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コンビニ深夜営業規制

先進国にCO2地球温暖化対策のための削減目標などの課題、
具体的な対策を求められるとされた【洞爺湖サミット】。
結局は、どの国も自分の事しか考えていない事が露呈しただけだった。
そんな【洞爺湖サミット】の開催国として、国をあげての環境対策という
方針にならい、全国の自治体も環境対策に乗り出したという・・(笑)
その具体的な政策としてあげられて、標的になりかわいそうなのが

【コンビニ深夜規制】

である。個人的には地球温暖化対策は、こちらに置いておいて、
そもそもコンビニというものをほとんど使わないので基本的には
深夜やっていなくても全く困らないのと、目の前のスリーエフが
明るすぎるので、やっぱりこの明るさは毎晩はいらないかなとは、
目の前に住む者としては勝手に思うよ・・(笑)

と、話は逸れたので元に戻そう。
この【コンビニ深夜規制】・・先陣を切ったのが京都市。
京都市は2050年【カーボンゼロ都市】を目指す。温室効果ガスの
排出量を自然吸収と排出権取引などで実質ゼロにする。
今年5月に【環境モデル都市提案書】が提出され、7月には
市議会で議論する方針に・・。
京都、埼玉他7つの自治体が掲げているという。
もちろん、我が神奈川県&横浜市もその中に混ざっている。
逆に山梨県などは規制しない立場をいち早く表明・・。

実際、繁華街にあるコンビニなどは、23時から朝までの売上は
全体の約2割、週末は約3割前後はあるという。
確かに、これがなくなるとは痛いどころではないわな・・。
しかし、繁華街から離れたあるコンビニでは、深夜の売上は
3万円前後と大した事がないらしい・・。
これは、友人の所がコンビニなので、自分も良く聞く話である。
今、防犯のために深夜は2人以上の体制をとらないといけないそうで、
人件費が時給1000円〜1500円、ロイヤリティに関してはオーナー負担型
と本部負担型ではロイヤリティは異なるが、友人の所はセブンイレブン
なので、普通はセブンイレブンは【粗利】の45%のロイヤリティで、
(ローソンやファミリーマートは35%、中には15%程度の所もある)
ざっと簡単に計算をすると、23時から6時までバイトが働いたとして、

【深夜売上−仕入れ値−人件費7時間(7000円〜8400円)×2人
 −ロイヤリティ(友人の所はセブンなので粗利の45%あたり)−光熱費】

となり、3万円前後の売上では、どうみても赤字になる事がわかる。
それでは困るから、深夜に身内が出る事になり、奥さんやお母さんを
出すわけにもいかないので、結局ダンナである友人が1人入る事によって
人件費を半分に減らす→朝&昼は奥さんが店に出る→夕方&深夜はダンナが
再び店に出る・・と家族の働く時間が違う&年中無休のために、家族は
働くだけで、全然家族団らんの時間が取れない・・と悪循環なので、
本当はコンビニの深夜営業はとっととやめたいそうだ・・。
こうした24時間営業で苦しんでいる店というのは友人の所だけではないはず・・。
昨年のコンビニ大手4社(セブン、ファミリー、K、ローソン)の
閉店した数は【1635店】と、実は年々増えているそうだ。

しかしコンビニには深夜営業をやめられない事情がある・・。
日中の道路混雑などを避け、配送をスムーズにするために、コンビニは
深夜の配送にしているので、雑誌が夜に来る、弁当も午前3時頃に来る
というように、工場から配送まで、ひとつのシステムができあがっている
ので、一部の店だけを閉めるのは難しいという裏事情・・。
また、昨年3月〜今年2月末までで、女性のコンビニへの駆け込み件数は
1万3169件(日本フライチャイズチェーン協会調べ)となかなかの数字。
で、そのうち、23時以降は5076件・・だが、この部分はもう少し女性自身
が女性という弱い部分に対し危機感を自覚し、昔のようになるべく23時前
に帰宅するなどという事をきちんと考えればいい・・。
しかし反面、深夜営業の時間帯に起こった強盗事件は527件(H18)と
過去10年間で3.8倍になっているそうで、今後増える事はあっても減る事
がなさそうな犯罪を、友人の店舗などもかなり恐れている・・。

さらに、日本フライチャイズチェーン協会の試算によると、全国のコンビニ
4万2000の店舗で深夜営業をやめても、冷蔵庫などは止められないので、
CO2の排出量は日本全体の排出量の【0.0009%減】にとどまるという
発表だけでなく、ちまたで懸命に電力会社がオール電化を薦め、夜間電力を
安くして使ってもらおうとしているように、実は電気というのは夜は余っている。
なぜならば、この部分は知られていない事が多いのだが、原子力発電所を
はじめ、発電所というのは昼間動かして、夜は都合良く停めるという事は
できないからである・・。
よって、夜の電気を減らしても実はさほど省エネにはならないのだ。
それだけでなく、やはりコンビニの深夜営業だけを規制するのは不公平だ。
目立っているモノをやればCO2排出削減の効果が少なくても、政治的な
PRとして何かした事にしよう・・みたいな流れはちょっとおかしい。
ただ、CO2排出削減どうこうというよりも、本当に昼間と同じように
夜も動く必要があるのか?年中無休にしてまで動く必要があるのか?
という、人間の根本の部分への投げかけという事では、個人的にはコンビニ
の深夜営業の規制は賛成だ。同時にファミリーレストランなどもね・・。
今や、深夜営業だけでなく、正月も顧客ニーズという名の下に節操なく店は
営業する・・。よって正月を大人はのんびりする事もなく、子供達も工夫して
遊ぶ事もなく、ただ、お金を消費する時に変わってしまったからね・・。

日本においては、CO2の排出量はGDP(国内総生産)が成長するにつれ
増えている・・。という事はCO2を減らせば経済も一緒に停滞する可能性が
高い・・よって、本当にCO2を減らさなければならないのであれば、
言い換えれば我々の収入も減る可能性が高いという事だ。
今後、消費税が上がり、物価が上がり、景気を損なわず、国民の利便性を
どれだけ維持できるのか?とても、日本としては、まんまとはめられた京都議定書
の目標は達成できない・・どうせどの国も自分の事しか考えていないんだから、
とっとと辞めちゃえばいいのに・・。