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アメリカもEUも・・何やってんだよ・・_| ̄|○

9月29日にまさかの金融安定化法案が、アメリカ下院で否決。
それも、世界経済を考えたからでなく、大統領選と同時に
行われる11月の下院議会選挙を控え、有権者の反発を恐れた
からという自分の事だけ考えた末の結論・・(-_-;)
30日のニューヨーク株式市場は【777ドル(約8万円)】
暴落・・日本のように何百円の下落幅でないから凄い・・(^-^;
昨晩も、508ドル下げ、現在は9447ドルと下落が止まらない。

まあ、アメリカバブルの際、いわゆるサブプライムを中心
にマネーゲームで金融関係の社員で年収10億などという
人達がザラにいるだけでなく、今回破綻しても、退職金が
1億円以上という人達がたくさんいて、それはきちんと
もらえるのだそうだから、普通、平民は怒るよな・・(笑)
で、【そうした人間達を助けるのか?】という平民の言い分
を反映したというが、日本のバブル崩壊後の公的資金注入時
に自分もそう感じたので、それはそれで、下院の選択も
ごもっとも!>では、なぜ助けるのか?

今回、最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金注入だが、
この75兆円をケチったばっかりに、150兆円や200兆円
もの損害が出る可能性を秘めているからである。
例えば、このまま放置すると、銀行自体が市場からお金
が借りられなくて倒産→不良債権が増え、預金保護も
しなければいけないが、湯水のごとく金が湧いてくる
訳ではない。結局は銀行も無い袖は振れないという事で、
遅いか?早いか?の話で、いずれ最終的には税金を使う
結果になる。
これが連鎖したらば、負債額の先が見えない状態になる。
国民が感じる目先の事だけでは先の損害を守れない。
風が吹けば桶屋が儲かる的な連鎖損害が増え続けるのだ。
ここはアメリカ下院も妥当な選択である。
という事で、10月1日に【金融安定化法案(修正案)
<以後、修正案とする>】を上院可決、4日に下院でも
可決と、ひとまず、第一弾の手は打ったように見える・・。
と、ここまではニュースなどで普通に感じる考え方であろう。

だが、この【金融安定化法案(修正案)】が成立したのに
なぜかアメリカも日本もヨーロッパも株価が下落する・・。

実は【修正案】というのはアメリカでは支持されていない。
まあ、これだけでは足りないという事もあるが、きちんと
調べてみると、実にこの【修正案】本当にひどい・・(-_-;)
まず【修正案】は、当初の【金融安定化法案】のなんと
4倍の量にもページが増えた。
さあ、どのような事が含まれる事によって4倍に増えたのか?
当初の【金融安定化法案】はご存じの通り、

【最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で金融機関の
 不良資産を買い上げるほか、金融機関に新株取得権の
 提供を義務付けて経営を監視する。】

という主たる軸がまずある。
そして、日本でも報じられた【修正案】は【税金での救済】
という国民の批判に配慮し、

【減税や預金保護の上限を現在の10万ドル(約1050万円)
 から25万ドル(約2600万円)に引き上げる】

などの措置を追加した!とある。
まあ、ここしかニュースにできないというのが本当の所
なのかもしれないが、【などの措置】の【など】の部分が
実は落とし穴なのである。で、上記の預金保護の他の
【金融安定化】の措置が、

1)おもちゃの【矢】危険税廃止
2)ハリウッド映画制作免税優遇
3)ラム酒税・業者還元制度復活
4)特定の条件の州の消費税を国が負担

というまったくもって、下院議員の賛成票をもらうための
くだらない項目だらけを付け足したお粗末な【修正案】
だったのである・・(-_-;)
しかも、最後の消費税が2年間にわたって国負担になる
特定の州というのが、

●テキサス州(ブッシュ大統領の地元)
●ワイオミング州(チェイニー副大統領の地元)
●ネバダ州&フロリダ州(大統領選挙でカギとなる州)

いう、まだこの期に及んで世界を見渡すのではなく、
個々の利権争いのような事をやっているのだ・・(-_-;)

【アメリカ!何やってんだよ・・_| ̄|○】

今回の75兆円を投入しても、今回は不動産を買い支える
訳ではなく、バラバラにされた金融債券が散らばっている
という状態で、負債を買い切れないと言われていて、
それとは別に金融機関の資本支えのために、あと150兆円は
必要だろうと言われている最中、そんな票取りのために、
税金を無駄にしている場合じゃない訳で・・。
その今回の75兆円も、金融機関の【負債】を買うだけで、
弱っている銀行の体力(資本)をつけるための【増資】を
する訳ではない。ここは日本のバブル崩壊の時とは違う所。
日本は金融機関の資本へ公的資金を注入したからね・・。

いずれにせよ、金融機関の資本へ公的資金を注入しないと
いけないけど、大統領選挙と下院選挙のために何もできない
というアメリカの事情・・。
EU(欧州連合)もドイツが自分の所はうまくいっているのに、
他の所へお金を出せない!という事で【金融安定化基金創設】
に反対>創設が見送られる・・というように、EUもグタグタ・・。
もう、世界協調しか手はないだろうに・・。