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しかし・・そんなにも違うモノなのか・・(^-^;

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スピード社の新作水着【レーザーレーサー】・・。
こんなにも違うモノなのか・・(^-^;
6月6日から始まった

【競泳ジャパンオープン(東京辰巳国際水泳場)】

が【日本記録】ラッシュ、【世界記録】まで出現という
大盛り上がりで終わった。

【ミズノ、デサント、アシックスの国内3社の
 水着よりも本当に速いのか?】

2月以降、計18個の世界新を連発した【レーザー
レーサー】への効果をめぐっての疑問は、日本水泳
連盟(以下、水連)や日本水着メーカーを始め、
国民を巻き込んだが、それ以上に大困惑していた
のは選手達だろうな・・(^-^;

そんなゴタゴタに決着がついた・・。
水連は6月10日の常務理事会で、競泳日本代表選手
が北京オリンピックでの着用水着を選手が自由に
選択できるよう決定を下した。
このブログは個人的な備忘録代わりでもあるので
書いておくが(笑)、水連はミズノ、デサント、
アシックスの国内3社と、2017年までサプライヤー
契約を結び、現行規定では日本選手が五輪で着用
できる水着は、この3社製品に限られている。
北島選手は、ミズノと水着の個人的にプロスイマー
として、アドバイザー契約を結んでいる。
バタフライの松田選手はミズノの契約社員、柴田亜衣
選手もデサント社・・と【レーザーレーサー】を着る
にはハードルが高かっただけでなく、金銭的な面も
含め、恐らくさまざまな形で競技生活を支援して
くれた日本メーカーへの【恩義】、何よりも【契約】
という部分なども割り切らなくてはハードルを超え
られないという、義理人情的な部分が強い日本では
スピード社製品を着たいと言えない雰囲気がある事は
安易に想像できる・・ドライに割り切るアメリカの
ような考え方はなかなか難しい・・。

ジャパンオープンのスタート前、【水着が泳ぐわけ
じゃない!選手が泳ぐんだ!】と主張するべく、
北島康介選手は日英中の文字で胸に

【泳ぐのは僕だ】

と書かれたTシャツをマスコミを通して見せつけた。
ここから読み取っても、

【お前ら水着の話題はいい加減にせいよ!日ごろの
 トレーニングの成果なんだよ!】

という事なんだろうね・・。

そんな中、北島選手ら日本代表5選手が【レーザー
レーサー】を着て日本新記録を連発した・・。
北島選手などは、それが1日目の100m平泳ぎだけ
でなく、2日目の50m平泳ぎにおいても日本記録更新
という既成事実がパフォーマンスされちゃった訳
ですから、もう【レーザーレーサー】を日本の3社も
完全敗北を認めるしかないという状態・・。

しかし、そもそもオリンピックの2カ月前の調整時期
に日本記録が出る事自体が異例だそうで、北島選手も、
1日目の予選が平凡なタイムだった事について、5月
上旬に右肩に痛みが出て、十分な練習もできなかったし、
オリンピック本番に備えた泳ぎ込みによる疲れもあった
と【言い訳】をしていた。
その上で、その後の決勝で【レーザーレーサー】を着て
望んだ結果、ライバルのハンセン(アメリカ)の59秒61
をしのぐ、59秒44と100m平泳ぎの今季世界最高タイム、
3日目の200m平泳ぎでは、同じくハンセン(アメリカ)
が持っている【世界新記録】2分8秒50を、0秒99更新
した、2分7秒51の【世界新記録】を樹立した。
【世界新記録】が出ちゃぁね・・ここは日本メーカー
想定外だっただろうなぁ・・(^-^;

で、どんどんと解析が進むと、昨年8月の世界競泳の時
と【世界新記録】の時の北島選手の200m平泳ぎでは、
なんと1ストロークにつき20cm多く進んでいて、64回の
ストロークだったものが今回は61回のストロークでゴール
していた事が明らかになった・・・(◎_◎;
しかも、今回の【レーザーレーサー】の試着品はサイズ
がS、M、L、Oの4サイズで選手の体には必ずしもフィット
していなかったそうだ。
この水着はフィットしないと、締め付けがすごいので、
逆に動きにくくなり、大きなデメリットになるそうだ。
さらに、着た時の浮き方も全然違うので、泳ぎ方も少し
変わってくるそうで、慣れる為の準備期間も必要だと
いうものらしい。
こうして、不利条件満載の状況での【世界新記録】や
【日本新記録】が出たという事もとんでもない事らしい・・。
ただ、メリットだけではなく、選手によっては思った
以上の力が出てしまい、次の日の体のダメージがすごく、
着るにはそれなりの準備がやはり必要らしい。

