・。

よく、イスラエルとパレスチナのどちらが
悪いの?という事を考えがちだが、実は
この様にどちらも悪いとは言えず、じゃ、
本当に悪い奴は結局のところ誰よ?という
話になると、やはり、二枚舌を使って
いいかげんな約束をしたイギリスが
一番悪いのだ・・。

歴史的背景がわかると、パレスチナ問題
というのは本当に複雑で酷い話なのだ・・。

話は逸れたが、その何回か行われた
【中東戦争】は、全てイスラエル側の勝利
で、現在はイスラエルが支配、【ガザ地区】
と【ヨルダン川西岸地区】という2地区を
【パレスチナ自治区】という形でパレスチナ人
(アラブ人)に国に近い形で作らせてあげて
いるのがこの地区。

ファイル 1239-2.jpg

この【パレスチナ自治区】をまとめている
のが、【ファタハ派】と【ハマス派】が
連立政権を組む形で、国を治めていこう
としたが、やはりうまくいかなくて、
【ハマス派】が【ガザ地区】を武力制圧する。

これで

【ヨルダン川西岸地区】→【ファタハ派】
【ガザ地区】→【ハマス派】

という構図になった。
ファタハはイスラエルにおいては実は話せる
相手なのだが、逆にハマスは

【イスラエルの存在を認めない】

という形でイスラエルに対し、テロ行為も
行いながら、ロケット砲で攻撃しているだけ
でなく、底辺では住民のために病院などを
設立、教育などを支援しており、選挙を
すると、第一党になったりする人気で、
大勢議員が選ばれており、イスラエルに
とってはすごい邪魔者・・。

イスラエルとハマス、2008年6月に
エジプトの仲介で、1回半年間停戦を
している。
しかし、停戦中、燃料や電力供給、食料、
薬などをイスラエルを通って【ガザ地区】
に入ってくるのをイスラエルが制限した
ため、【ガザ地区】はひもじい生活を強い
られていたため、市民の怒りも大きかった。

そして2008年12月24日のクリスマス
イブに停戦が切れたという事で、ハマスの
方から、ロケット砲100発ほどをイスラエル
に向けて【ガザ地区】から撃った。

これに怒ったのがイスラエル。

そういう事ならという事で、12月27日に
過去最大規模空爆を行ったのが今回の内戦。
さらに、イスラエルは国連運営の学校を6日
に攻撃、ガザ内で国連が人道物資を運んで
いた車両を8日に攻撃、パレスチナ運転手が
死亡・・国連決議も無視とイスラエルの
行きすぎた攻撃が続く・・。

しかし、イスラエルは、ハマスにロケット砲
100発撃たれたとはいえ、なぜ、過去
最大規模空爆を今行ったのか?

まずは、イスラエルの後ろにいるアメリカの
ブッシュ大統領は1月3日のラジオの演説で

【イスラエルにロケット弾が打ち込まれるという停戦合意は受け入れられない】

とイスラエル擁護の姿勢を明確にした。
ブッシュはそもそもどちらかというと
中東和平にはあまり熱心じゃない(イラクに
石油欲しさで攻撃したのは記憶に新しい
ところ)だけでなく、非常にイスラエル寄りで
イスラエルのやる事は全て認めるのがブッシュ。

そのブッシュ大統領の任期が切れるのが
1月20日・・その後、大統領となるオバマ
は【イスラエルに憂慮する】と発表している
ので、その前にやらなくてはいけなかった。

さらに、2月10日にはイスラエルの総選挙
があり、停戦中、与党の支持率が低かった。
攻撃を始めて、与党の支持率が逆転する
という選挙対策。

またイスラエルはハマスの他に敵対する
【ヒズボラ】という勢力があったのだが、
その【ヒズボラ】との戦いの時に中途半端な
撤退をしたために、自分たちに大きな被害が
出てしまった。そのため、ハマスは徹底的に
叩かなくてはならないという怯え・・。
こんな事のために、たくさんの命が奪われて
いるのだ・・。

でも、イスラエルが本当に怖いのはハマス
ではなく、実はハマスの後ろで恐らく時期
を狙っているだろうと考えられてい
【レバノン・ヒズボラ】と【イラン】・・。

8日には、以前のレバノン侵攻の怨みも
重なってか、イスラエル北部に案の定
レバノンが攻撃・・。
今のところ【ヒズボラ】は関与を否定、
レバノンのパレスチナ系武装組織に
よるものとみられている・・。

【イスラエルよ、殴りすぎだ】

という事で、国としてレバノンが参戦した
のではない事を祈る・・。
そして・・やはりイギリスとアメリカの罪は重い・・。