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【COP10】所詮、そこにうごめくのは金

10月18日から【COP10】・・

【生物多様性条約・第10回締約国会議
       (Conference Of Parties 10)】

という・・あれ?2009年には確かデンマークで
【COP15】と言っていた・・(^-^;
なぜ5つも下がる?という事で、自分のブログを
調べてみたら、その時は、

【国連気候変動枠組条約・第15回締約国会議
       (Conference of Parties 15)】

やはり・・(^-^;
どれも、【Conference of Parties】という
【締約国会議】の部分での略で【COP】。
【Conference】の意味は【会議】、【Parties】
の意味は、【締約(ていやく)】の事・・で、
【締約】とは、【契約や条約などを結ぶ事】と、
今回の【COP10】という中には、やはり条約の名称
がないのである・・(笑)
これじゃ、内容はわかわらない訳である・・。

まあ、それはさておき・・。
今回の【COP10】・・開催国は日本の名古屋市で、
議長国は日本・・。
参加国は過去最高の193の国と地域だという・・。

ここで、そもそも【生物多様性】って何よ?という事
ですが、

【多様な生物(動物、虫、植物、微生物など)の世界】

という事らしい・・。日本語的には【多様性】という
部分がなんかわかりにくいね・・(^-^;(笑)
【多種生物】の方がわかりやすいが、きっと訳すと
【多様性】になるんだろうね・・(笑)

世界の生物は3000万~4000万種、いやいやその倍の
6000万〜8000万種かもしれない・・と言われている
そうで、そのうち人間が把握しているのはなんと、
170万~190万種に過ぎず、1割もわかっていない
のだそうだ・・(^-^;
1割もわかっていないから、その見つかった部分での
仮説により、想定の数というのが、先の3000万~
4000万種、6000万〜8000万種という予測数らしい・・。
とはいえ、今こうしている間にも1日に約100種類の
生き物が絶滅しているそうで、そのスピードは1時間
に4種類も絶滅しているという恐るべきスピード・・。
過去を振り返るならば、過去300年で【世界の森林の
40%】が喪失、過去40年で【脊椎動物が個体数で30%】
減少、過去30年で【サンゴ礁が30%】喪失・・その
原因として、乱獲、開発、汚染、気候変動、外来種・・
と、地球を破壊している諸悪の根源は99%は人間・・
地球から一番消えるべき生き物は人間・・という事を
棚に上げ、それらを

【保全(使って良いけど絶滅させないようにしよう)】

という事を話し合う・・というのがこの会議の建前・・。
実際には

【先進国と途上国の利権の争い】

を、まとめるためのもの・・所詮は、どいつもこいつも
【生物】に対しては【偽善者】という事だ・・┐('〜`;)┌

さあ【先進国と途上国の利権の争い】とはどういう事
なのか?

例えば、牛や豚、鶏は生きている【生物】であるが
人間側から見ると【食物資源】であるように、地球上
の【生物】は、人間側から見ると大切な【資源】で
ある事がわかる・・。
それをふまえると、動物、植物、微生物という【生物】
が、衣服、食品、薬品、化学、科学技術などの元(資源)
になっている訳だ・・。
衣服に使われる綿や絹なども植物であるし、自分は
知らなかったが、おもしろい部分だと、スパイス、
いわゆる香辛料で使われている【八角】・・これから
実は【シキミ酸】という物質が取り出せるそうだ。
で、この【シキミ酸】は現在、インフルエンザ治療薬の
【タミフル】ができるそうだ。
よって、現在ではタミフルの原料としてものすごく値段
が上がっているだけでなく、タミフル自体の売り上げも、
昨年の世界売り上げが2500億円・・。
同様に、【キナ】という木の樹皮からマラリア治療薬の
【キニーネ】という薬ができ、【タイヘイヨウイチイ】
という木の樹皮から抗がん剤の【タキソール】という薬が
できる・・と、まだ今現在わかっている170万~190万種
の中だけでも、こうした素晴らしい利用価値があるのだから、
残りの【生物】にも大きな期待がかかる訳だ・・。
こうした【生物資源の利益】をどのように配分するか?
というのは大きな問題・・そうした部分も含め、ルールを
決め、作りたいのが今回の【名古屋議定書】という訳だ。

ね?全然【生物】のためを思っているのではなく、
やはりそこにうごめくのは【金】なんです・・(-_-;)

ここで、先進国は【研究・開発技術に優れている】、一方、
途上国は【資源が豊富】・・でも現在は先進国が利益を
独り占めしている・・それを途上国は【配分してくれ!】
でなければ「禁輸しますよ」と言っている訳だ。
でも先進国にしてみれば、とはいえ簡単に商品を生み出した
訳ではなく、莫大な利益の影には莫大な研究開発の時間と
お金がかかって訳で、簡単に「わかりました」とは言えない
・・ここに対立が生じている。
よって、きちんとした配分ルールを決め、双方納得できれば
途上国も先進国も最終的に病気が防げたりする訳ですから、
人類全体においても全てにおいて【利益】になる。

しかし、人間とは、いざ金を払うとなると必ずもめる・・
予想通り先進国と途上国の対立が厳しい・・(-_-;)
配分方法も【いつから?】という部分において、先進国は
【議定書発行後】、途上国は【過去の資源も!】・・(^-^;
極端な国だと、数百年前からそうしているのだから、
そこまでさかのぼれ!と・・(^-^;(笑)

さらに、【派生物はどうするのか?】という部分・・。

ここで【派生物】とは何か?

例えば先に書いた【タミフル】を例で考えると【八角】
自体ではスパイスでしかないが、そこからある技術により
【シキミ酸】を取り出す・・という第一の【派生物】、
さらに【シキミ酸】だけでは、ただの成分であり、それが
原料として、ある技術により【タミフル】が出来上がる
という第二の【派生物】・・というわかりやすい【派生物】
から、最初は樹皮などから成分を取り出していたが、今は
その成分を合成化学技術で作り出せるようになっている場合、
過去には【派生】があったが、現在では【派生】がない・・
などという複雑な【派生物】まであり、どこまでの【派生】
を対象にするのか?という部分が相当難しく、途上国は当然
【全てを対象に!】だが、先進国にしてみれば、それでは
キリがないので、個別に判断を!と対立する訳だ・・。

いやいや、こんな複雑な問題、なんとかなるの?と絶望的
になるのだが、世界のあらゆる途上国での、乱獲や知らず
に開発する事や、それに伴う汚染などで資源を失う・・と
いう事がかなり急速に進んでいるので、とにかく急がない
といけない・・。
本当は建前通り、生物多様性条約は地球上の全てについて
どんなものでも守りましょう!その資源を守る事によって、
結果、人類が救われるという事から、世界が団結して
【保全】をし【持続的利用】をしなくてはならないのだが、
何と今回はアメリカは不参加である・・_| ̄|○
アメリカはたくさん研究開発をし、たくさん薬を作って
いたりする訳で、アメリカの参加がなければ、半分以上は
解決しないだけでなく、世界第二位の国・中国は、途上国側
として出席するというめちゃめちゃな会議・・(-_-;)

こんな難問の中、議長国・日本が仕切るのだが、京都議定書
のように、参加した国だけ守らないといけない約束をどう
世界に反映させてまとめるのか?でも、それができたら・・
悪いが【奇跡】である・・(-.-)ボソッ(笑)