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バベル【ネタバレ注意!】

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そういえば、ずっと前に噂の【バベル】を観た事を、
書いておいたのにUPするのを忘れていた・・(^-^;

でも、個人的にアカデミー賞に関連するものは
苦手ですわ・・やっぱり・・。
ただ、噂通り、ろうあの役の【菊池凛子】は確かに凄い。
【目】だけで充分に演技が成り立っているもんなぁ・・。
注意にあった、クラブのシーンは個人的には凝視して
やろう!と決めていたので、内心怯えていた割には、
どうって事なかった・・(笑)

と、本題に戻るが、作品は【24】じゃないが、アメリカ、
モロッコ、日本の3カ所で進行して行く。
前半ではこの3国がどうつながってゆくのか?が全く
わからない・・しかし、モロッコで子供が発射した
一発の【銃弾】が関連の無かったアメリカ、モロッコ、
日本の3国を結びつけ交差してゆく・・。
ここからはなかなかおもしろいのだが、予備知識の
ない人間はきっと最後までわからない事がある。

【なぜ、この映画の題名は<バベル>なのか?】

という事だ。
事前に持っていた資料には【旧約聖書】の一文が
掲載されていた。

 遠い昔、言葉は一つだった。
 神に近づこうと人間たちは天まで届く塔を建てようとした。
 神は怒り、言われた。
 「言葉を乱し、世界をバラバラにしよう」
 やがてその街は、バベルと呼ばれた。
 (旧約聖書 創世記11章)

これをふまえると、言葉というキーワードでは、

★日本→日本語×ろうあ
★アメリカ・メキシコ→英語×スペイン語
★モロッコ→英語×アラビア語×フランス語

世界というキーワードでは、

★日本→親子の関係、社会(ルール)という体制
★アメリカ・メキシコ→主従関係、移民(国境)という体制
★モロッコ→初めての土地、テロを疑う体制

その2つのキーワードに対して、

★日本→愛情表現
★アメリカ・メキシコ→無実表現
★モロッコ→文化や経済の差の表現

である事が、色々と見えてくる。知らないとなんだか
わからないまま終わってしまうだろう・・そんな中、
理解できた事はある。
いつの時代も愚かなのは大人たちであり、その犠牲に
なって大人の手のひらで踊らされるのは常に子供たち
であるという事・・また、人生何があるかわからない。
たったひとつの事(過ち)で、人生が変わってしまう
という事・・。

ただ、なぜ、映画自体この短さなのか?さらには全然
説明不足なのに、なぜ簡単にエンディングしてしまう
手法なのか?全く理解できない・・(^-^;(笑)
だがもしかしたら、日本で言う【エヴァンゲリオン方式】
であり、観た人なりの結論を見いだしてくれ!論議
してくれ!というメッセージなのかもしれない・・。

という事を考えると、個人的にはこの映画を【論議】
できる女性がいたらちょっと素敵にみえるなぁ・・。