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天下の愚策決行決定・・_| ̄|○

3月24日・・民主党が目玉としていた【子ども手当】
【高校授業料無償化】などを中心に戦後5番目のスピードで、
総額92兆円の2010年度予算が成立した。
中でも最大の特徴は、政策よりも44兆円の国債発行額
が37兆円の税収を上回るという異常さである。
それだけでも異常なのに、細部に目を向けてみると、
もっと恐ろしい現実がある。
44兆円の国債発行額だが、実際には

【財政投融資特別会計積立金(いわゆる埋蔵金)】

から10兆円を【子ども手当】もとい【政府手当】を
してもらった上での44兆円の国債発行で収まった
という実情で、その埋蔵金が手当されなければ、
なんと54兆円の国債発行だった訳だ。
そんな異常な事をしている事は、多くの国民が知らない。
政府・民主党は、そもそも国の2009年度税収が当初想定
した46.1兆円だったところ、37兆円ちょっとにとどまり
9兆円近く割り込んだ事を挙げるが、それを差し引いても
埋蔵金から1兆円は出さなければいけなかったという
恐ろしい現実は変わらない・・。
当初民主党は、これらの財源は財源は事業仕分けによる
無駄削減や所得控除見直しで捻出した上でやると言って
いたが、捻出出来なかった・・じゃ、やめるのかと
思いきや実行するというのだから、誰がどう見ても
お金が足りなくなるのは当然・・小学生でもわかる。
同じく【国債は出さない!】と豪語していた民主党だが、
それも税収が落ち込んだから仕方がないんだ・・みたいな
事を言っていたが、税収が落ち込まなくとも、最初から
無理だった事も良くわかる・・。
夢物語を語るだけのマニフェスト選挙も、こうした現実を
ふまえるとその後の【実現率】か何かの基準を作り、
厳しく罰するようにでもならないと、この先も夢物語を
掲げて当選してしまう党が出てくる・・。
それは防止するしくみも早く考えて欲しい・・。

・・と話が逸れたが、さらに、大目玉政策のひとつ
【子ども手当】などは非常に残念である・・。
色々な細部の不合理点は論議もせず来年に先送りし、
とにかく参院選前にマニフェスト実現の既成事実として
バラまくんだ!という風にしか見えない内容・・。
単純に【子ども手当】の内容以前に、財源が半額支給で
始まる初年度は2.3兆円必要、それも、現行の児童手当
の枠組みを1年だけ残し、自治体に負担を継続してもらう
事によりやっと実現する。
2年目以降は上記の地方負担分が無くなり、満額支給の
ための必要額は年間5.3兆円と、なんと防衛予算を上回る
・・って・・温暖化対策で温室効果ガス25%削減して
産業を壊滅的にする予定の中、どうやってそんなお金が
出てくるんだ?
そして、そこまでするにもかかわらず、在日外国人の
家庭などに多い、子供が外国で暮らしているケースに
まで支給・・というずさんさ・・。これに対し、野党側は
【実態不明の養子縁組が相次ぐ恐れが強い】と指摘。
オーバーな・・とも思ったが、母国に子供が1人いると
1年目の半額支給でも年に16万円弱、2年目の満額支給
ならば31万円ちょっともらえるのだから、悪意のある
人間ならやりかねない・・現に生活保護などは形は
違うが、不正支給の温床ですからね・・。
これもすべて各家庭に支払う方法だからだ。
さらに、こんな財源が不確かな手当をあてにして、
若い人達が子供産むとは思えない。
むしろ、先が怖くて子供産まないだろう・・。

その政府に対し、3月9日に衆議院厚生労働委員会・
参考人質疑として子ども手当法案を【天下の愚策】と
言い切る、全国最年少33歳で当選した三重県・松阪市長
の山中光茂氏の発言は非常に的確で魅力的だった。
それが氏のブログで要約されていた。

【23年度に松阪市に配られる子ども手当の総額は約76億円
 になる見通しですが、松阪市の個人市民税の税収総額が
 77億円程度です。また、保育園の保育料総額が約8億円、
 保育園建設費用が約3億円と、もし子ども手当の額を他の
 政策に回せば、様々な地域の保健福祉、教育環境、子育て
 環境の課題の解決に大きく前進をすることができます。
 私は、子ども手当が良いとか悪いとか言う以前に、それが
 「国民の税金」であるという認識のもとで、本当にその
 お金を国民の皆さんに使う最も効果的な政策なのかという
 ことをしっかりと議論をして「覚悟」を持って判断を
 しなくてはいけないと言わざるを得ません。マニフェスト
 で書いたからとか、子どもを社会全体で育てる理念とか
 漠然とした話で終わっていいことではなく、しっかりと
 費用対効果、そして目先の選挙ではなく「次の世代」の
 ことを頭がとろけてしまうほどに考えて悩み苦しんで
 決めていかなくてはなりません。私は今後も子ども手当
 だけでなく、国政のあり方に関しては地方の立場から
 しっかりと物を申していきたいと考えています。】

この方・・33歳ですよ?素敵な考え方であります。
政府・民主党も頭が悪いのなら悪いなりに、こうした
頭の良い人の意見を素直に取り入れればいい・・。
それさえもやらない民主党のおっちゃんたちは一体何を
考えているの?

実際、政府・民主党は自分達でも【子ども・子育てビジョン】
という事で保育所などの増設などを打ち出してもいる。
これに要する費用は年1.6兆円と試算されている。
そこに初年度の【子ども手当】の額を回しても0.7兆円余る。
さらに、空いている小学校&中学校の教室が全国に相当数
あると聞く・・ここを保育園として使う事も考え、申請して
いる自治体もあるが、小&中学校は【文科省】保育園は
【厚労省】のために、使う事ができないというくだらない
縦割りが邪魔をしていたりする・・。
こんなものは速攻取っ払って開放すれば、新規に保育所を
建設する費用もリフォームだけで相当浮くのである。
やる事は実は【子ども手当】でバラまかなくとも、しくみ
を替えるだけで、こんなにも税金を節約できるのに政府・
民主党はやらない・・マニフェストが邪魔しているのか?
頭の良い人の意見を素直に取り込めない。

意味のある借金ならまだ納得できるが、意味のない借金は
やめて欲しいのだが、ここから脱出するには連立3党には
強制退去して頂かないといけないのだが・・夏の国民の
判断は間違えないで欲しいと祈るしかない・・。