「いいわけ 」

Page.2

 思考がここまで進み、とうとう来たなと思う。核心の部分だ。要するにめんどうくさいのである。会う約束をしてくれる人たちには申し訳ない話なのだが・・・・。もちろん、会いたい気持ちがあるのだから、相手に何か不満があったりするのではない。あるならとっくに付き合いをやめている。ただ、出かけるほんのちょっとの空いた時間に、ある陥穽は待っている。それに身をゆだねること、微妙な背徳感を味わいたくなるのだ。自分の中の天邪鬼がここで出てくるようなのだ。
「そのまま行ってもいいけど、ちょっと遅れるなり、いっそのこと行かなければ、こんなことができるのだよ。行ったところで車内は込んでいるし、帰りの電車は酒くさい。自分だって家に帰るまで、何があるかと不安な気持ちを抱えていることはないだろう。しかも結構頻繁に会ってもいるじゃないか、今日ぐらい行かなくても関係ないね。そもそも、この飲み会だって、誰かの都合で決めたものだろう?じゃ、自分の都合で参加しなくてもなんら問題はないよな・・・」といった感じである。
そんなことを考えてぐずぐず寝返りなんぞを繰り返していると、やがて遅刻を確信できる時間になり、あきらめが入るようになる。そしてさらに深みへとはまる。そして結局は急ぎ足で出て行くのである。
「だったら初めから、そんなことを考えないように早めに何かしらの用事にこじつけて出かけてしまえばいいではないか?」
誰でもそう思うし、ごもっともである。自分でも普段ならそう考えるであろう。自分が待たされる立場だったらどうなんだ・・・と。しかしあえていう。待たされる理由がどうであれ、待たされたという事実以外がわからなければいいではないか。遅れて迷惑をかけた事実は変わらないし、相手を嫌いなわけでもない。もちろん、毎回やっていれば相手にされなくなることは重々承知の上である。だいたいエゴイスティックな存在なのだから、集団を乱すことはいつだって・誰だって起こしうるのだ。アリの実験でも集団の2割は怠け者だという。そういう存在があって、集団が成り立っているのである。たんなるいいわけである。
ご意見、ご感想はこちらへ!!
作:shun

<<<<BACK                  TOP>>>>