記事一覧

笑い事ではない【夕張市の破綻】

本当に笑い事ではない【夕張市の破綻】・・
炭坑閉鎖により観光事業への転換を図るも、その時はバブル時代・・。
銀行ですら、先が見通せなかった時代に、夕張市が見通せる訳がない。
夕張市が出資する第三セクター「石炭の歴史村観光」と「夕張観光
開発」が、1980年に作られた「石炭博物館」を皮切りに「SL館」
「炭鉱生活館」「アドベンチャーファミリー(遊園地)」「ロボット
大科学館」などなど、22もの観光施設で作った赤字が昨年までで、

【360億円!】(◎_◎;

それを隠すための自転車操業の結果、

【632億円!】┐('〜`;)┌

の多額の負債をかかえ破綻した「夕張市」・・。

今の財政状況のままでは、総務省からの地方債の発行の許可がでない。
来年の借金を許可してもらう為には【自主再建案】を出さないと
いけない・・その再建計画の策定にあたって来年度以降、第三セクター
の赤字を一般会計から補てんしない方針を決めたため、「石炭の
歴史村観光」は施設の採算が見込めない中で収入源が断たれ、
11月29日、札幌地裁に自己破産を申請した。
それは織り込み済みなので、問題はないが、大変なのは叩き台として出された【自主再建案】だ。再建期間は約20年かけて行う。
内容を報道されているのだけ見ても、結構厳しいね・・(^-^;

○市民税 6%→6.5%(低所得帯は1.4%→1.45%)
○下水道使用料(10立方m)1470円→2440円
○軽自動車税 現行の1.5倍
○保育料 年間12万6000円増
○入湯税 無し→150円
○公共施設使用料 50%引き上げ
○家庭用ゴミ収集 有料化
○市の職員 人員 270人を半分以下に削減
      給料 一般職で30%カット、
     退職金 最終的には1/4まで削減
○小学校 7校→2010年度までに1校に統廃合
○中学校 3校→2009年度までに1校に統廃合
○市営図書館 2007年度廃止 
○市営美術館 2007年度廃止 
○市営老人ホーム 2008年度廃止 
○夕張市民球場 2007年度廃止
○市営運動場 2007年度廃止
○市営テニスコート 2007年度廃止
○市営プール 2007年度廃止
○公衆トイレ 市内7カ所→2007年度廃止

いやぁ、すごい。これでも、国は【甘い】と言っている。
でも、このくらいしなければ借金は無くせないのだ。
こうなる前に、どうにかならなかったのか?と思うが、やはり上に
立つ者が自分たちの時だけ問題なく終われば責任がないから、
借金を隠し続けた。

個人的には、この「叩き台」を出す以前に、まず、この時に
かかわった市長を始め、役職を持っていた人間達にまず、
その時代に、結果、役に立っていないのだから、一般職レベルの
給料分、一般職レベルの退職金分は生活して行くためには仕方ない
として差し引き、差額の役職の上乗せ手当分&役職の上乗せ退職金は、
借金をしてでも、全て返還させる。
それだけでなく、それまでの一般職の人間達にも、そもそもボーナス
は余剰金があって払われるものですから、結局は勝手に市議会や
上層部で【ごまかして赤字】だったとはいえ、調べてみたら
夕張市自体がボーナスは出せる状況ではなかった訳ですから、
支払われていたボーナスは一般職も含め、公務員全ての人から
全額返還させる位の【身内に厳しい姿勢】でお金を戻した後、
どうしても足りないものに関しては市民に対して初めて【申し訳ない】
という事で、身内にまず痛みを背負ってもらってからのお願いでないと、
市民は到底納得できないだろう。なぜ、それができないのか?
法も、条例などで市民への負担の前に、公務員の役職手当&ボーナス、
退職金の一般額よりの上乗せ分は、後々、破綻や負債を招いた場合は

【返還しなければいけない】

と、各、地方自治体は義務付ければ良い。
市民は絶対に反対しないから!(笑)

そんな中、破綻した6月から11月までに夕張市の人口は289人減少
しているそうだ。
この【自主再建案】は保育費などを中心に、若い人ほど負担が
重いので、若い人達が逃げていくのは当然と言えば当然・・。
でも、引っ越さない夕張市民も大勢いるのだ。引っ越さないという
事は、自分の街が好きなはずだ。(もちろん諸事情で引っ越せない
だけという人もいるだろうが・・(笑))
そこにとどまろうとしている市民達は、覚悟を決めているのだから、
借金を作った人間達(夕張市)が仕切るのではなく、住民を中心に
話し合わせ、アイデアを募り、市と市民を一体化させて盛り上げる
方向性にすれば良いのに、そうした発想が出てこないのも、この期に
及んでも夕張市は

【まだ自分たちの事しか考えていない】

からなのである。その証拠に、先日の報道では、夕張市の公務員の
80%ちょっとが早期退職を考えているという。その理由も、退職金が
年々減ってゆくからである。┐('〜`;)┌
所詮、公務員というのは「安定」の名の下に選んだ職種であって、
「公僕」として尽くすためになった職種ではないから、不安定に
なったらこの様にさっさとケツをまくる事を考える・・。
これもまた、公務員は何かを背負う教育をされておらず、責任を取る
事には無縁の人間達なのだから当然と言えば当然。

しかし、こうなった責任は実は国にもある。
地方債(借金)を出す時に、国が補償するという事は、最終的には
国が補償する状況になったら、【財政再建団体】とう事で、

【あとは勝手にやらせませんよ!】

というしくみを持っている。どういう事かというと【自治体の破産】
とは我々個人のような【精算型の破産】はない。
必ず、市民を犠牲にして再建する。
という事は、地方債を引き受ける側(今回だと国)は取りっぱぐれが
ないという事・・よって国は、事前にその市がどんなハコモノを
作ろうが採算など考える必要がないのだ。
このしくみを変えないといつまでたってもこうした事はなくならない。
ただハッキリ言える事は、最後に犠牲になるのは平民なのだ・・。
それにしても、公務員の感覚がズレているというのは根本にある。
公務員だけは自分たちで借金を膨らませておいて、無能さを
さらけ出したにもかかわらず、なんと借金を膨らませた張本人が
返済計画を立てるのだ。
この非常識、国民は指摘し、住民が返済計画を立てるように変えて
いかなければいけないだろう・・。