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公務員の手当

先日といってもずいぶん前だが「噂の東京マガジン」の特集
「公務員手当の実態」はおもしろかったというか、人間やはり
湯水のごとく湧いて出てくるものに関しては、危機感もなく
何も考えないんだなぁ・・と考えさせられた。

平均年収(H16年度)

地方公務員   約706万円(総務省)
民間給与所得者 約439万円(国税庁)

平均年収でもかなりの差になっている昨今、

「いちじるしく『特殊』『困難』『不健康』『不快』『危険』
 なものについて『特殊勤務手当』が出る(地方自治法・
 第204条・第2項)」

そうな・・。この「特殊勤務手当」、支給額は、都道府県と
政令指定都市で年間1200億円とな・・・。

その中でクローズアップされていたのが千葉県。
ここは「特殊勤務手当」の項目が極めて多い県らしい。
その種類も実に36種類で年間支給総額は約8億円。
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<例・その1>
千葉県の1日に約600件の電話の取り次ぎをする「電話交換室」
での従事者の特殊勤務手当→月・1000円
<支給理由>
電話交換取り扱い員とか?資格か何かが必要らしいので
「困難・特殊な業務」という事で付けている。
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こんなのはかわいい方で、
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<例・その2>
千葉県の「コンピューター」を扱う業務(データの入力、
システム開発)に従事する職員の特殊勤務手当→1日・100円
<支給理由>
昭和46年に導入、当時はコンピューターには特別な知識が必要
だったので「特殊な業務」という事で支給されるようになった。
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今ではシステム開発は別にして、データ入力は誰でもできる
作業に時代が変わったが、これも見直そうとはしないらしい。(笑)
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<例・その3>
千葉県の「戸籍、住民登録事務」に従事する職員の
特殊勤務手当→1日・100円
<支給理由>
「間違いが許されない職場」なので「精神的な緊張」とか
「心労」があるという事で支給されるようになった。
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番組でも言っていたが、役所の仕事は、どの仕事も「間違いが
許されない仕事」だと思うのだが・・・(^-^;
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<例・その4>
仙台市の学校給食センター等の「給食業務従事者」に
支給される「学校給食業務手当」→月・5000円
<支給理由>
調理師の資格がある人達だが「刃物を使うために危険」だから。
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私もハサミとカミソリを使う仕事だが、お客様から「刃物を
使うために危険だから」と料金の他にもらえないなぁ・・
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<例・その5>
奈良市の月に勤務すべき日を休んだ日数が1日までなら
支給される特殊勤務手当「皆勤奨励手当」→月・10000円
さらに「勤務した者」にもれなく支給される
特殊勤務手当「出勤奨励手当」→1日・500円
<支給理由>
昔、奈良市は公務員の出勤率が悪かったので、みんなが働きに
出てきてくれるようにという事で支給されるようになった。
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なんと、月・20日出勤しなければならない公務員がいた
としよう・・その人が休まずに(当たり前だ!)勤務すると、
特殊勤務手当が、もれなく20000円もらえるのだ!>これは
奈良市民、怒るべきだろう!
普通は欠勤したら給料から引かれていくのが、奈良市は、
休もうが真面目に勤務しようが給料の「基本ベース」は
削られる事なく守られ「休まなかった人」にはもれなく
「特殊勤務手当」というプレゼントがあるという、普通の
感覚とは全く逆のふざけた発想なのだ。本当に頭のイイ人達
はこういう姑息な事には、良く知恵がまわる・・(-_-;)
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<例・その6>
渋谷区の夜遅くまで勤務しなければならない職場に従事者
に支給される特殊勤務手当「変則勤務特別手当」→1勤務・
1200円〜8000円(この特殊勤務手当の年間支給総額は
なんと約1億円だそうだ!(◎_◎;)
<支給理由>
夜遅くまで勤務しなければならない職場は時間が変則なので。
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いわゆる夜の労働の割り増し給料は頂いた他にもらえるのだ。
その勤務に1回付いただけでもらえるのだから、月に10回
つけば120000円から80000円となる。(^-^; 
今や民間では残業手当も「サービス残業」として「ゼロ」な
方々からみれば夢のような手当!(笑)
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<例・その7>
東京都交通局のバスや地下鉄など車イスなどの方の乗車を
介助するともれなくもらえる特殊勤務手当「介助手当」
→1件・200円
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この「介助手当」は本当にやったかは調べようがないので
「自己申告制」で行っているのだそうだ。
まあ、やっていないけどやった!と申告するという悪用が
できるが「性善説」に基づいているという事で、そこは
百歩譲ろう。それよりも介助が自発的に行動として出て
くる「サービス」ではないという事に驚く・・で、最終的
に冷静に考えると、車イスなどの方が街に出て公的な電車
やバスに乗ると、実は税金から「介助代」が取られている
「有料サービス」という事だ。ちょっとショック。

こうしてみると、公務員に「サービス」という概念がない
という事がわかる。
さらに、額は大した事はないが、足りなくなれば増税して
湯水のごとく湧いてくる民からの税収があるから、抑制
という考えはなく、色々と理由をつけて、自分たちの「得」
ばかりを考えている結果だろう。
まあ、自分も含め、人間、くれるものは他がどうなろうが
もらっとけ!みたいな部分はあるからね。
競争がない公務員社会は言うなれば「共産主義」だから
中国や北朝鮮、旧ソ連などをみれば、どの共産主義も
どうしようもない結果しか出てない所を見れば悪くなる事
はあっても良くなる事はないというのが普通。
でも、我が横浜市はガンガン改革を進める中田市長の下
「特殊勤務手当ゼロベース」を目標に手始めに特殊勤務
手当を3種類に減らすそうだ。相当な圧力があるだろう。
でも、先日、選挙の時に握手した時にも言ったが
「がんばれ!中田市長!」。