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核のゴミを考える【前編】

原子力発電論争で論議されるのは、どうしても
【電力】についての部分・・でも、今回はそれを
棚上げして、我々が考えなくてはいけない大切な
事は【電力】よりも、原子力発電を続ける事に
より絶えず出てくる【高レベル廃棄物】という
【核のゴミ】である・・という部分を考えて
みたい・・。

実際、原子力発電というのは、何十年も前から、

【トイレのないマンション】

と呼ばれている・・。
その所以は、原子力発電所は5重の障壁(今や
テレビでたくさんやっているので説明を省く)
で守られている一番の中心に【炉心】があり、
その中に【燃料棒】がある。
【燃料棒】とは4mの高さのジルコニウムという
金属の筒に【ウラン】が入っている訳だが、
この【ウラン】の燃料としての使用期限は3年間
で、3年経ったら運転をやめ、【燃料棒】を
入れ替えないとならない・・。
その際に出てくる使い終わった【燃料棒】の事を、

【使用済み燃料棒】

と呼ぶ・・。
しかし、その【使用済み燃料棒】は3年経って
使用期限がきても、【崩壊熱】いう熱を放出し
続けるので【燃料プール】という循環する水の中
で常に冷やし続けなくてはいけない訳だ・・。

その後、青森県の六ヶ所村の再処理工場へ運び、
中から、まだ使える【ウラン】と【プルトニウム】
を取り出した後、【高レベル放射性廃棄物】となる・。
で、その後、この【高レベル放射性廃棄物】
ガラスに溶かし込み、高さ1.3m、直径40cmの
ステンレス製のキャニスターという容器に入れ
【ガラス固化体】という方式を取る・・。

さあ、ここでなぜ【ガラス】を使うのか?
それも単純な考えで、古代から見つかったガラス
の遺跡などは形を崩さずに見つかるため、ガラス
は水などの影響にも長い間変化しない・・仮に
割れても、ガラスの中から内容物が出てこないと
いう事らしい・・(^_^;)
とはいえ、この【ガラス固化体】にしても、実は
280℃もの熱を出すそうで、それを30年か〜50年
かけて地上施設で貯蔵し冷やし、その後、地下
300m〜1000mに作る地下施設で最終処分場
として隔離処分をする・・。
しかし、この最終処分地はまだ決まっていない・・。

【後編】に続くぅぅぅ〜