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極悪・生命保険不払い

「生命保険38社は13日、金融庁に2001〜2005年度の5年間を
 対象とした保険金の不払い調査の結果を報告した。不払いなしと
 報告したカーディフ生命保険を除く37社の不払い件数は計約25万件、
 総額は約290億円にのぼった。3大疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)
 特約などで、保険金2000万円を支払っていなかった事例もあった。
 これから契約者に請求を促したり、事実確認が必要な契約は少なく
 とも110万件残っており、調査完了は9月末までずれ込む。
 生保は顧客への支払いを6〜9月に終える見込みだが、最終的な
 不払い件数と額は膨らむ可能性が高く、金融庁の厳しい行政処分
 は避けられない見通しだ。金融庁が2月に、生保38社に4月13日まで
 の報告を命令していた。これまで生保業界の不払いが報告されたのは
 2005年の32社、計3000件余りで、今回はそれをはるかに上回った。
 日本生命保険や第一生命保険など主要12社の社長は同日相次いで会見。
 第一生命保険の斎藤勝利社長は「お客様にご心配とご迷惑をおかけした
 ことを心よりおわび申し上げます」と陳謝。最終的な調査結果を踏まえ、
 経営陣の処分を含む対応を検討する方針を示した。
 3大疾病特約では、がんの告知をされていない場合など、受給できること
 に気づかなかった契約者や家族が請求せず、結果として、保険金を受け
 取っていない事例が目立った。また、契約者はきちんと請求したのに、
 生保が診断書に記載された手術を見落とし、保険金・給付金が本来の
 受け取り額より少なかった事例も多かった。生保が十分な確認を
 しなかったのが原因。保険料が払い込まれず保険契約が失効した際に、
 本来なら契約者に返すべきお金を返していなかった事例もあった。
  このほか、契約者が1種類の特約につき請求した際、同時に受給できる
 可能性のある別の特約を請求しなかったため、不払いかどうか現時点で
 判明していない契約も多い。契約者は、入院時に給付金を受け取れる
 入院特約と、退院後の通院費を保障する通院特約の両方に入っているのが
 一般的だが、通院特約は請求し損なうことが多く、これが大量不払いの
 原因となった。中にはこうした契約の半数に不払いの可能性がある生保
 もあり、件数、金額は今後増えるのは確実。」

生命保険38社中37社が不払いをし、その不払い件数は、たった5年間で
計約25万件、総額は約290億円、その中には、保険金2000万円を
支払っていなかった事例もあるとは、ちょっとひどすぎるな・・。
今回多かった不払いは、

【支払いの可能性があるのに、契約者から請求が来ないことを理由にして、
 生保が対応しなかったもの】

という所だけを考えても、前からことある事に述べているが、この世の中、
法律も税金も保険も控除も特典も知らない人間には絶対に味方しない。
文字通り、世の中で保険を知らない人間は、どれだけ【損】をするか?
を改めて感じる事件だ。

だが、生命保険会社も、常々、顧客に【入院しましたか?】【通院して
いますか?】と聞くのは時間的に無理なので、顧客側からの申請という
方式は仕方ない。しかし、手術などをして入院をしたらその後に通院が
ない人など、ほとんどいない訳で、生命保険会社の方から、

【術後の通院はなさっていませんか?】

と顧客を気遣うべきなのだが、お客様の立場に立つという考え方は
ないらしい。となると、誰が考えても、

【できるだけ払うな!】

レベルの指示が上層部からきちんとあるだろうと予測がつく。
そりゃぁ、保険会社も商売だからね。でも、まともに払っても儲かる
ように計算されているはずなので、そのうえ、儲けようとするから
【悪質】なのだ。

しかし、この不払いのお金で保険会社はもしかしたら巨額の投資運用をし、
巨額の運用利益を得ているかもしれない訳で・・。
これは税金ならば、支払期日をとっくに過ぎているのだからと

【 過少申告加算税(15%)】【重加算税(35%)】

が支払っていなかった税金の他に加算される。
という事は、厳しい行政処分の他に、税金と同じで、不払い金の他に
各不払いを行った顧客への損害賠償といういう意味も含めて

【過少申告加算保険金】【重加算保険金】

を支払わせたらどうだ?>金融庁。
発覚したら、後から残金を払えば済む!という事で解決するのでは結局は
どう転んでも生命保険会社だけが得するだけになっちゃうからな・・。
こんな【確信犯】な事件なんだから、ここは厳しく、

【こうした不払いをしたら会社の母体が揺らぐんだぞ!】

くらいのペナルティを命じて欲しい・・。
それが一番の再発防止である。

そして、【顧客側が勉強しないといけない】 というその部分は、
いつの時代も変わらないような気がする・・この先も・・。