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目の前の壁を蹴散らす事だけが人生では無い

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「岐阜県瑞浪市の市立中学2年の女子生徒(14)が今月23日、いじめを
 ほのめかす遺書を残して自殺した問題で、いじめの有無を巡る学校側
 の説明が二転三転している。同校は少女の家族に対していじめを認めて
 いたが、その後、会見などで【原因は分からない】【広い意味での
 いじめはあった】と言い直しを繰り返し、30日には再び「現段階で
 いじめの事実は確認できていない」と話した。中学校では同日朝、
 緊急の全校集会が開かれたが、校長は自殺の原因には触れなかた。」

「岐阜県瑞浪市の市立瑞浪中学2年の女子生徒が自殺した問題で、
 同校の佐々木喜三夫校は31日夜、市役所で尾石和正同市教育長らと
 ともに、この日2度目の会見をし、【いじめが大きな心の痛みとなり、
 死に追い込む結果になった。原因は100%いじめだと思う】と述べた。
 校長らは会見に先立ち、女子生徒宅を訪れ、両親に最終見解として
 報告するとともに、改めて謝罪した。」

何が怖いって、やはり、今後、連鎖的に子供の自殺が起きる事が
非常に怖い。さらに、

「(イジメたとされる子供の親が)自分たちの子供が投げかけた
 言葉であるとか態度が、その子を苦しめたという事については、
 私達も確認しました。」

と学校が10月28日に謝罪し、学校が「イジメ」を認めておきながら、
またまた福岡と同じく、後日10月29日の学校側の会見では

「イジメにつながるような、そういう事実はなかった」

と「イジメ否定」をする事がだ・・。
同日の夜の保護者説明会では、遺族の前でイジメを認めた事について、
「必殺!てのひらがえし1号」を使い、

「(遺族側から)ワーッと言われたから誘導尋問になったため」
「長時間にわたったため、頭がもうろうとしていた」

という恐ろしい言い訳をして全面否定。
そして、今回は福岡以上に学校がひどいのは、

○10月23日 女子生徒(14)が【自分の誕生日】に自殺
○10月25日 告別式

だったのだが、実は女子生徒(14)の「遺書」というのは、この
告別式の時に、お父さんが読み上げる形で明らかになったそうだ。
という事は学校側はこの告別式が始まる前には遺書の存在を知らない
という事になる。しかし、なんと学校側は生徒達に

「告別式には参列しないように」

と学校が生徒達を告別式に参列するのを止めていた事が明らかになった。
恐らく、裏では何かあった事をきちんと学校は把握していたからこその
マスコミ対策として先手を打ったつもりなのだろう・・もう自分たち
の事しか考えてしない。
さらに、女子生徒(14)の自殺後、またまた学校側は生徒に作文を
書かせている。この学校も福岡と同じ

「記名方式」

で書かせているのだ。記名方式じゃ本当の事など書ける訳がない。
もう、意図的に

「イジメに関する事はひとつも出てきませんでした。」

と発表したいがための策略じゃないのか?と疑いたくなるバカさ加減
である。30日の保護者説明会も

「【うざい】とか言ったというそのものよりも、言われた本人が
 どう感じるか?」
「遺書に【いじめ】という言葉がない以上、【いじめ】はなかった」

と証明するには「死人」に聞いてみないとわからないので、
仕方ないでしょう!みたいな開き直り。
ご両親やその他の保護者が怒っているというのも、当たり前だ。
次は自分の子供かもしれませんからね・・。
全然、福岡の事件など教訓にもなっていなければ改善にもなっていない。
きっと、他校で起こった不幸な事件くらいにしか思っていないん
だろうなぁ・・。

という所に、遺書に書かれた4人の両親が訪れ、イジメを認め、
全面的に謝罪をした・・今回はやめていった下級生へのイジメを
かばい、今度は自分もターゲットになった。
このパターンを絶対に許してはいけない。
この4人は徹底的に親も含め猛省してもらうだけでなく、イジメが
どれだけつらいか、名前を公表するなど、世間からのイジメを
自ら受けるくらいの償いが必要だろう・・。
と話は逸れたが、すると、その事を知った学校はその後に
「必殺!てのひらがえし2号」を使い

「総合的に判断した結果、いじめが自殺の要因になったと
 断定するに至った」

と謝罪。記者会見も顔を上げずに用意したメモを読み上げただけ・・。
恐らく、その態度の裏には、

「なんで、(4人の両親は)誤るんだよ・・」

とか、

「教育委員会がそうしろっていったんだよ・・」

いう事に対する憤り、があったのだろうと予測される。
そうでもなければあんな心のこもっていない会見になるはずがない!
でも、本当はどうしてイジメになったのか?それをどう対策を
とればいいのか?
そこが改善されなければ、やはり今後も変わらないのである。

ただ、悔やまれるのが、クラスでは正義感が強く、リーダーシップが
あったという。
イジメられていたのがバスケ部内だけだったとしたならば、バスケ部を
やめるという方向性で自分を活かす事を、なぜ考えなかったのか?が
悔やまれる。
ご両親の話だと、何でも抱え込む子だったとの話だが、人生には必ず、
勝者もいれば敗者もいる。強い者もいれば弱い者もいる。
目の前の壁を蹴散らす事だけが人生では無い事も、その中から気付く
力も必要だと福岡の事件とは違って感じるのである。
いずれにしても、学校に頼っても無理なんだという事だけは
ハッキリしたという事である。