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チェルノブイリ原発事故20年

20年前のこの事故をきっかけに日本でも爆発的な盛り上がりをみせた

「反原発運動」

私も原発に関しては17〜18年前ほどでしょうか?

「チェルノブイリ・クライシス」

という、映像の至る所に放射線がバチバチと感光して、自分まで放射線を
浴びているかと錯覚する程の60分の壮絶なドキュメンタリー映画がある。
その監督はやはり大量の放射線を浴びながら内部を撮影しているので
すぐに死んでしまった。後にも先にもこれだけのフィルムは存在しない。
今や、手に入れるのはかなり難しいとは思うが、探し出して観る価値は
あると思う。
と話はそれたが、その「チェルノブイリ・クライシス」と一世を風靡した

「危険な話/広瀬隆」
「眠れない話/広瀬隆」

で、ぶっとんで自分なりにかなり勉強した。
さらに、広瀬さんの講演会のフィルムも多数保持しているが、当時の
電力会社社員から出てくる内部告発は目を疑うモノばかりだった。
原子炉のひび割れの写真、改ざん書類、黒塗りデータの黒塗りする前の
データ、新聞に載らない数々の破損データ、原発推進派の愕くべき圧力・・
などなど少なくとも、昔よく言われていた

「石油が足りなくなるから・・・」

というのは全くのウソである事が見えてくる。
なぜなら、本当に石油が足らなくなるのなら、今頃、日本の自動車メーカー
だって、こんなに燃費の悪い昨今の車をつくりませんって!(笑)
そして、F1なんかやっている場合じゃありませんって!
どこをどうみても、石油は足り無くないんです。
しかし、気付いたら「反原発運動」は昔のような盛り上がりは消えてしまって
いる感がある・・。新規の原発は作られなくなっているのと、稼働中の原発は
停める事ができないという「無力感」が大きいのだろう。

話は戻るが、チェルノブイリ原発事故の直接の原因はある「実験」の
最中に起こった。
でも原子炉の形式や実験内容は違うにしても「実験」はもちろん日本でも
行われている。実験をしている以上は、危険とは背中合わせなのである。
IAEA(国際原子力機関)も今回の「チェルノブイリ原発事故」の死者推計を
歪曲したり、どんどんと風化させたいような政治的な動きだ。
原子力を推進したい訳だから、はじめからそうする事はわかっていた。
日本も電力会社&政府が原子力情報においてはそうだったから・・・。
いまさら不思議ではない。ただ、結局の所何が言えるのか?
そのデータが真実か?真実じゃないか?はこっちへ置いておいて

「原発事故は起きたら終わり」

という事だ。あらゆる事が隠蔽され、放射線を浴びた人間達は「不幸」と
されるだけで、最初は手厚くても風化されたら税金の金食い虫だと放置され、
300年はその土地の放射のは残り、高レベル放射性物質は次世代に押し付け
次世代は「負の遺産」を抱え込む。
事故も、まだ、当時の旧・ソ連や中国などの大きな国はまだ良い。
日本のように逃げ場のない国は政府はどうするつもりなのか?
しかし、日本はいつものように「起こってから考える」というだけだ。

放射能のゴミも未だに安全に処理できないのだから、やはり次世代のために

「勇気ある撤退」

も必要だと思うが、日本の原発もすでに55基。そして、どんどんと年月も経ち、
気付いたら、古い原発は稼働してから30年以上たち、20年以上のものは
30基以上もあり老朽化もどんどん激しくなり、いずれは解体しないといけない。
実は、撤退して解体するにも、老朽化で解体するにも、この解体に巨額の
お金がかかる。
日本原子力発電の東海発電所1号炉は1998年に運転を停止し、3年かけて
核燃料を撤去した後、2001年12月から廃炉の作業に入った。
2010年度までの第1期・第2期工事で、使用済み核燃料プールの洗浄・排水や
タービン、などの周辺機器の解体・撤去を行い、2011年度〜2018年度に
原子炉の撤去を行う予定。解体・撤去にかかる費用は930億円と見込まれ、
そのうち放射性廃棄物の処理費用は580億円と見積もられている。
また、福井の「ふげん」も廃炉が決まりこれから15年かけて解体される。
解体費用は700億円と見積もられ、この額は建設費用より高い。

結局は、メルトダウンが起こらず、爆撃されないように怯え、次世代の
子供達よ「何から何までごめん」と謝るしか道はないのか・・・_| ̄|○