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イスラム国も結構大変になっているんじゃないかな【後編】

【中編】からの続き・・!

組織的な士気を高めるため・・の
プロパガンダ&戦闘員のリクルート・・
しかし、なぜそんな事をする必要が
あるのか?それはコレらしい・・。

イスラム国が仲間を200人以上
処刑か。多くは脱走を試みた
外国人兵

以前から、高給がうたわれている
から参加してみたら、給料が
安かったりもらえなかったりで、
現実との違いで脱走は日常茶飯事
のようである。

なんて書いていたら、今度は
24時間以内に、ヨルダン政府が
サジダ・リシャウィ死刑囚を釈放
しなければ、後藤氏を殺害する・・
その前にヨルダンのパイロットも
殺害する・・という日本への脅迫から
ヨルダンへの脅迫に替えてきた・・。

そしてヨルダン側からのパイロット
とサジダ・リシャウィ死刑囚の
1対1交換の要求をさらに困らせる
かのように、あくまでも後藤氏と
サジダ・リシャウィ死刑囚の1対1交換
であり、それに応じなければ、後藤氏
の命も無ければ、パイロットの命も
無いが、パイロットの釈放は無い・・
という脅迫内容・・。

この考えさせないスピード・・そう、
完全に、「劇場型オレオレ詐欺」と
同じ展開である。
でも不謹慎で申し訳ないが、展開方法
をみるとなかなか頭の良い人間が
シナリオを描いている・・。

不謹慎だが、イスラム国側に立てば、
展開としては日本とヨルダン両国を
手のひらの上で転がしている・・
素晴らしい!
だって、そもそもの目的であるプロパ
ガンダ&戦闘員のリクルートはこれだけ
世界でPRできている時点で、すでに
成功しているし、最悪のシナリオとして、
パイロットも後藤氏も別に殺したって
いいし、そもそも10年前に自爆テロで
「死んでこい!」と送り出したサジダ・
リシャウィ死刑囚も、最悪は別に
取り戻さなくたって痛くも痒くも
ない訳だ・・。

一方、ヨルダン側に立つと、親日
としての日本への立場が崩れ、仮に
パイロットが殺されれば

「早く釈放しなかったからだ!」

殺された事への政治不信で盤石で
ないヨルダン政府の崩壊にも
繋がってしまうかも知れない訳で、
同時に中東のバランスが大きく崩れ、
中東全体が不安定になり、最悪は
イスラム国へ流れる若い人間も
増えてしまうかもしれない訳だ・・。

そして日本もビックリするが、「生活
の党と山本太郎となかまたち」の
共同代表の山本太郎氏じゃないが
今回のイスラム国による脅迫事件は

「安倍晋三政権の外交的失策」

と【イスラム国と同じ主張】を断言
するバカ達が本当に多い・・。
もうね・・呆れると言うか・・こういう奴は
日本以外のどっかにとっとと行って
欲しいというか・・(-_-;)

さあ、日本がヨルダンとどう向き合う
のか?ということだが、ヨルダンと
いうのは非常に小さい国である・・。
でも中東の安定には非常に重要な国
である。
イスラエルとアラブの紛争はまだ続い
ている。
足を見るとヨルダンの位置づけというのは
非常に重要なポジションである・・。
その一方でヨルダンの政治的な体制
というのは盤石ではない・・。
今回の事件を通して、仮に日本政府が
外圧をかけて、政権の安定性を揺るがす
ような事になってはいけない・・。
それはヨルダンだけの問題ではなく、
中東の全体の問題にも関わってくるので、
非常に慎重にしていかなければならない・・。

日本としてはヨルダンの国民が日本人
よりパイロット!と叫ぶのは本当に気持ち
はとても良くわかるし、パイロットが
殺されて後藤氏だけが救出されたら
ヨルダンに顔向けできないし、日本が
喜ぶ最高のシナリオは、後藤氏&
パイロット同時救出しかないという
辛さ・・(>_<)

それとは別に、現在、原油が1バレル
50ドルまで下がっている・・。

これはなぜなのか?。。ってか、なんで
いきなり今度は原油の話?って思う
よねぇ・・(爆)●~*

実は、この原油の価格下落は、
イスラム国対策とロシアのプーチン
大統領対策である・・。

イスラム国の前に、なぜロシア対策
なのか?

ロシアの輸出の7割は燃料・エネルギー
で、原油は3割を占めている・・。
そして、EUやアメリカはウクライナ問題で
対ロシア経済制裁を実施しており、さらに、
ロシアを追い込みたい・・。
その原油の価格がこの半年間でほぼ
半値になってしまったのですから、
ロシアへの打撃は相当に大きい・・。

同時に、イスラム国の資金源には勝手
に占拠した油田があり、闇市場で原油
を100ドル~80ドルで売っていると
言われている・・。
それが資金源になり、武器が沢山
買えていた。

そこで、資金調達のための原油の
資産価値を減らそうと、昨年末の
OPECで、サウジアラビアが減産を
しなかった・・。
恐らく、お願いされてサウジアラビア
がひと肌脱いで矢面に立っている形
だろう・・。
なぜなら、減産をしないという事は
石油価格を下げると言うことである・・。

途端に、周りの産油国も売値が
100ドルから50ドルに下がっただけ
でなく、アメリカのシェールガスの
会社が潰れ始めた・・。
普通ならそんな事をされたらアメリカ
など即座に「サウジふざけんじゃねぇ!」
と、サウジアラビアを攻撃したり罵ったり
してくるはずだし、周りの産油国も
サウジアラビアのお陰で原油の
資産価値がいきなり半分に
なっちゃった訳ですから、黙っちゃ
いないはずなのである・・。

でも、そうならないないのは、とロシア
の経済制裁とイスラム国対策が
2つ一緒に行える一石二鳥だという
OPECのバックボーンがきちんと
あるからである・・。

しかし、ロシアのルーブルが暴落して
いるし、産油国の経済が傾けば、
世界恐慌が来てもおかしくない・・。
お互いに我慢比べというところだろう・・。
そこに日本がイスラム国と対立する
国々に支援を表明・・。

こうした色々な方向から追い込まれた
ところで今回のプロパガンダ&リクルート
作戦という事であれば、イスラム国も
結構大変になっているのではないか?
という予測が正しいだろう・・。

さあ、これだけ不利な状況下から、
今回の脅迫事件で巻き返しを図って
いるイスラム国・・。
世界はイスラム国を追い込めるのか?
そして日本は、ヨルダンには圧力を
かけず、イスラム国が日本の立場を
きちんと理解して無事、後藤氏&ヨルダン
のパイロットが解放される事が最高の展開
なのだが・・見守りたい・・。