ただ、水着でこれだけの差が出てしまうという事は、
すでに【道具】では?なんか形の違う【ドーピング】では?
という感も否めないね・・(^-^;
なんだか、先進国などお金持ちの国以外は全く手が出ない
スポーツになるのもオリンピックという場においては、
かなり不平等な感じもする・・。
やはり水着は全員同じ素材で同じ水着を着るみたいな
事も必要な気が・・。
でも、そんな事言ったら、球技や陸上などのシューズ
やユニフォームなども先進国などお金持ちの国がすでに
優位に立っているよなぁ・・(^-^;
となると結局の所、仕方ないという事になって
しまうかぁ・・(笑)

各メーカーの開発側のご苦労はすごいものだと思うし、
素人的なベタな意見で誠に申し訳ないが、スピード社
の水着で盛り上がるのはイイが、どこか1社でいいから、
全身【山本化学工業】の素材でも作ってみて欲しかったな・・。
HPへ行くと、結構怪しい会社にみえるが・・(^-^;(笑)
【山本化学工業】自身も、テスト用水着は提供していたし、
トライアスロンなどではトップシェアを誇るメーカー
ですので、もちろん水着は作れるだろうが、実際には
選手に合わせた水着の数値などはメーカーしか持っていない。
あの【レーザーレーサー】よりも確実に速い!と豪語
している素材と、メーカーの持っている数値とその他
細かい技術力を合わせたら、日本の水着が世界を席巻
する可能性もあったのにね・・国が開発している訳では
なく、企業の開発だからそこには利害関係が含まれて
いるため、連携がスムーズにできないのは非常に
残念だな・・。

しかし、この水着開発というものはかなり大変な作業
である事を、自分は今回初めて知った・・。
ミズノの開発の人の話によると、陸上のスパイクの
ピンだとかは、ここは何ミリとか、ここは何センチ
だとか数値化した規定が明文化されているのだが、
水着の場合は、数値化されているモノが無く、明文化も
されていないそうだ。
されているとすれば1枚の布でという事なのだが、今回の
2枚合わせた生地の【レーザーレーサー】は認められた
というように、実はゴールが見えないまま開発をして、
その都度、国際水泳連盟に評価を仰ぐというシステムで、
国際水泳連盟の機嫌でどうにでもなってしまうという、
かなり基準がグレーなのだそうだ。
という事は、この先、日本メーカーがとんでもない水着
を作ろうものなら、どこか大国や力のある国から大きな
圧力がかかれば、日本メーカーの水着を認めないみたいな、
今まででも、鈴木大地が記録を出せば、バサロ(背泳ぎ
のスタート直後、水面に浮かんで来るまでの潜水技法)が
長過ぎで規定が出来たり、スキーで日本が記録を出せば、
スキー板は体に対して大きさを決められたりと、ハンド
ボールで有名になった【中東の笛】みたいなもので、白人
主義に日本は様々な妨害をされているからね・・ヽ(`Д´)ノ(怒)

話は逸れ、先の繰り返しになるが、水連は6月10日の
北京オリンピック代表選手が使用する水着はミズノ、
デサント、アシックスの国内3社以外の水着着用を
認める事を明らかにした。
ここで、3社は共にゴネたら、世論を敵に回す・・
メーカーとしても得策でない・・でも、開発費は回収
できない・・長い目でみたら企業メリットは大きい
という【苦渋の判断】である事はヒシヒシと伝わる・・。
現にドイツはスピード社の水着の着用は認めない決断を
下している・・。
日本の企業の懐の深さは凄い!と思ったら、その裏の
企業事情では、ミズノなどは、会社全体の競泳用の
しめる割合は【3%】だそうで、その【3%】のために、
今回ゴリ押しすれば、ミズノ自体の企業イメージに、
大ダメージを与えかねないという側面があるそうだ・・。

でも、今回企業は金銭的にも時間的にも【大損】を
してまで、今回の英断をしたのだから、今度は
それだけの犠牲を払ったのだから、選手に対する
世論の期待は、今回のジャパンオープンの記録
ラッシュも手伝って相当高まる事になる。
その重圧を乗り越えなくてはならないのだから、選手は
選手で大変だ・・でも、観る側にとっては、北京
オリンピック競泳種目は非常に楽しみになった。
そして、北島選手も北京ではスピード社の水着を着る
事を決定したし、こうなったら、とことんがんばって
欲しいな━━(゜∀゜)━━!!
そして日本メーカーも、4年後のロンドンオリンピックには、
世界のスイマーがこぞって着たくなる水着を開発して
欲しいね!(゚-゚)b
でもさ、4年後に、逆にスピード社が日本の【山本化学工業】
と独占契約して、

【さらに速い水着になった!】

なんて結末だけはやめてくれよな・・(笑)