「ナイトメア1」

 前からそうなのだが繰り返し見る夢がある。大学生の頃からである。高校で遊び過ぎて進学に苦労した経験から、大学生活はわりあいマジメに送っていたのだが、数学と英語はデキがイマイチであった。ごく少ない実習を伴う授業を除けば、大学は出席とレポート提出で評価してくる。
 だが数学は出席という評価点はほとんどなく、試験はバッチリあるというものだった。教師はもの静かで淡々と授業を進めるタイプで、「つまらない」を通り越して苦痛ですらあった。そうでなくても受験を終えた直後のことだ、自然と足は向かなくなった。高校と比較すれば、
「出席の分ラクではないか」
と思うが、だらけた生活の中で勉強しろというのは酷なものである。
 英語は第一に中学から苦手意識がある。最初のテストでケアレスミスをして以来だと解釈しているが、単語の暗記ありきの勉強スタイルがいやだったのかもしれない。そういえば、古文も苦手である。呪文のようにナントカ活用をそらんじたことはないし、百人一首は何も考えずに読み手をやっていた。 というわけで一般教養科目であるこの二科目は当時不安であって、実際に単位を取得できたにもかかわらず、その試験に四苦八苦している夢を見るのである。一般教養科目というのは取れないと卒業できない厄介なものであり、サボったりデキが悪いせいで四年時にも一般教養、いわゆる「パンキョウ」に通う者もいた。因みに自分も無機化学のように、はじめの何回かで通うのを止めて試験すらもボイコットしたものがある。罪悪感も何もなく、
「くだらない授業など願い下げだ」
というなんとも傲慢な態度であるが、選択科目であるが故、許されていたのである。
つまらなければ、他の興味ある授業を受けて必要な単位をそろえればよいのである。
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ナイトメアは子供を寝かしつけるのに添い寝し、いつもより早く就寝したときにやってくる。
学生時代の体験は、生命の危機を感じるほど深刻なものでもないので、見た直後でも
「またか」
という感じで、すぐにまた寝てしまうことも多い。
普段の、短い睡眠時間では寝て、
「ちょっとたったな」
という感覚で、すでに朝になっている。夢を見るヒマなどありはしない。
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 しかし、なぜ未だに夢に見るのだろうか?よほど追い込まれていたのだろうか?不正はしていないし、過ぎたことであるのだから、なんとも不思議である。そういえばわが父は、「トイレのドアが開かなくなり、閉じ込められる夢」を度々見ているそうなのだが、これは自分にも理解ができない。  私のも他人には理解されないだろうが、誰でも眠れない夜をかかえているのかもしれない。占いなら別の解釈もあるのかもしれないが、これ以上の詮索はやめておこう。とりあえず、何かの不安にかられて突然起き上がる夜、その瞬間の私は20代前半の何も知らない若造なのだから。例え、その瞬間こむらがえりを起こしてのたうちまわるとしても・・・。

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作:shun

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