不況だの、給料削減だの、円高だの、株安だの、赤字国債だの、
なんだか真っ暗な展望しか見えない世の中・・やはり純粋に
そこだけを見つめている人間達にはパワーがあり、自分のような
汚れた大人の胸に、小さな灯火を見せてくれる・・。
12月17日東京体育館で開幕した
【天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会・決勝ラウンド】
の1回戦・・Vプレミアリーグ現在6位の【NECレッドロケッツ】
と 第39回(2008年)、 第40回(2009年)と春の高校バレー
全国大会・優勝&インターハイ・優勝&国体・優勝と、2009年度
の高校バレーの3冠を達成している 【東九州龍谷高校(大分)】
とが対戦した・・。
もちろん、プロと高校生ですから【東九州龍谷高校】の立場は
【胸を借りる】
というところ・・サッカーの天皇杯もそうだが、プロ側にして
みたら、アマチュアが行き当たりばったりで、アマチュア故の
未熟さからの攻めで、ケガでもさせられてシーズンを無駄には
できないみたいなところから、どうしても手を抜くポジション
の大会になってしまうのかもしれないが、片や高校生側は自分達
の力が、どこまで通用するのか?を試してみたいと、次の試合の
事など考えないというレベルで全力でぶつかってくる・・。
それでも、今まではどうあがいても高校生がプロに勝つ事など
無かった訳だ・・もちろんプロ側もメンツがあるから当然だよね・・。
その超高校級の【東九州龍谷高校】が【NECレッドロケッツ】
をフルセットの末、3対2で撃破した!(◎_◎;
これは1996年にこの大会ができて、男女ともに史上初の出来事
だそうだ・・ニュースでちょこっと流れただけだけど、見ていて
涙が出そうになった・・ (;_;)
もちろん、プロ相手ですから詳細をみると、
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NECレッドロケッツ vs 東九州龍谷高
1セット目 22 − 25
2セット目 26 − 24
3セット目 19 − 25
4セット目 25 − 17
5セット目 14 − 16
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と壮絶な僅差の勝負だった事がわかる・・。
また【NECレッドロケッツ】のHPの試合分析コメントによると、
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第1セット序盤から勢いのある攻撃を仕掛けてくる東九州龍谷
高校に対し、レッドロケッツは受け身になっていた。中盤の
手痛いサーブミスから6連続失点を喫し、リードを許していく。
途中、杉山・松崎の速攻や有田の攻撃で巻き返しを図るが序盤
の点差を埋めることができずに第1セットを失う。
気持ちを切り替え臨んだ第2セットは苦しみながらもセットを
奪い、第3セットは序盤から攻撃し続け、途中12対8とリードする。
しかし相手の連続ブロックで流れが変わってしまう。
その後もミスで流れを変えることができずにセットを失う。
後のなくなった第4セットはフェイントを織り交ぜた攻撃を
し続け、終始リードし第4セットを奪う。
4セット目の勢いで臨みたかった5セット目ではあったがスタート
からミスが出てしまい嫌な流れとなる。
しかし杉山の速攻やフォフィーニャの攻撃等で持ち直し、中盤
まで一進一退の展開となる。
しかし終盤またもや手痛いサーブミスから相手を勢い付けて
しまいフルセットの末敗れた。
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との事・・控えの選手だらけを出してで負けたという事でなく、
全日本の杉山選手や、ブラジルのアナ パウラ(フォフィーニャ)
選手、松崎選手や有田選手とレギュラー陣がきちんと出ていた事、
流れを変えられなかった事、サーブミスが敗戦の原因と読み取れる。
これは【東九州龍谷高校】の大金星には相当な価値がある。
別な報道では【東九州龍谷高校】が
【粘り強く相手ボールを拾い、長岡望悠選手や芥川愛加選手が
相手ブロックの間にスパイクを決めた。】
とある・・簡単に書いてあるが、バレーボールにおいて、相手
ブロックの間にスパイクを決めるというのはプロ相手でも
そんなに難しい事ではないのか?それとも【東九州龍谷高校】が
【超高校級】という事でうまいのか?わかりませんが、確かに、
木村沙織選手が確か高校3年生、栗原恵選手も高校3年生で全日本
チームに招集されていましたから、実際にはプロと高校生の差
というのは、それほど大きなものではないのかもしれませんね・・。
とはいえ、バレーボールはサッカーほど波乱は起きないスポーツ
と言われている・・という事は、【東九州龍谷高校】を褒める
べきであろう・・。
こうしてみると、やはりこうしたプロとアマチュアの交流する
機会というのは次世代への素晴らしいメッセージ&力を与える。
プロの選手には日程的にや時間的に、それはそれは厳しい事なの
かもしれないが、やはり若い人が育ってこなければ・・若い人が
このスポーツを選んでくれなければ、未来のバレーボールが
成り立たないのですから、その基本的な部分をぜひ大切にして
今後もがんばって盛り上げて頂きたいと思う・・。
次の準々決勝では、栗原恵選手所属の
【パイオニアレッドウィンズ(Vプレミアリーグ現在7位)】
である。楽しみですね!
ともあれ、【東九州龍谷高校】1回戦突破おめでとうございます!
と書いていたら、18日の準々決勝の報告が入ってきた。
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パイオニアレッドウィンズ vs 東九州龍谷高
1セット目 25 − 14
2セット目 19 − 25
3セット目 21 − 25
4セット目 18 − 25
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と、なんと【パイオニアレッドウィンズ】をも3対1で撃破、
2セット、4セットと20点の壁をパイオニアに越えさせない
というレベルで準決勝への進出が決定!
よってなんと【4強入り】という衝撃の金星!・・もう、
Vプレミアリーグの下位チームでは歯が立たないという事か?(笑)
その後、昨日はVプレミアリーグ現在2位の【久光製薬スプリングス】
との戦い・・3対1で敗戦する・・
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久光製薬スプリングス vs 東九州龍谷高
1セット目 25 − 22
2セット目 25 − 15
3セット目 23 − 25
4セット目 25 − 16
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【久光製薬スプリングス】のプロの意地をここでみせたという
事なんでしょうが、この【久光製薬】も、なんと3セット目に
1セット取られている・・(◎_◎;
男子ブラジル代表の高速コンビバレーを理想とする【東九州龍谷高校】
に対し、相手の【久光製薬】の先野主将に、
【プレミアリーグのチームにないくらい速かった】
久光製薬の浜田監督に、
【相手はレシーブでも球を(後ろに)はじかない。
守備力の高さは、高校生離れしていた】
と、うならせたそうだ・・やはり【東九州龍谷高校】あっぱれ!である。
そして、【東九州龍谷高校】の選手達に大きな経験になったと共に、
この先の女子バレーに未来を感じたのは自分だけだろうか?
しかし、その反面、Vプレミア関係者の方々は、Vプレミアのチーム
が高校生に負けてしまう実態を重く受け止めなくてはいけないという
女子バレーの危うさも露呈した事になる・・。
もちろん、素人の自分には、どちらが問題なのか?はわからないが、
【東九州龍谷高校】・・大きく胸を張ろう!