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宇宙の起源が証明されたというすごい事!

10月7日・・スウェーデンから、うれしい知らせが届いた。
2008年の【ノーベル物理学賞】を初めて日本人が3人同時受賞した。
しかも、ノーベル物理学賞とは3人枠しかないのに、その枠を
日本人が全部埋めたという史上初めての快挙とな・・(^^*)

○米シカゴ大の南部陽一郎名誉教授(87)
○高エネルギー加速器研究機構(高エネ研)の小林誠名誉教授(64)
○京都産業大理学部の益川敏英教授(68)

お三方は、南部氏を先頭に【素粒子】の理論で先駆的な役割を
果たした・・と言うが、このお三方の【素粒子の理論】の

南部氏
【素粒子物理学と核物理学における自発的対称性の破れの発見】

小林氏・益川氏
【クォークが自然界に少なくとも三世代以上あることを予言する
 対称性の破れの起源の発見<CP対称性の破れ>(小林・益川理論)】

と、言われても素人にはさっぱりわからず、どこの社説や
記事を読んでも、社説や記事を書いている人自体が理解して
いないのか?理解していても素人のレベルまで噛み砕いてくれて
いないから、難しいままで【で、簡単に言うとどういう事なのよ?】
という大まかな事すらさっぱり理解できないというジレンマに・・(-_-;)

なので、自分が噛み砕きますよ!(爆)●〜*
まずは【素粒子】からいきます!>【素粒子】とは、
まず物質であるという事は、必ず【原子】で成り立っています。
そして、その【原子】の中心には【原子核】があり、その周りを
【電子】がクルクルと回っています。
さらに、その【原子核】の中には【陽子】と【中性子】がある
のですが、その【陽子】と【中性子】を形作っているのが、
【素粒子(クォーク)】なのです。その大きさは

【0.000000000000000001m(1000京分の1m)以下】

という肉眼はおろか、顕微鏡でも見えない大きさ・・。
今の所、物質を構成する単位では一番小さな単位とされている。

で、いきなり宇宙の壮大な話になります。(笑)
宇宙の始まりは約137億年前(±2億年前とも言われている)に、
膨張(一種の爆発)である【ビッグバン(Big Bang)】によって
出来たと、今の所は理論付いている。

で、1960年より前までは、その【ビッグバン】の時に【素粒子】
と【反粒子】(+と−みたいな考え方)の2つが

【同じ数だけできる】

と考えられており定説になっていた。
しかし【素粒子】と【反粒子】はぶつかると【光】になって、
お互いが消滅してしまうという性質を持つ・・。
そうなると、【同じ数同士】であるならば、ぶつかり合って
全てが消滅してしまう事になるので【素粒子】で出来ている我々
人間や生き物、その辺にある植物や物質が存在しない事になって
しまう・・という事で、【同じ数だけできる】と言うものの、
【宇宙の起源】が成り立っていなかった。

ここで、南部氏が登場するのである。
南部氏は、1961年に【ビッグバン】の時に【素粒子】と【反粒子】
の2つが出来るのだが、そもそも【素粒子】の方が【反粒子】よりも、
多かったか、強かったのではないか?均衡が保たれて対称だった
のでは無かったのではないだろうか?という推論を立てた。
これが、

【素粒子物理学と核物理学における自発的対称性の破れの発見】

というものだった。【ビッグバン】により【素粒子】と【反粒子】
の2つが【同じ数だけできる】という【自発的対称性】を、均衡が
保たれて対称では無かったという【破れ】を発見したという事。
これは当時1961年では画期的な考え方だったそうだ。
しかし南部氏は、当時その自分の理論を証明できなかったが、
その後の【素粒子理論】の礎になるべく基本理論となった。

そして、ここで小林氏と益川氏が登場する。
南部氏の言うように、対称性が破れているのだとするならば、
当時3種類しか存在が確認されていなかった【素粒子】だけでは
説明が成り立たないが、その説明が成り立つには、少なくとも、
【素粒子】が、

【3世代(3対)6種類以上あり、互いに変身し合う事が必要】

と1973年に推論し【6元クォーク模型】を考案した・・というのが、

【クォークが自然界に少なくとも三世代以上あることを予言する
 対称性の破れの起源の発見<CP対称性の破れ>(小林・益川理論)】

というもの・・しかし、この理論は当時の理論物理学の常識を覆す
理論だったために、この理論を覆すために、色々な科学者達は研究を
重ねてゆくのだが、その推論通り、1977年までには4番目、5番目の
クォークの存在が実証される・・。
さらに1995年には6番目のトップクォークの存在が実証される・・。
そして、その後、どんなに調べてもやはり【素粒子は6種類】だった
という事で、2002年に、その理論の正しさが証明され確定する・・。
(しかし、これらの理論・・本気で、それはなぜなのか?だとか、
 どういう理論なのか?をきちんと細部にわたって理解するには、
 普通の物理学者で30年位やってもなんとなくぼんやりわかる位・・
 と言う程に難しい理論だそうです・・(^-^;)

で、なんとなく・・なんとなくは漠然とそんなような事なのか・・
という事はわかったが、そうは言うものの、結局、その事で
何が証明されたのか?(笑)>ここ大切!(゚-゚)b

どうせ素人にはわからないからと【素粒子】の説明あたりがされる
だけで、【素粒子】という言葉だけがマスコミによってクローズアップ
されているために、全体がぼやけてしまっているが、結論として、
やはり宇宙は【ビッグバン】によりできた・・。そして【素粒子】と
【反粒子】の2つができたが、同じ数同士対称なのではなく、
やはり【素粒子】が多かったからこそ、物質ができ、星ができ、
生き物でき、人間ができた・・という宇宙の成り立ちを、しっかりと
論理立てて説明が出来たという

【起源の3人】

であり、この3人の理論が無かったら、今現在においても理論上は
宇宙が成り立っていなかったという、実はとんでもなく凄い事なのだ。

南部氏においては、自分が教えた人間達は20人以上が、すでに
ノーベル賞を受賞していて、30年も前から物理学の中では、
【なんで南部氏が受賞できないのか?】と言われていたそうだ。
とはいえ、その南部氏の頭脳を日本でなく海外へ流出させてしまって
いる日本の基礎研究だけでは食べていけないという研究状況が、
もっともっと改善される事が今後につながっていくのでしょうから、
そこに日本としてもっとお金を使う事も非常に大切な事で・・>麻生さん!

と、余談ですが、授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれ、
賞金1000万スウェーデン・クローナが贈られるのですが、
現在、円高、スウェーデン・クローナ安で、2008年1月頃は
1スウェーデン・クローナが18円くらいだったのが、現在では
14円と値下がり中・・という事は、1月頃だったら、賞金は
約1億8000万円だったのに、現在だと約1億4000万円・・。
10ヶ月で一気に4000万円も目減りしている・・(笑)
現在、世界金融危機な上、アメリカの次は欧州全体がとんでもない
事になる予測・・となると12月には相当目減りする可能性が大・・。
がんばって欲しいな・・スウェーデン・クローナ・・(笑)
賞金は、南部氏に半分、残りの半分を小林、益川両氏に贈るとな・・。

改めて、南部氏、小林氏、益川氏・・【ノーベル物理学賞】の受賞を
おめでとうございます。m(._.)m