記事一覧

イノベーションが後退してゆく国家の愚かさ

************************************
ウィニー開発者の金子勇氏が死去
(2013.7.7・産経新聞)
 ファイル共有ソフト「ウィニー」開発者の金子勇(かねこ・いさむ)氏が6日夜、病気のため東京都内の病院で死去した。42歳。栃木県出身。葬儀・告別式は近親者のみで執り行う。
 茨城大を卒業後、茨城大大学院博士課程を修了。ソフト開発実績を評価され、2002年1月に東大大学院情報理工学系研究科助手に採用された。同年にウィニーを開発し、インターネット上で無料公開。ユーザーらから熱狂的な支持を受けた。
 ウィニーを公開して映画などの違法配信を助けたとして、著作権法違反ほう助罪に問われ、一審京都地裁で有罪判決を受けたが、09年10月に大阪高裁は逆転無罪判決を言い渡した。
 11年12月に最高裁が検察側の上告を棄却し、確定した。
************************************
42歳とは・・本当に残念だ・・(´・ω・`)ショボーン
金子勇氏は【P2P】というネットワーク上で
端末間を相互に直接接続し、データを送受信する
通信方式に代表され、当時、本当に画期的で、
現在のクラウド・コンピューティングのまさに
先駆だった

【Winny(ウィニー)】

というソフトウェアを作った日本の歴史に残る
イノベーターだった・・。

それだけではない・・この金子氏は2chでユーザー達
と一方的にでなく、コミュニケーションを取りながら、
【Winny】を作り上げていった事も非常に評価されて
いる人物でもあった・・。

それを、インターネット上で映画などの違法コピー
を手助けしたとして、2004年に京都府警は、
なんと一気に

【刑事事件】

とし、論じる事もせずに、愚かにもソフトウェアの

開発者である金子勇氏を逮捕した・・。
その後、Winnyへの接触を禁じられ、ウイルスに
狙われたバグを直せなかったために、一気にウィルス
が蔓延してしまい、被害が加速度的に増す事になる・・。

ある人が車で人をはね殺した事件で、車を作った
メーカーに責任があった・・と裁かれる事はない、
ある人が包丁で人を意図的に刺して殺した事件で、
包丁を作った職人に責任があった・・と裁かれる
事はない・・。
こうした関係性から、微妙な争点を多く含むという
世界で初めてのケースでありながら、民事などで
有識者と共に、世界的基準などと照らし合わせ、
わかりにくい著作権との兼ね合いも含め、慎重に
積み上げていかなければならなかったのに、一気に
しかも愚かな【刑事事件】で逮捕する・・(-_-;)

京都府警が有識者と論じる事もせずに、こうして
【P2P】を敵視した事により、ソフトウェア開発者が、

【ユーザーの使われ方によっては開発した自分が
罪に問われる】

という事になってしまったので、大なり小なり躊躇し、

日本からP2Pソフトウェアは姿を消した・・(-_-;)

その後は、周知の通りだ・・。

この日本の【P2P】の技術・・どれだけ革新的だった
のか?というと、例えば海外で、有名なところでは
【Skype】などは、まさに日本の【P2P】の技術に
よって低価格の電話を実現・・。
AppleのiPodで一気に知れ渡った【mp3】に代表される
ダウンロードによる【音楽配信システム】も、海外勢に
ほとんど持っていかれ、日本の検索エンジンも消え、
日本が停滞したのを横目に、検索エンジンや動画サイト
なども、中国、韓国に追い抜かれほとんどを海外に
持っていかれた・・。

金子勇氏の開発した【P2P】という技術が、どれだけの
国家的イノベーションになった可能性を秘めていたか?
おわかりになるだろう・・。

京都府警・・そして、それを【著作権】という古くさい
しがらみの考え方から止められなかった国家の愚かさ・・。
この愚かな国家がこうした画期的なイノベーションを
生む事は永遠に無いが、こうして古いしがらみで邪魔
だけはする・・。
この愚かさに国家が気付かない限り、日本の
イノベーションは生まれる事は永遠に無いだろう・・。