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JR西日本のマンション保証

先日の事故現場のマンション。6/5にマンション住民への保証の
説明会が行われたとの報道。

住民側とJR西日本側と双方歩み寄れない事で決裂の様相だが、
簡単に言えば、道路脇の家に車が突っ込んだのと同じ意味合い
の交通事故だ。そう考えると、JR西日本の出してきた下記の条件、

●マンションの購入時の価格で買い取る。
●心的外傷を負った住民の心と体のケアに関する診療、通院費
 の全額負担。
●仮住まいの常識的期間における家賃負担。
●自動車は車種や使用年数に応じて補償。
●その他については「個別対応」する。

個人的には、このJR西日本側の保証は思っていたよりかなり
「良い」条件の保障であると思う。感情的な人は「え?」と
思う人がいるかもしれないが、保証にはそもそも「感情論」
はない・・「感情論」を組み込んだら、保証は無限大に
広がってしまうからだ。
だから「感情論」は別な所においておかないといけない。
それよりも、まず保証できる人(所)で良かったと考えるべき
だろう・・例えば成人したばかりの働いていない輩達(今は
ニートと呼ぶのか?(笑))が保険にも入らず、盗難車10台
で突っ込んで爆発して、停めてあった車全てに引火して爆発
炎上し柱から基礎から破壊した!なんて場合、心が傷ついた!
元の住環境を取り戻したい!と泣き叫んでも、支払い能力が
ないんだから一銭も保証してもらえない。泣き寝入りしか
ないのだ。
このマンションも2002年秋に建てられ、すでに2年以上経って
いる訳で、それを「購入時の価格で買い取る」のだからすごい
条件だ・・現実には線路脇という条件の悪さを無視しても、
今の価格はどんなに高く見積もっても購入時の2/3程度の
値段だろう。法廷に持ち込む手もあるだろうが、勝訴した
としても、裁判費用を考えたら「購入時の価格で買い取る」
以上のお金は完全に無理だと思う。
車で考えるとわかりやすいのだが、自分が運転している車
に後ろから追突されたとしよう。
これは車に乗っている人ならわかると思うが、10対0で
向こうが全面的に悪い。
その相手が修理費用を負担するんでなく、その車を新車で
買った時の値段で買い取ってくれるのと同じ訳だから、
今回の対応はどれだけ破格な対応かおわかりだろう。
「元の環境を取り戻せない!」と言うが、普通事故にあって、
元の環境を取り戻すなど無理な話だ。
同じく、実際は自分の家に車が突っ込んでも、壊れた修理代
が支払われるだけで、そこだけ直すのはいやだ!建て直し代金
をよこせ!と言っても普通は認められない。
ましてや、建てた時の値段を出せ!なんて絶対に無理だ。
絶対に無理なのを今現在の時価の価格に値下がり分を
上乗せして「購入時の価格で買い取る」くれる訳だから、
充分「誠意」になるだろう。おそらく、個別対応では
引っ越し代、ローンを組めない人などはJR西日本が組める
所を探してきてくれるだろう。
それは個別対応で・・・と言っていましたからね。
「元の住環境を取り戻すまでの補償をこの場で約束してほしい」
と訴える住民は、気持ちはわかるが、冷静に考えると、ちょっと
上記の様に、実際に普通の人間は事故でそれほど保証されている
ものではない事を考えると、「元の住環境を取り戻すまでの
補償」の要求は、ちょっと贅沢すぎると思うなぁ・・。