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キッザニア東京

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10月5日に東京都江東区豊洲の「ららぽーと豊洲」内に子どもに
職業体験をさせる為の擬似タウン、噂のテーマパーク

「キッザニア東京」

がオープンした。意外にも、1999年にメキシコのモントレーで発祥。
日本は2番目のオープンだそうだ。
約1800平方メートルの敷地に、実際の街の約3分の2サイズのスケール
という子どもサイズの街に、病院、テレビ局、ラジオ局、警察、新社、
空港、レストラン、ビューティーサロン、理容店、ガソリンスタンド、
消防士、自動車整備士、ソフトクリーム屋、ハンバーガーショップ、
ピザ屋、土木作業員、ファッションブティック、パン屋、宅配便、
携帯電話ショップなど50ほどの施設がありリアルに職業を体験できる
ようになっている。
入り口で「トラベラーズチェック」を受け取り、換金すると園内のみで
有効なお金「キッゾ」という単位で「50キッゾ」を手に入れスタート。
しかし、これでは何も買えなければ何もする事ができないのだそうだ。
よって、絶対に働かなくてはいけないという事になる。
自分たちの時代で考えると、

「おままごとセット」「こども銀行セット」「車掌さんセット」

などの相当なる進化版といった所。
やはり子供の時には、ほとんどの人が上記のいずれか、もしくは
大人の真似をする「**ごっこ」というものをやっているはずだ。
そう考えると、これは確かに企画的にはかなりおもしろい!
自分も子供のころ、大人扱いしてもらい、大人と同じように、
何か真剣に物事をやれる事は楽しかった記憶がある。
また、子供の時はやはり「目で見たもの」「体験した事」でしか、
「仕事」というものがわからない。
例え、良い所どりでも「経験」する事は非常に大切だ。

しかし、20分から30分で各施設での仕事は終えるとの事らしいが、
ホームページによると、テレビ局では「俳優、司会者になり、
ドラマやクイズ番組、トークショーに出演します。カメラマン、
小道具、音声、照明スタッフなどにわかれて番組を制作。ヘアメイク、
衣装係として出演者の用意をさせます」、病院では「手術室で外科医
として手術を行ないます。看護婦として病人の世話をしたり、看護室
で赤ちゃんのお世話の仕方を学びます。救急隊員として、救急車に
乗って街のなかで救護活動にもあたります」と、仕事によっては、
年齢にもよるだろうが、理解する前に何が何だかわからずに終わって
しまう気もする・・(^-^;(笑)
まあ、その時はもう一度体験すれば良い話だが・・。

そして驚くなかれ、この「キッザニア」、職業を体験するだけでない。
お金(キッゾ)を稼いだら、銀行に預けられ、キャッシュカードを
作れ、お金の出し入れだけでなく、なんと「習いごと」をしたり
「資産を運用」をしたりもできるのだ。(笑)
「株」までできるか?まではどこのソースにもなかったので、
「株」についてはハッキリとはわからなかったが・・(^-^;
さらには運転免許試験場へ免許を取りにいき、無事、運転免許が
発行されると、お金さえあればレンタカーを借りて、働いている
奴らを尻目に、ブイブイと街で車を乗り回したりできるのだ。(笑)

もちろん、店舗に関しては、スポンサー企業は全額企業持ちで出店。
数億かかっている施設も多々あるそうだが、子どもたちに企業ブランド
を覚えてもらう「PRの場」と考えると、簡単にペイする金額だそうだ。
確かに、ゴールデンタイムで数十秒のCM流したら数億がかかります
からね・・(笑)

この「キッザニア東京」は、日本の若年層のニート&フリーターを
代表する

「就労意欲の低下」「生きる力の低下」

を挙げ、子供のうちから、色々な仕事が存在する事や、仕事はこんなに
楽しいんだ!という事を体験するという狙いがあるとな・・。
しかし、良い所どりの仕事、そして、大人がお膳立てした

「人畜無害の街」

で得るものに、そこまで深い意義は果たしてあるのだろうか?
大人でも、自分中心でメインの仕事与えられている人間は普通は
仕事がつまらないだとか、おもしろくないだとかは思わない。
(忙しくてイヤとか、休めないからイヤ、上からと下からの
 突き上げがイヤとかはあるが・・(笑))
実際には、キッザニアで1日お医者さん体験をしただけで、医師に
なれる訳ではない。
結局はそこまでたどり着くまでに、勉強が必要、時間がかかる、
面倒、人間関係の辟易、同じ毎日などを繰り返してゆく事に
耐えられた人間だけがたどり着く領域・・。
ただ、そこでマジに目覚めて、猛烈に勉強を始めて、がんばって
がんばって医者になる子供もいるかもしれないから無意味ではない
施設だろう・・。
ま、楽しい子供の頃の思い出の施設という位置づけと考えた方がいい。
その証拠に、プレオープンでも、ソフトクリームを作って実際に
食べる事ができるソフトクリーム屋、ピザショップ、ハンバーガー
ショップ、パン屋さんなど食べ物のパビリオンが特に人気で
長蛇の列ができ、またオリジナルのTシャツを作れるファッション
ブティックなどにも列できたという事を考えると、結局は作った側の
願っている事と、子供の考えている事はギャップがあるという事・・。
そんなニート&フリーターを救う程、子供の考えている事は
深くないのである。(笑)

それと、ここからは、大人のいやらしい危惧だが、恐らくオークション
に「キッゾ紙幣」が飛び交うのはすぐだろう・・。
大人と一緒で、働きたくないけど、金(キッゾ)だけ欲しい!
デパートで買い物だけしたい!レンタカーにだけ乗りたい!という
ガキが必ず出てくる。
キッザニアでの高価な物を買って、これみょうがしに「どぉ?」と
闊歩し、「あいつ、アレ持っているよ。すげえ高いんだぜ」と
噂されたいなど、キッザニアの目的とは離れたブイブイ系の子供が
出現するのも不思議じゃない・・。

大人は、パビリオン周辺に置かれたベンチや、専用の待合室などで
子どもが「仕事」を終えるのを待つとの事。この保育園に預ける
ようなシステム、親的には読書したり、パソコンしたり子供のいない
自由な時間ができて、実は結構いいんじゃない?(笑)
入場料は土曜・日曜日と祝日が子供(2〜3歳)1500円(4〜15歳)
3000円、大人2000円。平日は子供(2〜3歳)1200円(4〜15歳)
2400円で大人1600円。
年中無休だが、平日は一般は午後4時〜午後9時(午前10時〜午後3時
は団体のみ)。土日祝日は午前10時〜午後9時の営業時間。スムーズ
にというのはしばらく無理っぽい。

ちなみに、うちの娘は「行かなくていい・・」とな・・。
1回は行ってみたい気もするので、ちょっと残念・・_| ̄|○(笑)