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【労働者の権利】と 【教師の責任】

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わが子の式に出るので 1年生担任、入学式を欠席
(2014年4月15日・東京新聞)
 埼玉県内の県立高校四校で、一年生の担任を務める教諭四人が自身の子どもの入学式に出席するため、それぞれの勤務先で八日に行われた入学式を欠席 していたことが分かった。関根郁夫県教育長は十四日の会見で「いいか悪いかの判断はできないし、各校の事情もある。(県教委としては)具体的に指導はでき ない」と述べるにとどめた。
 県教委によると、四人は三十~五十代の男女の教諭。小中学生や高校生になる子どもの入学式への出席を理由に勤務校に休暇届を出していた。
 五十代の女性教諭が欠席した高校の入学式では、校長が欠席理由を説明した。教諭は「大切な日に担任として会えないことをおわびします」という文書を事前に作成。入学式後に副担任を通じ、担任のクラスの生徒全員に配ったという。
 県教委には十四日までに保護者らから「入学式に担任がいないのはどういうことだ」などと批判する電話が四十一件あった。一方、「子どもの入学式なら仕方ないのではないか」などと擁護する電話も四十五件あったという。
 関根教育長は「学校側は生徒や保護者から不安の声が上がらないようなフォローをするべきだった」と指摘したが、具体的な指導策は「学校での判断が必要」として示さなかった。県教委は四人の欠席について「処分につながるケースではない」としている。
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良い悪いは別にして、これは保護者と生徒も
とまどいと共に、複雑な心境になるだろうな・・(笑)
いわゆる広い意味での【労働者の権利】と
【教師の責任】という部分において、
どちらを取るか?ということである・・。

五十代の女性教諭の件に関しては、

【労働者の権利】

としては、報道によると、3月14日に1年生の
担任になる事が決定していたが、3月下旬に、
「息子の入学式がある」と学年主任に相談、
そして校長は返事を保留したが、4月の初め、
正式に有給を申請、そして校長も理由を理解
の上受理する・・と、手続きはしっかりされ、
校長先生がきちんと認めているので、段取りは
きちんと踏んでいる・・。
ただ、この理由をしっかりと説明されていない
ので、もしかしたら片親なのかもしれない上、
息子さんの学校によっては入学式に親同伴で
ないといけないおかしな高校もあるらしいので
そういう状況だったりで、止むに止まない事情
があったのかもしれない訳で、大きく誤解が
生まれている可能性もある・・。

【教師の責任】

という部分においては果たせなかった訳で、
校長先生もこのような事情の場合は、担任に
させないなど、配慮のある人事ができないもの
だろうか?
なぜなら、新入生&保護者からは担任の先生が
いきなり【個人的な理由】で【大切な節目の日】
にいない訳ですから、悪意を持って考えるならば、
今後、我が子に問題が起こったとしても、この
担任の先生は自分の大切な予定があれば、自分
の予定の方を優先して、我が子の事は考えて
もらえないかもしれない考え方の先生だとも
捉えられますからね・・。

で、この事に、4月11日に関根郁夫埼玉県教育長が

「生徒が安心して高校生活をスタートできる
 体制作りに努めてほしい」

と言う異例の注意を促した。
しかし、手続きをきちんとした上、校長先生が
認めて許可が下りているものに対して、後から
注意と言われるのも先生方としては困ります
よね・・(^-^;(笑)
本来その届け出が校長先生に提出された時だとか、
打診された時に、教育長のほうに相談するなりして
解決しておくのが本来の姿であるが、この埼玉県
って県は一体どうなっているんだ?(・_・?)

尾木ママこと尾木直樹氏は、

「教師にあるものとしてあるまじき行為絶対にだめ」

と否定している・・。
理屈としては教師は聖職性の強い仕事であり警察官
や消防士と同じであるという理論・・。
たとえば震災時警察官や消防士が家族が心配でも
帰らないと言う考え方・・。
このことをブログに載せたら炎上したという・・。
個人的には尾木氏に賛成の年代ではあるが、ネットや
テレビなどでのアンケート調査などでは、問題だと
思わないという方が問題であるという方を上回って
いた・・(^-^;>何とも年代的には違和感を感じる(笑)

今後、自分の孫の時代とかには、先生が入学式や
卒業式に「自分の子供の式典を優先」という事で、
いないのは当たり前のような時代がやって来そう
だな・・(^-^;(笑)
でも、悪いが自分は【労働者の権利】があるとはいえ、
生徒や保護者にとっての【晴れの舞台】である入学式
や卒業式というのは、一学期や二学期の途中の普通の
日とは大きく違う・・。
そこは大人として考えてくれよ!という考え方は、
やはり変わらない・・。
そうした事も含めて【仕事】だと思うのだが、それを
20歳代の先生というならわからんでもないが、
50歳にもなってわからん先生は、かなり痛すぎる・・と
思うのは自分だけでしょうかね?(笑)