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量的緩和・解除

日銀が2001年3月19日から行っていた「量的緩和」策を、約5年ぶりに
「解除」を決めた。

日銀→解除したい。
政府→解除したくない。(国債の金利がかさむ・・etc)

というベクトルだったので、双方の中間地点をを取って「1年ほど
先送りする」ような気もしていたが、事前のマスコミの読み通り、
答えは「解除」だった。
まあ「量的緩和」は世界的にも例が無く、あくまでも「緊急避難措置」
なので、いずれは終える話だった。
とはいうものの日銀も、ただちに「金利上げ」をする訳ではない。
「ゼロ金利」は継続だ。これまで通り長期国債も毎月買い入れ、
長期金利の安定にも協力するとの事。

「デフレ病にかかってていて、やっと集中治療室から出た!」

って感じですから、

「徐々に行こう!」

という日銀の「優しさ」は残る。
懸念されていた「量的緩和・解除」の影響だが、この日の株価は
上昇し、市場的には「歓迎」という事のようだ。

実際には私達のまわりでは「貯金金利」が上がってくるのは、
一番最後だ。それよりも先に上がってゆくのが

「借金の金利」

で、個人的にはまだ30年もある「住宅ローン」が当面の「怖さ」
である・・住宅ローンは「1%」でもアップすると借りている金額が
金額なだけに、かなり痛い・・・(∋_∈)
ちなみに、元利均等返済方式(毎月の支払額が一定)でシミレーション
してみる。
3000万円を35年で返済する。簡単に金利2%と5%での比較だ。

<金利 2%・35年返済>
元金    30.000.000円
利息    約17.000.000円
毎月返済額 約100.000円

<金利 5%・35年返済>
元金    30.000.000円
利息    約43.000.000円
毎月返済額 約150.000円

とすごい数字になるが、実際には「元金」がそのままという事はない
のと、返済してゆけば期間が短くなるので、こんなに差はつかない。
でももっと詳しく調べると、15年後に5%の金利を迎えるにあたって、
元金+利息残高が24.000.000円以下になっていないと毎月返済額
100.000円以上になってしまうのだ。
しかし、実際には

「100.000円×15年×12ヶ月=18.000.000円(利息分も含む)」

と約18.000.000円〜19.000.000円を利息分も含め払う事になるが、
単純に最初の

「元金+利息=30.000.000円+17.000.000円=47.000.000円」

で、47.000.000円から18.000.000円を返済するので、

「47.000.000円−18.000.000円=29.000.000円(利息分も含む)」

という事になり、今の返済額を守るには15年間の間に、5.000.000円
クラスで「繰り上げ返済」をしておかないといけない。
あくまでも単純な机上の計算だが、まとめると、

「<金利 2%・35年返済>で30.000.000円住宅ローンを借りた場合で
 15年後に5%の金利を迎えると考えた時に、今の返済額をキープする
 には、15年間の間に、なんとか5.000.000円を「繰り上げ返済」を
 しておこう!」

という事だ。
この繰り上げ返済、期間を短くする返済方法にすると、グッとお得に
なります!ってみんな知っているよね・・・(笑)

実際、個人的な話をすれば、15年前店を出す時に国民金融公庫から
借入金をした時の金利はなんと「8.8%」。
しかし、その時に銀行での借入金金利は軒並み「10%以上」だった
のを覚えている・・その時に「8.8%」がどれだけありがたかったか・・。
でも、それは異常なバブルの時代だったとはいえ、15年前の話なのである。
それらもふまえ、私の考える15年後の借入金の金利は「5%」である。
すでに、住宅ローンを借りた時点でその対策はひねり出してある。
さあ、早め早めに手をうつべく行動開始の「量的緩和・解除」の
ゴングが鳴った。