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シン・エヴァンゲリオン劇場版【ネタバレ】

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1月から延期、やっと3月8日から公開された
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】が公式
から【ネタバレOK】の容認が出ましたので、
【ネタバレ】しまくりながら色々書いてゆき
ますので、まだ観ていない方は、ここで読む
のをやめて下さい・・ <(_ _)>
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続き

今回、こんなに説明してくれるのなら
前回の「Q」の時に、もう少し説明して
くれたら良かったのにな・・(笑)
少なくとも、サクラが撃ち込む時に説明
するなら「Q」でシンジが戻された時に、

「もうエヴァに乗らんといて下さいね」
「あなたは何もしないで」

とシンジと同じく観ていた観客も「?」
だった訳ですから、そこできちんと話して
くれれば「Q」も随分と分かりやすかった
ですからね・・。
ま、それが庵野監督の8年半の間の心情の
変化だったんだろうけどね・・。

決して全てのシーンが完璧な訳ではなく、
加持が、カヲルの事を司令と呼ぶシーン
が突如登場し、関係性の無かった2人にも
かかわらず、いつも通り肝心な説明が
無いし、「L結界」が何か?も最後まで
分からない上、ひとまず第3村は「封印柱」
が起動していないと「L結界」の中では
人間(リリン)は生きてゆけない設定で
ある以上、まさかエヴァンゲリオンが皆
串刺しになったから「L結界」も消え、
人間が普通に暮らせる様になった・・では
理解に苦しむ・・。

マリだってそうだ・・。
「ゲンドウくん」「冬月教授」と呼んで
いる点、「破」から後の作品の最初の
シーンで1970年代の歌を常に口ずさんで
いる事から、ゲンドウやユイと一緒に
「冬月教授」の研究所で研究に携わって
いた同世代だが、エヴァの呪縛で14歳の
ままだった・・という設定でないか?と
すると、ラストのマリが駅に登場する
シーンは若すぎる・・。

また、その世界を含めて全てが「裏宇宙」
の出来事で、「裏宇宙」に取り残された
シンジを迎えに行く役目を担ったのがマリ
であり、マリが駆けつけDSSチョーカーを
はずした事をきっかけに、シンジ自身が
解き放たれてエヴァの呪縛が解け成長した
シンジになり、画面が実写に変わり、
2人が手をつないで駅の外に飛び出す事で
「裏宇宙」からの脱出・・という表現だと
するなら、シンジは救われても「裏宇宙」
に取り残された、少なくとも第3村の人達
はどうなっているの?って話になる・・。

でもね、こうした事は実はどうでもよく、
ゲンドウはユイに会う為にインパクトを
計画していた・・でもシンジを通して、
ユイはいつもゲンドウのそばにいた。
息子のシンジに多くを語らないし説明を
しないから、分かり合えなかったという
だけの事を今回は毎度お馴染みの

「電車シーン」

でゲンドウが孤独だった少年時代から
ユイと出会って変わって

「ユイが大切な存在だった」

と語りまくり、最後は初号機と13号機を
使って壮大に戦いながら、分かり合った
「碇家」のお家騒動だったって話・・(笑)

ただミサトがシンジの身代わりで撃たれ、
母親代わりとして最後の鍵(希望の槍)
をシンジに届けるというエヴァの根底の
人間関係はきちんと描かれていて涙を
誘う・・。

個人的には「Q」ではすっかり出て来なく
なった人間達の行方、今までの謎めいた部分
への説明、エヴァパイロットの各々の部分と

「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」

と、これでもかと明確に、しかもシンジで
なく、ユイ(母)がエヴァンゲリオンの
全ての機体を破壊していくシーンが描かれて
おり、いわゆる「エヴァンゲリオン新劇場版」
を物語として終らせたのと同時にイマイチ
理解しにくかったかった「TV版」の結末と
「劇場版 Air/まごころを、君に」での浜辺
でアスカの首を締めるシンジは対して

「気持ち悪い」

と言葉を発した衝撃的な且つ普通には理解
不明な結末に使った「浜辺」という同じ
シチュエーションを使いながら、今回は
浜辺に横たわるアスカに対し、自分を好き
だと言ってくれたシンジに対し照れるアスカ
がお礼を言う・・。
そしてシンジは、すでにアスカを受け入れて
くれている同級生・相田ケンスケのところへ
送り出す・・という 「劇場版」の結末を回収
するべく、今回の「新劇場版」の多幸感に
溢れる結末も含め、

「全てのエヴァンゲリオン作品」

に対する言葉でもあると感じた・・。
その言葉の信頼にコア層からライト層にも
幅広く、わかりやすく応えてくれた内容
だったと感じました!(*^^*)

「終劇」