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【1143円安】13年ぶり東京株大暴落

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東京株、暴落 終値下げ幅1143円 1万4500円割る
(2013年5月23日・産経新聞)
 23日の東京株式市場は、日経平均株価の終値が前日比1143円28銭安の1万4483円98銭と大幅反落した。終値ベースでの下げ幅の大きさは東日本大震災後に福島第一原発事故の状況が危機的となった2011年3月15日の1015円安を上回った。
 下げ幅の水準は2000年4月中旬以来、13年ぶりとなる。この日の高値から下がった値幅は1458円に達した。
 寄り付き後は315円高の1万5942円まで上昇し、2007年12月以来の高値水準となったが、そこから下落。午後の取引開始とともに大幅下落に転じた日経平均株価は、見る見るうちに下げ幅を拡大。何度か一服する場面もあったが、終盤に下げ幅は1000円を超えた。
 円相場が1ドル103円台から101円台へと急上昇したほか、英金融大手HSBCが23日発表した中国製造業の5月の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)が50を割ったことでアジア市場が株安となったことなどが引き金になった。
 東証株価指数(TOPIX)の終値は、前日比87.69ポイント安の1188.34。
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まさに【大暴落】である・・。
こんな下がり方は見た事がない・・と思ったら、見た事
あるわけないわな・・記事にある通り、13年前なんて
株投資なんてやっていないもの・・(笑)

【下げ幅水準】では、2000年04月17日の【1426円】
以来の記録で歴代第5位の水準・・。
そもそも、
円が103円から101円を割り込み100円台に上昇と、
長期国債の利回りが、一時【1.000%】まで急上昇した
事を受けて下落したところに、中国の製造業活動を示す
5月の

【民間購買担当者指数(PMI)】

が【50】を割れると中国経済が良くないという事だった
ところ、午前中に【49.6】と、7カ月ぶりの活動縮小を
示し、今までが右肩上がりで、中長期ホルダーの方々や、
ファンド、その他企業が中間決算の利益確定の

【売り時】

を狙っていたところ、格好の時期に格好のタイミング
だったともいえる・・と全ての要素が集まって売りに
売りを呼んだ形・・(笑)
でも、ここまで【大暴落】する程だったのにはかなり
ビックリした・・(^-^;(笑)

博打であり相場に正解はない、やはり一歩間違えれば
怖いんだよ・・株は・・という事をモロに見せつけた形
になったが、ま、株は投機ですからこんなもん。(笑)
それよりも、まだ危険水域ではないが、問題は国債の
長期金利上昇だ・・。
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長期金利が急上昇、国債利回り一時1%台に
(2013年5月23日・読売新聞)
 23日の東京債券市場で、長期金利の代表的な指標となる新発10年物国債の流通利回りが一時、前日より0・115%高い年1・000%まで急上昇(債券価格は下落)し、2012年4月以来、約1年2か月ぶりに1%台に乗せた。

 その後は国債を買い戻す動きも出て、午後1時現在は0・955%で推移している。東京市場では株価、円相場ともに不安定な値動きとなり、日経平均株価(225種)は一時、1万5000円の節目を下回った。
 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が22日、量的緩和策による資産買い入れを縮小する可能性に言及し、米長期金利が2%台まで上昇した流れを引き継いだ。日本銀行の黒田東彦総裁が、前日の金融政策決定会合後の記者会見で、「長期金利の上昇を抑える具体策を示せなかった」(大手証券)ことも債券売りにつながった。
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何が深刻か?というと、日銀が国債を買い占めた事に
よって、

【クラウディングアウト】

になる気配が出て来ている事だ・・。
さあ、【クラウディングアウト】とは何か?

政府が財政支出を増加させる事によって、長期金利が
上昇して、その結果、民間投資が減少する事によって
政府の財政支出を拡大した事による効果が相殺されて
しまう現象・・。

今回は政府でなく

【日銀の異次元の金融緩和=財政支出を増加】

という事だ・・。
実際、株価が上昇すれば微上昇ならば、いつもの事だが、
今回は日銀の異次元の金融緩和以降、株価は異次元の
上昇を続けていた・・。
すると、国債での投資よりも、株での投資の方が儲かる!
となれば、どんどんと国債市場から株式市場へ投機資金が
流れ込んでゆく・・。
その結果、市場の法則として、嫌だと言っても国債が
売られればどんどんと金利は上昇してしまう・・。
そうすると、機関投資家達は【クラウディングアウト】を
想定し始めるので、残っていた投資家達も、さらに
国債市場から逃げ出し、今度は金利上昇を防ぐために
日銀はそれを埋めしないといけくなる・・。
そうなると、キリがなく、日銀はどんどんと大量の国債を
買わなければならない・・・という悪循環に陥ってしまう
訳だ・・。

ま、それでも、バブルの時には3〜4%までいっているので、
そのまま様子見で放置していても普通なら良いのだが、
日本はちょっと事情が違う・・。
今現在も、輸出数量が実は毎月のように減っている・・。
ただ、30%近くも円安になったお陰で、ご存知の通り、
輸出は為替差益で大幅に取り分が増えている・・。
でも、輸出数量は徐々に減っているのだから、緩やかに

【スタグフレーション】

の形になって来ている・・。
さらに、1年後には消費税が導入される・・。
すると、その部分は単純に3%インフレが起ってしまう・・。
その時に長期金利が最低ならば理想なのだが、金利が上昇
してしまっていると、不況に陥ってしまう可能性が高い・・。
そう・・この形をやはり、

【スタグフレーション】

と呼ぶ・・。
こういう状況下で、例えば株と地価だけが上がるとすれば、
まさに【バブル】・・。
ここは日銀黒田総裁としては防ぎたい・・。
でも先日の会見でも、金利上昇は抑えられるかわからない・・
と正直な気持ちを吐露・・。

さあ、難しい局面がやってきた・・。
どうする?