| 「めいわくなんだよ」 |
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| 当然にように私は電車に揺れるたびにそのオヤジに若干触れることとなった。そしてそのたびごとに奴は私のほうをちらちら見るのである。やがて自分の降りる駅についたが、そのオヤジは動かない。普通は満員電車(その頃にはかなり満員に近い状況であった)で扉が開いたら率先して降りるものである。しかもかなり主要なターミナルで乗客の半分は降りるのだ。私は後ろから押される前にオヤジを押すようにして降りた。途端である、「何しやがるんだ!いちいち押しやがって!」大きな声ではあったが、駅の騒音にかき消され気味ではあった。その中私はじっとその垢じみた服をきたオヤジを見ていった 「うるせぇ、めいわくなんだよ!」 そのまま階段をゆっくりと降りていった。追いかけてくる姿はなかった。しかし自分の中ではやりきれない気持ちがドロドロと巡っていてそれは2日程消えることはなかった。 ・・・こういったトラブルに自分があう場合、大概相手は初老で圧倒的に男性が多い。大体自分を押さえつける者がいなくなり、我儘が増長し始めて子供じみた行為が目立つ年配なのだろうか。普段、年長者にはそれなりの敬意をはらっているのだが、それだけにこういう年配者の礼儀をわきまえない行為はどうにも我慢ができない。これから日本は高齢化の波がさらに押し寄せることとなる。長く生きることによって人は何かを得ているのだと私は思っている。そのアドバイスを労働力たる若輩者は粛然として聞き、これを活かす。そうして社会がうまくいけばいいと考えている。そんな願いは聞きいれられないのだろうか。青二才の理想にすぎないのだろうか、母集団が大きくなればそれだけ異端も増えるということなのだろうか、差別化はどうしても必要なのだろうか。大体、差別は誰がするというのだ、そんなに自分が間違っていないなんて誰が保障するというのだ。自分の空虚さを感じ、落ちてゆけ今日もまた。 |
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作:shun
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